知り合いの社長さんが投資をしているのをみて投資に興味を持ち「株取引をやってもお昼のお弁当代にしかならないだろう」と言われ、一番シンプルで効率が高いFX取引にチャレンジすることを決めたサル氏。約1年6ヶ月間で2,000万円超の利益という素晴らしい成績を収めながら、常に不安を抱えてFX取引を続けていると言います。FX取引で利益を得るためには、スポーツ選手のように努力と訓練が欠かせないというサル氏成功の秘訣についてさらに詳しく話を伺いました。
ハンドルネーム :サル
年齢性別 :20代男性
職業 :会社経営者
FX取引歴 :2年
収支 :約1年6ヶ月間で2,000万円超(2021年2月~2022年4月取材申込時点)
トレードスタイル:相場にあわせ、スキャルからスイングトレードまで
投資商品 :FXのみ
趣味 :情報収集(面談した経営者・企業家との会話のテキスト起こし)
▼目次
1.僕の損切りルール
2.エントリーの根拠が「?」になったら利食い
3.いずれは「専業トレーダースタイル」に
4.必要最低限の収益を得てアップサイドは還元
5.毎日が不安なら努力が必要
6.24時間相場チェック
7.働かなくていいくらいの資産を持ってみたい
8.すべての取引記録をファイリング
9.情報収集の重要性
10.努力を重ねたイチローも失敗が7割
11.FXは勧めない
僕の損切りルール
編集部:- 当然、自分の予想とは逆に相場が動いて、損失が発生することもありますよね。そのときに、どれくらいまで損を許容しますか?どこで損切りをするのか、判断基準を教えてください。
-
サルさん: - 損切りですか?僕は強制ロスカットまでいくかもしれないです。
編集部:- それは自分が予想した方向に相場が戻るまで、かなり待たれるということですか?
-
サルさん: - たまたまだと思いますが、そこまで自分が思っている損切りラインまで、損失が大きくなったことがないんです。僕の場合は、世の中が変わったら(相場状況が変わったら)損切りするって感じですかね。
エントリーの根拠が「?」になったら利食い
編集部:- 逆に利食いのポイントは決められていますか?
サルさん:- これって一番難しいですよね。なので迷ったら利確します。
編集部:- これ以上、利益を伸ばせそうにないとおもったら利確ということですか?
サルさん:- 例えるなら、車の免許を持っていない方には申し訳ないのですが、僕がエントリーしたときに、ブレーキのない車に乗りますと。だけれど、後ろから車がきているので、走らなければなりません。だけど止まれない。
編集部:- おもしろい例えですね。
サルさん:- 止まれないから、運転している僕は怖い。エントリーするには根拠があって、その根拠に「?」マークが浮かんだら、僕は利確します。
編集部:- サルさんは大胆な取引をされているようで、実は繊細な感覚で運用されているんですね?
サルさん:- かなり繊細かもしれないです。
いずれは「専業トレーダースタイル」に
編集部:- サルさんのように、これだけ高額の取引をスマホだけでされるは、なかなか簡単じゃないと思います。やっぱり大きな画面で分析をしっかりした上で、その上で取引したいと思っている高額トレーダーも少なくありません。そんな中で、スマホだけで取引されていて、不便さはありませんか?
サルさん:- もし資金に余裕があるなら、取引環境を、いわゆる「専業トレーダースタイル」にしてもいいかなと思っています。
編集部:- モニター画面をいくつも並べるんですね?
サルさん:- ただ、モニター画面を並べたからと言って、必ず利益を出せるとは限らないのがFX取引ですよね。今、検討しているのは、もう一台スマートフォンかタブレットを持つことです。スマホだとチャートを同時に見るのが難しいので、みなさん同じだと思いますが、余裕ができたら、もう一台、スマホかタブレットを持ちたいですね。それが今の目標でもあります。
必要最低限の収益を得てアップサイドは還元
編集部:- なるほど、素敵な目標ですね。ところ、FXトレードの収益に関して、月次目標や年次目標をお持ちですか?それとも相場次第ですか?
サルさん:- この回答が正しいかどうか分かりませんが、僕は昔から、自分の手元から毎月いくらなくなるのかを把握して、その分は必ず稼ぐようにしていました。
編集部:- 毎月の生活費ですか?
サルさん:- 自分が生きていくために必要な最低限の資金は確実に得たいと思ってやってきたんです。その上で、周りの人たちに、いくらかでも還元できるようになるといいなと思っています。それが僕の目標です。
編集部:- なるほど。生活に必要なお金を稼ぎ、その上で「周りの人たちに還元できるくらいに成功するぞ」というような目標を立てているってことですね?
サルさん:- 例えば、「今月はこれくらいの資金があるといいな」というものはあるんです。確定申告は12月までの収入なんで、それを基準に考えると、「12月までに100万円の利益を獲得するぞ」なんて決めても、意味がないと思うんです。
編集部:- と言いますと?
サルさん:- 目の前の1週間や1カ月なら、僕のような凡人でも、なんとかなると思うんです。必要最低限の資金を必ず獲得する生き方をしてきたので。でも将来の話まではどうでしょうか。思い通りになると思えないです。
毎日が不安なら努力が必要
編集部:- 本当に投資は難しくて、サルさんみたいに、良い成績を収め続けるというのは簡単ではありませんよね。サルさんの成功の秘訣を教えて欲しいです。ちなみに取引時間帯はいつですか?どれくらいの時間をFX取引に費やしていますか?
サルさん:- 相場はずっと見ていますね。時間がある限り。
編集部:- それは本業の合間に、定期的にチェックされているんですか?
サルさん:- 正直に言うと、本業はあまり収入に結びついていません。ただ、いろいろな会社の社長さんに会いに行ったときに、そのままそれが仕事になればいいですし、FX取引をしていることが、お付き合いの上でプラスになればいいなって思っているんです。
編集部:- そうなんですか。
サルさん:- FX取引の秘訣はチャートを見るしかないと思います。「研究」といったら大袈裟ですが。本当にFX取引で稼ぎたいと思っている人は、ソーシャルゲームやゲームアプリやっている時間があったら、「チャートを見ろ」って思いますね。
編集部:- 「努力は惜しむな」ってことですね?
サルさん:- やはり、どこまで実績を積んでも努力は必要だと思います。
24時間相場チェック
編集部:- 確認ですが、相場チェックは24時間、トレード時間もかなり長くて、夜は寝る直前までしているんですね?
サルさん:- 寝る直前までです。時間に余裕があれば、「振り返り」をしてから就寝します。というよりも休憩します(笑)。
編集部:- 休憩ですか?睡眠時間はどれくらいですか?
サルさん:- 相場が動いているときは可能な限り起きています(笑)。
編集部:- 相場が動いているときは明け方までトレードしちゃうと。
サルさん:- そうですね。自分が見ていないときに、相場がどうなるのかが不安なんです。もしかしたら、自分の予想した方向に動くかもしれないし、悪くなるかもしれない。その「かもしれない」で悶々としちゃうんですよ。眠れないんです(笑)
編集部:- その気持ちよくわかります。
サルさん:- 病気かもしれませんね。寝ちゃうときもありますが、相場が「起きていろ」って言っているんだから、しょうがないと思って(笑)、可能な限り起きています。
編集部:- 朝は何時から?
サルさん:- 朝起きたら、すぐにチャートを見ますね。相場が好きなのかもしれないです。
編集部:- 好きじゃなかったら、ここまで努力できないですね?
サルさん:- 天才ならいいのかもしれません。でも自分は凡人で、「明日の相場は動く」っていう自信もありませんし。
働かなくていいくらいの資産を持ってみたい
編集部:- 本業を頑張りながら、同じようにFX取引も頑張っているってことですね?
サルさん:- 欲を言っていいのならば、明日、働かなくていいだけのお金が手元にあるときの気持ちを知ってみたいんです。自分が実際にどうするのかわかりませんが。
編集部:- FX専業トレーダーでやっていけるだけの資産が欲しいってことですか?
サルさん:- いいえ、仕事もFX取引もしなくていいだけのお金が手元にあるときの気持ちが知りたいんです。そうすれば「新しい目標ができるかも」って思うんです。
編集部:- まったく働かなくていいということですか?
サルさん:- そうです。働かなくてもいいだけのお金を持ったときに、自分はどうするのかなと。今の僕は「それだけのお金ができたら、働きたくない」って思っているんですよ(笑)きっと。
編集部:- 私も同感です(笑)。
サルさん:- ほとんどの人がそうだと思うんです。でも、その気持ちを知っている人はそういません。だから、そうなったときの気持ちが知りたいんで、そのためにFX取引を頑張っているんです。
編集部:- 今のスピードと金額で収益が上がれば、そう遠くない将来可能ですよね?
サルさん:- いや、そんなにうまくいかないと思っています。資産がマイナスになることも、十分にあり得ますから。
すべての取引記録をファイリング
編集部:- そうならないためのリスクコントロールが大切ですね?
サルさん:- 今は自分の口座がプラスだからいいですよね。でも、通帳を記帳したときにマイナスがついていたら、とんでもないことになりますよ。
編集部:- 銀行預金のマイナスは嫌ですね。
サルさん:- 実はチャートを見ているだけじゃダメなんです。実際にトレードをして、その結果がプラスでもマイナスでも、すべてのトレードを反省しなきゃダメなんです。僕は毎日ルーズリーフを書いています。大変ですが、そのときに思ったこと、エントリーの理由、利確の理由を紙に書いているんです。
編集部:- 全トレードのインとアウトを記録しているんですか?
サルさん:- そうです。
編集部:- なぜ利益が出たのか、なぜ損失が出たのか、後で振り返るんですね?
サルさん:- 損失が出たときは、むしゃくしゃしますよ。
編集部:- それが成功の要因なんじゃないですか?そこまでしている人は知らないですね。
サルさん:- きっと、その人たちが天才だからですよ。僕は凡人だからやらなきゃいけないと思っているんです。
編集部:- やっぱり記録を取ると、未来の予測の精度はあがりますか?
サルさん:- 精度が上がったと思うのは、自己満足かもしれません。正直なところ。ただ、「今のトレードにつながっていればいいな」くらいですね。
編集部:- 成功を収めているひとつの要因でしょうね?
サルさん:- まだ経験はありませんが、自分がエントリーして、自分が思った方向に”ズドン”と動いてくれたら、そう思うかもしれませんね。
編集部:- そういう経験はまだないんですか?
サルさん:- ないですね。振り返って、もしかすると、あのときのアレかなっていうのはありますが。
編集部:- 素晴らしいですね。
サルさん:- 全トレードを記録して、ファイリングしないで、利益が出るなら、それに越したことはないでしょうね。でも、僕はやらないと利益が出ないし、利益が出ないなら、FX取引をやっている意味がなくなってします。
情報収集の重要性
編集部:- そうですね。やる以上はいい成績を収めないとダメですよね。ところで、外為どっとコム総研の研究員レポートや動画などのコンテンツを利用してくださっているそうですが、それ以外に情報収集しているものはありますか?
サルさん:- テレビは見ません。ニュースは御社が配信しているニュースで十分です。気がついたら、ゴールドランクの会員になっていました(笑)
編集部:- どうもありがとうございます。
サルさん:- ニュースは相場がとんでもない動きをしたときの理由探しに利用しています。
編集部:- そうなんですね。弊社で提供している情報だけでも、FX取引をやるのに十分だということなんでしょうか?
サルさん:- 情報は必要です。でも、僕のキャパシティー以上にならない程度がいいんですね。情報をつめこんでいた時期に強制ロスカットも経験していますから。やりすぎない、自分のキャパシティーの範囲内にすることが大事なんじゃないでしょうか。
編集部:- 無理しすぎないということですか?
サルさん:- 結局、欲を出しすぎると、後で後悔することになるのかなと思っています。
努力を重ねたイチローも失敗が7割
編集部:- 損を出したときに悔しい思いをしているということでしたが、そういうときのメンタルコントロールはどうしていますか?
サルさん:- 野球のイチロー選手が好きで、今でも1時間くらいの引退会見の動画を見るのですが、イチロー選手の生涯打率は3割ちょっとです。つまり、打席で成功したのは3割、7割は失敗したわけです。けれどもイチロー選手は、「それでも努力をしたから、ここまで辿り着けた」って、おっしゃったんです。つまり、自分が努力をしているのであれば、それで失敗をしてしまっても、その失敗は仕方がないんだと言うことだと思うんです。
編集部:- なるほど。
サルさん:- そこに至るまでの準備については自信があるので、成績がどうなるかは別ですし、利益が出ても、損失が出ても、不安な気持ちは一生なくならないと思いますが、ただ自分は「バッターボックスに立つための準備はできている」と思っています。
編集部:- 自分がちゃんと準備を怠らなかったら、相場がどのようになったとしても、自分の成績がどうなったとしても、受け入れられるってことですね?
サルさん:- そうです。僕の言いたいことが良く分かりましたね(笑)。
編集部:- だからメンタルは保てるってことですよね?
サルさん:- いやいや、メンタルは保てません(笑)。不安はなくなりませんから、保とうとしても保てません。
編集部:- だから努力し続けるしかないと?
サルさん:- あのイチロー選手でさえ、失敗のほうが多い。3,000本の安打を打つのに、1万回は打席に立たなければならなかったんです。そして7,000回は失敗です。ただ、準備を怠らず努力していたから、打席に立つことができたんです、同じように僕も、一生懸命に準備をしています。そういうことです。
FXは勧めない
編集部:- 初心者にアドバイスするとすれば?
サルさん:- これはもう「独り言」と思って聞いてください。
編集部:- はい。
サルさん:- FXはお勧めしません!(笑)
編集部:- ええっ、お勧めしないんですか?意外です!なぜですか?
サルさん:- はい。会社員でもある程度のレベルに到達している人は、いくらでも豊かに暮らすための方法はあると思うんです。投資をしたからといって、絶対に増えるという保証はありません。損失を出してしまうケースのほうが大いいんじゃないかと思います。給料だけでそれなりの生活ができるなら、それでもいいんじゃないかと思うんです。
編集部:- FX取引はそんなに甘い世界ではないということですね?
サルさん:- 毎日苦しいですよ。1年以上続けてきて実感しています。もちろんサラリーマンだって大変で、苦しいこともあるでしょう。それでも給与として同じ金額が毎月もらえます。それで満足できる人は、そこにいたほうがいいんじゃないかと思います。
編集部:- 意外な回答です。
サルさん:- 今の生活から逃げたいというのが理由なら、FX取引の世界に来ないほうがいい。投資は大変だから。でも、苦労を厭わない覚悟があるなら、やってみたらいい。100円でも、1,000円でも利益が出たら、それは自分で営業して仕事を取って、利益が出たのと同じじゃないですか。そういうつもりなら、やってみたらいいと思います。
編集部:- ちなみにサルさんはFX取引を楽しめていますか?
サルさん:- う〜ん、楽しめるようになりたいなって思っています。一回成功しても、すぐに次のトレードがあります。次も成功する保証はありません。だから、今の僕に楽しんでいる余裕はないんです。
編集部:- 今日はお忙しい中、どうもありがとうございました。
マネ育PickUp編集部より
スポーツや筋トレが好きだというサル氏が、最後にイチロー選手の会見の言葉を使って、FX取引に対する心構えを教えてくれました。輝かしい成績を残しメジャーリーグのレジェンドとなったイチロー選手でも、7割の打席で失敗をしていたが、それだけ失敗ができたのは、1万回打席に立てたからであり、1万回打席に立つための努力を怠らなかったからだという言葉はとても印象的でした。1日も早く、不安な気持ちから抜け出して、FXトレードを楽しんで欲しいと思います。
【前編】
【トップトレーダーに聞く!インタビュー記事まとめ】
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。