この春から専業トレーダーになるばーぐさんが初めてFX投資を経験したのは4年ほど前のことです。FX投資を実践していた父親の影響もあり、試しにやってみることにしたばーぐさんですが、思ったような結果が得られなかったことから、ポジションをそのまま放置してしまい、あっという間に、最初のチャレンジは頓挫してしまいます。そんなばーぐさんに転機が訪れたのは1年前のこと。当時休職中だったばーぐさんは「職場にはもう復帰できないだろう」と考え、「FX投資で成功しないなら死んでもいい」という覚悟でもう一度取り組み、50万円だった再開時の運用資金をわずか1年程度で9,500万円超までに増やすなど、驚異的な成績を残しています。ばーぐさんの快進撃は、いったいどのようなものだったのでしょうか詳しくお話を伺いました。
ハンドルネーム :ばーぐ
職業 :専業トレーダー
FX歴 :約4年
FX収支 :9,500万円超(2022年1月~2022年12月)
トレードスタイル:短期売買(スキャルピング)
投資商品 :FX(過去にバイナリーオプション)
趣味 :ファッション、映画鑑賞(ホラー)
▼目次
1.「FXで成功しなかったら死んでもいい」という覚悟
2.投資資金は“ポイ活”で用意
3.3月には50万円だった資金が年末には9,500万円に
「FXで成功しなかったら死んでもいい」という覚悟
編集部:- FX投資との出合いはご家族がやっていたからだそうですね?
ばーぐさん:- そうですね。父がやっていました。もともと家があまり裕福ではなかったので、稼げる職業や副業をネットで探していました。FX投資を初めて経験したのは20歳のころです。今から4年くらい前に父親がFX投資をしていたので、自分も試しにやってみることにしました。バイナリーオプション(BO)もやりましたね。ただこの4年間ずっとやっていたわけではなくて、すぐにやめてしまい、ずっと放置していたんです。
編集部:- お父様にFX投資の相談したときに、「やめておけ」とは言われなかったんですか?それともやり方を教えてもらったのでしょうか?
ばーぐさん:- 反対はされませんでした。「まあやってみてもいいんじゃない」みたいな感じでした。(やり方については)インターネットを使って自分で学びましたね。そもそも父は専業トレーダーではありませんでしたし、ずっとチャートに張りついていたわけでもありませんし。
編集部:- 独学なのですね。
ばーぐさん:- だから、スキャルピング、デイトレ、スイング、テクニカル分析、ファンダメンタル……ネットで学んだことを、ずっと手書きでノートにメモしていました。ノートは12冊あります。
編集部:- それはまたすごい冊数ですね?
ばーぐさん:- 主に専業の人のブログやTwitter、YouTube、ニコニコ生放送などを見ましたが、結局は実際にやってみて、自分で感覚をつかんでいった感じです。たとえばYouTubeで「安値抜けて伸びたら逆張れ」と言われても、自分の経験として「こういう抜け方なら(注文が)入る」っていうのを分からないとダメだなと。ブログからは主にメンタルや枚数について学びました。
編集部:- 最初はいくらでスタートされたのですか?デモトレード等は試されましたか?
ばーぐさん:- 当時、口座を開いていたFX会社は1,000通貨単位からできたんですけど……最初は3万円くらいだったかな。10万円もないくらいからの資金で始めました。デモは使い方を学んだだけですね。数万円をオージー(豪ドル)とかユーロ/ドルとかで適当に始めました。それは2週間くらいでなくなってしまって(笑)、しばらく口座を放置しちゃいましたが、その後も結構研究しましたね。
編集部:- いきなり資金がなくなった経験をしているのに、止めずに、もう一回勉強し直したんですね。再開したのはいつですか?
ばーぐさん:- 昨年(2022年)からです。精神的にまいってしまって、会社を休職することにしたのですが、そのタイミングで、一枚(1万通貨)からやり直したんです。
編集部:- そうだったのですね?
ばーぐさん:- 将来、復帰するかどうかを考えたとき、復帰しても(会社員は)続かないと思っていました。だから、「もうFX投資で暮らせるようになるしかない。これで成功しなかったら、本当になんかもう死ぬしかない」くらいに思っていました。
編集部:- それほど切実な想いだったのですね?
ばーぐさん:- かなりしんどかったんですが、ずっと休職していたら、父親から「いつ仕事に復帰するの」って言われそうだったので(笑)、ずっと研究して、ずっと勉強しました。「(FX投資の利益が)1億円を超えたら、親も何も言わないだろう」と思って、とにかく頑張りましたね。
投資資金は“ポイ活”で用意
編集部:- 具体的にはどうやって勉強したのでしょうか?
ばーぐさん:- 毎回のトレードをメモして、振り返ることを繰り返しました。たとえば「10時27分にエル(ロング)」とか「エス(ショート)」とかメモを書いて、「なぜ(注文が)入ったのか」を振り返っていました。
編集部:- 毎回ですか?
ばーぐさん:- 具体的に注文が通った理由が納得できるくらいのレベルまで、ずっと考えて書く。その繰り返しです。5月の終わりくらいまでは1日15時間くらいですかね。とにかく起きている間はずっとやっていました。「専業の人たちは毎日それくらい相場を見ている」と思ったので。休職期間中で時間もあったし、ちょうど相場のボラティリティが上がってきたところでタイミングが良かったです。
編集部:- ノートにまとめて一番良かったこと、実際の取引に役立ったことは?
ばーぐさん:- とにかく振り返って、次の参考にできることですね。たとえば、指標発表時に「前回こうだったから今回はここに気をつけよう」ということが、ノートを見れば分かります。取引したら書いて、考えて、次の取引ではノートを見返して修正して……ということを繰り返す。ちょっとずつでも、自分で考えて修正を続けたのがよかったと思います。そのころは、土日もどこにも行かなかったし、金曜も夜の1時から朝の8時まで、本当にずっと考えていました。画面を録画しておいて、それを見返すこともしてましたね。
編集部:- FX投資を再開されたときの通貨ペアは?
ばーぐさん:- 当時、ドル/円が一番動いていたので、ドル/円を選びました。Twitterでも盛り上がっていたし、スキャルピングするなら、スプレッドが狭いほうがいいですからね。一番狭いのはドル/円なので。
編集部:- 再開時の資金はどれ位なのでしょうか?
ばーぐさん:- ポイントサイトでクレジットカードを申し込みまくって、キャッシュバックをもらって貯めたお金などをちょっとずつ貯めていました(笑)。確か50万円くらいだったと思います。
編集部:- 頑張りましたね。運用成績はどうでしたか?
ばーぐさん:- 一枚(1万通貨)で始めて、3月は収支が2万円くらいでした。5月までには収支がだいたい10万から20万円と増えて、コツコツとメモ取りながらやっていたところ、6月に「来たな」という感覚があって、一気に560万円ほどになりました。
編集部:- それはすごい!その時期は確かにボラティリティがありましたよね。じゃあ6月には「これでもう食べていけそう」という感触があったのでしょうか?
ばーぐさん:- いやいや、まだですね。自分の中では「最低でも千枚(1,000万通貨)は張らないといけない」と思っていて、早くそこまでになりたかったんです。
編集部:- それはかなり高額運用ですよね?
ばーぐさん:- ええ、でも一枚で勝てるんなら、百万枚でも勝てるはずなんですよ。一回で入るなら、一枚も百万枚もエントリーポイントのレートは同じです。だから百万枚になることが怖いかどうかは関係ありません。どうせ同じことなんだから、「さっさと枚数を上げていったほうが投資効率は良くなる」と思い、もうビビらず、普通に上げていきました。
3月には50万円だった資金が年末には9,500万円に
編集部:- 理論的にはその通りですが、簡単にできることではありません。その後、運用成績はどうなったのでしょうか?
ばーぐさん:- 年末で9,500万円超くらいまで増加させることができました。
編集部:- それは素晴らしいですね! 本格的にスタートして、わずか1年で1億円が見えるくらいにまでなったのですね!?
ばーぐさん:- 2022年3月から5月までの3カ月間を合わせても、収益は50万円もありませんでした。でも、大きな為替介入があった2022年9月に、3,300万円くらいの利益が出て、一気に運用資金が増やせたんです。正直あのときは「命を救われた」と思いました。まあ、そのときは、すでに500万円くらいに資金も増えていて、順張りも逆張りもやるようになっていましたが。
編集部:- 運用資産がどんどん増えてくると、複数のFX会社を使い分けられる事になると思うのですが、現在は何社で取引されているのでしょうか?
ばーぐさん:- 5社ですね。
マネ育PickUp編集部より
初めてのFX投資では、思うような方向に相場が動かなかったことで、ポジションを放置してしまったばーぐさん。そんなばーぐさんが、1日15時間も相場と向き合って、ノート12冊もの取引記録をつけたのは、「もう職場には戻れない。FX投資で成功しなかったら死んでもいい」と言う切実な思いからでした。”ポイ活”を利用して貯めた数十万円の資金から、1年後には1億円近くにまで増やすという驚異の成績を残せたのも、切実な思いの強さが、そのまま現れたからではないでしょうか。後編ではさらに具体的な取引手法や今後の目標などについて伺います。
(後編に続く)
【トップトレーダーに聞く!インタビュー記事まとめ】
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