執筆:外為どっとコム総合研究所 神田 卓也
豪ドル/円(4時間足)
※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照
直近1週間のポイント
・上海再ロックダウン
・米CPI上ブレで利上げ加速観測
・米利上げ不安で世界的株安
足元の豪ドル/円は7年ぶり高値から反落
8日に一時96.88円前後まで上昇して2015年6月以来の高値を付けましたが、その後は下落基調となっています。
9日に中国・上海当局が中心部の再ロックダウン(都市封鎖)を発表したことで同国の景気不安が再燃。
さらに10日には米5月消費者物価指数(CPI)が予想に反して上ブレしたことで米国の利上げペースが加速するとの思惑が広がり株価が急落しました。
週明け13日以降も世界的な株安が続く中、豪ドル/円は93円台を割り込んで下落しており、14日には92.43円前後まで下落する場面もありました。
注目ポイントは雇用統計
16日に豪5月雇用統計が発表されます。
市場は豪中銀(RBA)が7月も50bp(0.50%ポイント)の利上げを行うとの見方を強めており、今回の雇用統計をその裏付けにしたい考えです。
予想では新規雇用者数が2.50万人増、失業率は過去最低の3.8%に低下する見込みとなっています。
また、15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を経て、世界の株式市場が落ち着きを取り戻せるかどうかにも注目です。
そのほか、21日にはロウRBA総裁の講演と、6月のRBA理事会の議事録公表が予定されています。
来週までの豪ドル/円の見通し
予想レンジ
90.500~95.500円
基調
波乱含み
来週までの注目ポイント
☆6/16 豪5月雇用統計
・6/21 ロウRBA総裁講演
・6/21 RBA議事録
・主要国株価、国際商品価格
「為替チャート|豪ドル/円(AUDJPY)|60分足」はこちら
「高機能チャート(テクニカル分析|豪ドル/円(MXNJPY)|60分足」はこちら
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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