ポンドのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次
今日のポンド トレードシナリオ
ここまでの相場
・英6月小売売上高(除自動車燃料)は前月比+0.4%(前月は-0.7%→-1.0%へ下方修正)(7月22日)。
・英7月製造業/サービス業購買担当者景気指数(PMI)はそれぞれ、52.2、53.3と予想(52.0、53.0)を上回るも、前月(52.8、54.3)からは低下(7月22日)。
・英6月消費者物価指数(CPI)は前年比+9.4%(予想+9.3%)と前回の5月分(+9.1%)からインフレは更に進んだ。1982年2月以降、最大のインフレ率となった(7月20日)。
・英3-5月失業率(ILO方式)は3.8%と前回(3.8%)から変わらず。賃金上昇率は+4.3%と堅調な伸びを継続(7月19日)。
・英1-3月期国内総生産(GDP、確報値)は前期比+0.8%と速報値から修正はなかった(6月30日)。7月13日発表の英5月月次GDPは1.5%と前月のマイナス成長から回復。
・6月16日にイングランド中銀(BOE)は政策金利を1.25%に0.25%の利上げ。
金融政策委員会(MPC)メンバーの9人中3人は0.50%の利上げ支持。
今日のメインシナリオ
ポンド/円は下がる?BOEの大幅利上げ観測浮上で経済減速懸念強まる
7月22日に発表された英7月製造業/サービス業PMIは予想こそ上回ったものの、前月との比較では悪化となった。欧州や米国の同指標の大幅な悪化と比べると、英国の経済減速が小幅となったことは、利上げ幅拡大をもくろむBOEにとってもポジティブな結果と言える。これまで、BOEが米連邦準備制度理事会(FRB)とは違い0.25%ずつの利上げを実施してきたことで、英国は経済減速こそ小幅に止まっているが、インフレ率は主要国では一番高い9.4%まで高進している。これにより、BOEは次回会合(8月4日)に利上げ幅を0.50%に拡大するとの予想が強まっている。
BOEが利上げ幅を拡大することにより、欧米に続いて英国の経済減速懸念が強まることとなり、リスクオフの円買い圧力が強まることとなる。本日は相場に影響を与えそうな経済指標はドイツのIFO企業景況感指数のみとなる。英国とは直接関係のない指標だが、予想は90.2と前回(92.3)から低下している。この予想をさらに下回る結果となれば、リスク回避の円買いとなりやすくなる。そうなれば、クロス円は相対的に下落しやすくなり、ポンド/円の上値は重くなりそうだ。
個別の想定シナリオ
■英国をはじめ、世界経済の減速懸念が強まっている
⇒ドイツIFO企業景況感指数が予想を下回る
⇒リスク回避の円買いが強まる
⇒クロス円下落
⇒ポンド/円は売られる
チャート分析
注目材料
17:00 独7月IFO企業景況感指数
「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」ではポンド/円は晴れ、ポンド/米ドルは曇り。12時にポンド/米ドルの移動平均で売りシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
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- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
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ポンドちょい足し情報
先週、ロンドンの気温が史上初の40℃超えとの報道がありました。その後は熱波も通り過ぎ、現在は20℃台と例年の平均気温に戻っているようです。例年は7月の平均最高気温でも30℃を超えないんですね。
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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