ドル/円、200日移動平均線を上抜け137円台後半へ
17日のドル/円は、137円台で上値摸索の展開。
東京市場では、日経平均の3万円台回復を受けたリスク選好の円売りもあって終盤には136.80円台へと上伸しました。その後も堅調な推移が続き、欧州市場では137円台まで上値を拡大しました。
NY市場では、バイデン大統領の会見で「デフォルトにはならないと確信する」等の発言から債務上限問題への懸念が後退。また、米10年債利回りが上昇したことも相まってドル買い・円売りが強まり137.71円前後まで強含みました。
ドル/円、年初来高値を更新!
本日、東京市場のドル/円は底堅い展開。一時137.29円前後まで下押しするも、根強いドル買いの流れが続き、その後137.74円前後まで切り返しました。欧州市場に入ると欧州株や米株先物が堅調に推移したことからリスク選好の動きとなり、ドル/円は137.94円前後まで高値を切り上げて年初来高値を更新しました。
今夜は、注目イベントとして米新規失業保険申請件数が発表されます。市場予想は25.2万件と前回(26.4万件)より減少すると見られており、良好な雇用状況を示唆する結果となればドル買いがさらに強まりそうです。足元では137.90円-138.00円が上値抵抗として意識されていますが、同抵抗を突破すれば140円を視野に入れて上げ足を早める可能性があります。万一、雇用状況の悪化を示すような結果となればドル売りが先行すると思われますが、その際は200日移動平均線をサポートに持ち直すことが出来るかに注目です。
ドル/円
この後の経済イベント
5/18(木)
21:30☆米新規失業保険申請件数
21:30 米失業保険継続受給者数
21:30 米5月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
22:05 ジェファーソンFRB理事、講演
22:30 バーFRB副議長、米上院銀行委員会で議会証言
23:00 米4月中古住宅販売件数
23:00 ローガン米ダラス連銀総裁、講演
28:00☆メキシコ中銀政策金利
※☆は特に注目の材料
今日の注目トピック
コロナウイルスのパンデミックが終息し、歴史的な円安水準になった中で、日本には外国人旅行者が徐々に戻りつつあります。日本政府観光局の統計によると、2023年の1月から4月までに日本を訪れた外国人のうち3割が韓国人でした。韓国ブームが日本で定着している現在、韓国でも日本に対する関心が高まり、訪日観光客が増えていると考えられます。
一方、2022年に韓国の大統領に就任した尹錫悦(ユン・ソンニョル)氏は、日本との関係改善に向けた積極的な姿勢を見せています。明日19日から開催されるG7広島サミットにて、日本の岸田首相が韓国を招待していることからも、日韓関係の重要性を双方が共有していると見て取れます。
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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