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「FX投資で将来の夢は『相場師』に」兼業トレーダーM.S氏 トップトレーダーに聞く!(後編)

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以下の取材記事はトレーダー個人の経験やお考えに基づくものであり、また、お客様の収支については、「取材依頼時点」のものとなり、その内容については、当社が保証するものではありません。実際のお取引については充分内容をご理解の上ご自身の判断にてお取り組みください。

遊び感覚で始めたFX投資で10万円の運用資産を失い数十万円の損失という「挫折」をいきなり経験したM.Sさん。しかし、その後の休み期間中に考えた長期運用戦略を実践し、直近の1年2カ月で4,700万円超という素晴らしい運用成績を納め、見事なまでの復活を果たします。どうやって大成功を収めることができたのか、さらに詳しく長期運用戦略のテクニックや今後の目標などについて伺いました。

ハンドルネーム :M.Sさん
年齢・性別   :30代男性
職業      :兼業トレーダー(会社員)
FX歴      :4年
トレードスタイル:中、長期(インカムゲイン重視)
運用成績    :2022年1月〜2023年3月で4,700万円超の利益
         (外為どっとコム口座のみでの運用成績)
取引通貨    :メキシコ/円、ユーロ/ドル
投資対象    :FX、投資信託、個別株(国内)
取引環境    :スマホのみでの取引
趣味      :サッカー、フットサル(川崎フロンターレの大ファン)

▼目次

1.損切りまでの値幅の2倍で利益確定
2.再エントリーのタイミングはチャートの波で判断
3.分析もトレードも基本はスマホで完結
4.「相場師」のように値動きだけで判断したい
5.「つなぎ売買」を勉強中
6.目指せ相場師!将来は専業トレーダーに
7.ストップ注文は入れずに裁量トレードを練習中
8.自分に合った戦略と手入力の取引履歴
9.FX投資で夢の相場師を目指せ!

損切りまでの値幅の2倍で利益確定

編集部
編集部:
その戦略が正しかったことは、その後の運用成績が物語っています。ただ長期運用の場合、キャピタルゲイン狙いの短期売買よりも、利食いのタイミングが難しくなってくるのかなと思うのですが、M.Sさんは利益確定のタイミングは、どのように決めていらっしゃるのでしょうか?
M.Sさん
M.Sさん:
そうですね。昨年の相場で説明すると、長期保有ですが、 とはいえ、信じられないほど下がるときもあるので「ここまで下がったら損切りしよう」っていう損切ラインは流石に決めていましたね。
編集部
編集部:
エントリー前に損切りラインは決めているということでしょうか?
M.Sさん
M.Sさん:
まあ、「自分が精神的に耐えられるか」という観点から、損切りラインは判断しています。それなりに十分な値幅は置いていると思います。そして、もしエントリーポイントから損切りラインまでの値幅の2倍くらい、一気に相場が跳ねたときは、まず利益を確定するようにしています。2倍というのも、自分の感覚的なものなんですが。
編集部
編集部:
利確の基準は損切りまでの値幅の「2倍」まで動いたときですか。長期保有をしていると、キャピタルゲインもインカムゲインも、それなりに利益がのってきて、利益確定の判断ができなくなってしまうケースも結構多いと思うのですが、M.Sさんが上手に利益を確定できているのは「2倍で利確」というルールがあるからですね?
M.Sさん
M.Sさん:
どうしても相場には波がありますから、すごい勢いで上がったり、落ち込んだりします。私はすごく「吹いた」ところで、「きっちりと決済する」ということを意識してきましたね。

再エントリーのタイミングはチャートの波で判断

編集部
編集部:
次に是非とも利益確定後の再エントリーするタイミングについても教えてください。それってすごく難しいと思うのですが、その場合のエントリーポイントはどのように判断されているのでしょうか?
M.Sさん
M.Sさん:
チャートです。私はメキシコペソがメインの取引通貨ですが、米ドル/円とユーロ/ドルもしっかりチェックしていて、理由はそれらには相関性を示すような動きがあるからです。いつもではありませんが、米ドルが上がるとメキシコペソも上がる傾向にあります。
編集部
編集部:
なるほど。
M.Sさん
M.Sさん:
これら3つの通貨ペアの動きを相対的に見るようにしています。利益を確定した後にもう一度エントリーするタイミングは、例えば、3カ月くらい上昇が続いているとして、長期間で上昇してきていますから、その分「押し目」も長くなると判断します。「少なくとも1、2カ月は続くんじゃないか?」という「見立て」です。上がってきた期間に合わせた期間、様子を見てから、もう一度相場に入るようにしています。
編集部
編集部:
チャートの波の周期で判断するということですか?それはテクニカル分析的なものを活用された上で決められたルールなのでしょうか?
M.Sさん
M.Sさん:
テクニカル分析ではなくて、単純にチャートの動きから自分で判断しています。
編集部
編集部:
何かテクニカル指標を使っているのではなく、ご自身でチャートを見て、抵抗線などは引きながら、次の展開を予測されているのですね?
M.Sさん
M.Sさん:
はい。まったくその通りです。
編集部
編集部:
それは素晴らしいですね。 そのやり方を、もう少し可能な範囲で詳しく教えてください!
M.Sさん
M.Sさん:
これは本当に感覚的な話なんですが、3カ月上昇したら、次の下降は最大で3カ月あると考えて、3カ月目の前後、±1カ月は最大限の注意をするようにしています。
編集部
編集部:
となると、見ているチャートは時間足ではなくて、日足ですか?
M.Sさん
M.Sさん:
そうですね、私は日足をメインで活用し相場分析しています。

分析もトレードも基本はスマホで完結

編集部
編集部:
いつもスマホでトレードされているそうですが、こうした分析や戦略の立案はパソコンを使ってされるのでしょうか?それとも、相場分析も全部スマホですか?
M.Sさん
M.Sさん:
基本はスマホで完結ですね。
編集部
編集部:
それはすごいです。トップトレーダーと聞くと、何枚ものモニターを並べて、チャートだけじゃなく、いろんな情報を出して、相場を分析して、大きな利益をあげている方が多いのですが、大きな利益を上げているM.Sさんが、全てスマホで完結しスマホしか使っていないというのは、FX投資初心者の方々に大きな勇気を与えそうです。
M.Sさん
M.Sさん:
時間があるときは、パソコンの大画面でチャートを見ることもありますよ(笑)。
編集部
編集部:
やはり、パソコンを使うときもあるのですね?
M.Sさん
M.Sさん:
ただ、日々のエントリーは、やっぱりスマホが速いので、仕事や育児のことを考えるとスピード重視になり、やはり手軽なスマホを選ぶことになってしまいますね。
編集部
編集部:
パソコンでチャートを見るときに使っているツールは何ですか?
M.Sさん
M.Sさん:
MT4です。クロスヘア(十字カーソル)前の高音と安値をドラッグするとそこまで何日間かかったのか、何pips動いたのかというのが、すぐに表示されるんで見やすいんです。ドラッグして差分が確認できるのがいいんですよ。
編集部
編集部:
MT4を使っている人は多いですよね。日足チャートということでしたが、切り替えながら他の「足」でも見ているのでしょうか?
M.Sさん
M.Sさん:
月足は見ますね。ただ基本的には「日足と月足」このふたつだけです。

「相場師」のように値動きだけで判断したい

編集部
編集部:
ファンダメンタルズ分析は重要視していますか?
M.Sさん
M.Sさん:
そうですね、私は「株で財を成した」みたいな「相場師」と呼ばれる人の書いた本や伝記、小説が凄く好きなんです。だいたい本の中では「ニュースなんか見ないほうがいいんだ」みたいに書かれているんですね(笑)。
編集部
編集部:
投資の判断に「雑音」は入れるな、みたいな話ですね?
M.Sさん
M.Sさん:
そうです(笑)。「しっかりとチャートの値動きを見るべきだ」という考えを、私も採用しています。実はそのほうが楽ですし、ニュースって見ていなくても「利上げします」とか「大統領が代わりました」とか、入ってくるニュースって沢山ありますから、そういうのだけチェックしておけばいいかなと思っています。
編集部
編集部:
経済指標はまったく参考にされないということですか?
M.Sさん
M.Sさん:
そうですね。「予想以上に金利を上げた」とか「すごくCPI(消費者物価指数)が上がった」とか、いずれも後から知ることが多いです。「そこに振り回されないようにしたい」って気持ちが強いからだと思います。
編集部
編集部:
M.Sさんは、雇用統計やCPIの発表に合わせて「今日はトレードするぞ〜!」っていうスタイルではないですものね。例えば、メキシコの貿易収支がどうなるとか、GDPがどうなるとか、メキシコのマクロ経済の動向を分析することもありませんか?
M.Sさん
M.Sさん:
年初に1回くらいですかね。しょっちゅう見立てを変えるのはよくないと思っています。もしそういう変化があったら、チャートが反応しますからね。基本的に、相場の上昇についていくのが私の戦略ですが、上昇した最後にガクッと落ちたところで決済するのはしょうがないと思っています。
編集部
編集部:
なるほど。やむを得ないと。
M.Sさん
M.Sさん:
相場の格言にある「鯛の頭と尻尾はくれてやれ」って感じですね。そもそも全部取れるとは思っていませんから。

「つなぎ売買」を勉強中

編集部
編集部:
相場師の本がお好きだということですが、お気に入りのものはありますか?
是川銀蔵(※1)ですか?古すぎましたか?(笑)

※1:是川銀蔵 1897年7月28日〜1992年9月12日 兵庫県赤穂市出身。1931年大阪で株取引を始めて70円の元手を7,000円にまで増やす。日本が太平洋戦争に負けたことで全財産を失うが、1960年に再び株式投資を再開し、仕手戦で大成功を収め、1983年に長者番付1位になる。「最後の相場師」と呼ばれた人物。
M.Sさん
M.Sさん:
あはは、そういう世界観なんですが、私は林輝太郎さん(※2)という相場師の話が好きです。林さんは90年代に注目を集めていて、ちょっと前ですが、ニュースなどの情報に左右されず、値動きに反応して売買するというスタイルです。私はまだ勉強中ですが「つなぎ売買」で利益を獲得するんです。

※2:林輝太郎 1926年10月17日〜2012年2月28日 商品先物取引で名をあげた相場師。日本の高度経済成長からバブル経済期にかけて大成功を収めた人物で個人投資家のための金銭教育にも尽力した。
編集部
編集部:
売りも買いも両方ということですね?
M.Sさん
M.Sさん:
そうです。「売り玉」を持っているんですが、同時に「買い玉」をヘッジするように持って、細かく玉操作をするんです。そういうやり方のほうが、より確実に利益が取れるんじゃないかと思って、今、それを勉強中でいろいろと分析しています。
編集部
編集部:
両建てで利益を取っていくのですね?
M.Sさん
M.Sさん:
メキシコペソもかなり上がってきてしまったので、そろそろ売りでも利益が取れないといけないなと思っていますので。

目指せ相場師!将来は専業トレーダーに

編集部
編集部:
相当、相場の研究をされているように思うのですが、ゆくゆくは専業トレーダーになるですとか、何か明確な目標がおありになるのでしょうか?
M.Sさん
M.Sさん:
そうですね。正直、専業トレーダーになれたらいいなと思っています。
編集部
編集部:
やはりそうだったのですね。目標は億トレーダーですかね?
M.Sさん
M.Sさん:
そこまで行けたらいいですよね。そういう気持ちで相場師の本を読んで勉強中です。
編集部
編集部:
ご家族にはそういう話はされているのでしょうか?反対等はされませんか?
M.Sさん
M.Sさん:
今現在、投資していること自体も特に反対されていませんし、そこは大丈夫そうですね(笑)。
編集部
編集部:
運用成績については、ご家族にもお話しされていますか?
M.Sさん
M.Sさん:
細かい話はしませんね。「失敗していないよ」くらいかな。きっと妻も信頼というか応援してくれているのだと思います。それが分かるので、なおさら頑張らないといけないと、感じています。

ストップ注文は入れずに裁量トレードを練習中

編集部
編集部:
ポジションを持たれる場合、ストップ注文は入れているのでしょうか?
M.Sさん
M.Sさん:
去年の相場では入れていましたね。やっぱり、予想外に損を出すこともありますし、以前、失敗したときのように損切りができないとまずいので。ただ、直近では、より一段レベルアップするためには、自分で相場を見て、裁量でトレードできるようにならないとダメだと思い、最近はストップ注文を入れず、ダイレクトに自分でやってますね。
編集部
編集部:
長期保有の場合、週をまたいでポジションを持つことになりますが、怖さ等はないですか?週末の動向で月曜日のオープン時に大きく動くこともありますので。
M.Sさん
M.Sさん:
そうですね。ただ、超長期目線で運用しているので、ストップを入れるときもかなり余裕持ったところにラインを引いていました。だから、あまり気にせずにいられましたね。 それが良かったのだと思います。

自分に合った戦略と手入力の取引履歴

編集部
編集部:
メンタルコントロールがお上手そうですが、何か気を付けていること等はありますか?
M.Sさん
M.Sさん:
そうですね、ひとつは自分の性格に合った戦略でトレードするということだと思います。長期投資でインカムゲインをメインで考えるようにすると、目先の細かい値動きで、一喜一憂することがなくなりましたね。これは凄く重要なことだと感じています。
編集部
編集部:
確かにそうですね。
M.Sさん
M.Sさん:
加えて、これは結構最近始めたことなんですが、やっぱり自分のトレードをきちんと記録するっていうのが大事かなと。FX会社のアプリには取引履歴が残りますが、それだけではなく、自分でエクセルなどの表計算ソフトを使って「この日にいくら投資した」とか「いくらの利益を得た」とか「損失を出した」とかを手入力し記録を付けておくと、冷静に自分のトレードを振り返ることができます。
編集部
編集部:
なるほど。「どうして相場が動いたのか」みたいな理由なども、そのメモに書き込まれているのでしょうか?
M.Sさん
M.Sさん:
相場を動かした要因ではなくて、自分が何を考えてエントリーしたのかといったコメントを書き残しておくんです。そうすることで「ここは間違っていたな」とか、「ここは正しかったな」とか、振り返ることが確実にできます。
編集部
編集部:
ポジションを持っていると仕事に手が付かないようなこと等はありませんか?
M.Sさん
M.Sさん:
最初に失敗したときは、まさにそういう感じでした(笑)。トイレに行きながら、いつも相場を確認していましたし。そういう反省もあって、長期投資に切り替えて、ストップラインに余裕を持たせたところもあるんです。
編集部
編集部:
それからはあまり気にならなくなったということですね?
M.Sさん
M.Sさん:
そうですね。

FX投資で夢の相場師を目指せ!

編集部
編集部:
投資信託や個別株など、いろいろと投資されていますが、M.Sさんの中で、FX投資はどのような金融商品なのでしょうか?
M.Sさん
M.Sさん:
そうですね、FX投資とは、とにかく一番手軽にできる金融商品です。指値や逆指値も入れやすいですし、スワップポイントも1日単位でつきますし、確かに株にも配当がありますが、たまにもらえるだけです。FX投資はレバレッジがかけられて、スマホのアプリも操作しやすい。株式のアプリに関しては、実は私は使いにくいと感じるんですよね。使い勝手が悪いみたいな「余計なノイズ」が少ないと、投資の成果にプラスに働くと思います。私の中では今後もFXが投資のメインになるのかなと思っています。
編集部
編集部:
おっ、これは将来「M.SさんがFX投資をメインにした『相場師』になる」って理解していいですか?
M.Sさん
M.Sさん:
そうですね(笑)。ただ、今はまだいろいろと勉強中なんで、株式もそうですし、他の金融商品なども経験したうえで、最終的に自分がどのような「相場師」になれるかは、決まってくるのかなと思っています。
編集部
編集部:
なるほど。それでは最後の質問です。「FX投資をやってみたい」という未経験者から、もし相談を受けたらどう答えてあげますか?
M.Sさん
M.Sさん:
「やるんだったら、時間を割いて勉強しないと成果は出ないですよ」って言いますね。
編集部
編集部:
「やるなら努力をしなければならない。あなたにその覚悟はありますか」ということですね?
M.Sさん
M.Sさん:
そうですね。私の場合は、戦略を考えるのが好きなので、平日の夜とかにもアイデアが思いつくことがあって、常に携帯でメモったりしています。
編集部
編集部:
研究するにしても、わざわざ勉強時間を取るんじゃなくて、普段の生活の中でも、常に考えているということですね。本当にFX投資がお好きなんですね。
M.Sさん
M.Sさん:
もう人生の楽しみのひとつなんです(笑)
編集部
編集部:
いい言葉がいただけました!ぜひ、今以上の成果を出して、もっともっとFX投資を楽しんで下さい。今日はどうもありがとうございました。

マネ育PickUp編集部より

私たちの質問に対して、物静かな態度で丁寧に答えてくれるM.Sさん。「冷静・沈着」という言葉がぴったりな人物の口から「相場師の話が好きだ」という言葉が出たときに、激しい攻防を繰り広げる仕手戦を描いた映画で、最後に相場をクールに制し、すべてを手中に収める主人公を、つい思い浮かべてしまいました。ぜひM.Sさんには、将来、FX投資の歴史に名を刻むような伝説の「相場師」になってほしいと思います。

【トップトレーダーに聞く!インタビュー記事まとめ】

 
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