株式会社外為どっとコムの完全子会社である株式会社外為どっとコム総合研究所（以下、「外為どっとコム総研」、本社：東京都港区、代表取締役社長：竹内 淳）は、個人投資家の外為投資に役立つ外国為替情報の調査・研究を行なっており、FX投資家の実態を調査しましたので、お知らせします。
取引規模は月間8.1兆円に新型コロナによる市場変動続く（出所：一般社団法人金融先物取引業協会）
月間取引金額は２％増、ポジション数は過去の高水準を維持
金融先物取引業協会が15日公表した資料によると、2021年11月の店頭FX取引金額は589兆円と前月に比べ2%増えた。ポジション（建玉）計は8.1兆円となり、世界的な新型コロナウイルス感染拡大が始まった2020年3月以後は今に至るまで総じて右肩上がりに増え続けている。
取引金額上位の通貨ペアは、USD/JPY（米ドル/円）・GBP/JPY（ポンド/円）・AUD/JPY（豪ドル/円）・EUR/USD（ユーロ/米ドル）・EUR/JPY（ユーロ/円）が上位５つとなった。
※（出所）金融先物取引業協会の「店頭FX月次速報」をもとに、当社が作成。
※左軸-取引金額、右軸-ポジション計
※グラフ中のデータ単位は百万円。
FX投資家の勝敗は拮抗、TRY/JPY（トルコリラ/円）取引者は43%増加 （出所：外為どっとコム「外貨ネクストネオ」取引者 2021年11月）
FX口座数が56万を超える株式会社外為どっとコム協力の下、2021年11月のFX投資家動向を調査した。
調査対象サービス：外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
調査対象期間：2021年11月1日6:00 ～ 2021年12月1日7:00
1.FX取引における実現損益
2.通貨ペア別取引者数
3.平均取引数量
4.口座の開設期間
5.FX投資家の年齢分布
6.FX口座開設者動向
1.FX取引における実現損益
FX取引における実現損益でプラスは50％、マイナスも50％と勝ち負けが拮抗した。プラスは前月比で2ポイント低下。11月中旬以降、急速に米金融引き締め前倒し観測が高まり予想以上にドル高が進んだため、一部投資家が損失覚悟のドル買戻しを優先させたと推察する。
2.通貨ペア別取引者数
通貨ペア別取引者数は、USD/JPY（米ドル/円）・AUD/JPY（豪ドル/円）・GBP/JPY（ポンド/円）・TRY/JPY（トルコリラ/円）・EUR/JPY（ユーロ/円）・EUR/USD（ユーロ/米ドル）・MXN/JPY（メキシコペソ/円）・NZD/JPY（NZドル/円）・ZAR/JPY（南アフリカランド/円）・GBP/USD（ポンド/米ドル）がトップ１０となった。AUD/JPY（豪ドル/円）は、10月後半に3年8カ月ぶりの高水準（25円）を付けたが、11月に6.0％下落したことで、3位から2位へ順位を上げた。また、TRY/JPY（トルコリラ/円）は7.92円まで史上最安値を更新したため、前月比43％増となり、順位も6位から4位へ浮上した。
3.平均取引数量
FX投資家の1注文あたりの平均取引数量は4万通貨（40Lot）となった。USD/JPY（ドル/円）は、1Lotあたり4,700円必要保証金（12/06時点、法人口座除く）がかかるため、１注文あたりの必要保証金額は、約18万8千円となる。TRY/JPY（トルコリラ/円）は、1Lotあたり500円必要保証金（12/06時点、法人口座除く）がかかるため、１注文あたりの必要保証金額は、2万円となる。
※現在の取引保証金額はコチラで参照いただけます。
4.口座の開設期間
取引をしたFX投資家の口座開設後の期間は、平均91カ月（7年6カ月）となった。
5.FX投資家の年齢分布
FX投資家の年代別では40代が34％と最多で、次に50代、30代と続く。性別は、男性が78.8％となった。
6.FX口座開設者動向
新規にFX口座を開設した投資家は、30代が最多となり、ほぼ同数で40代、続いて20代、50代の順となった。新規口座開設者は、40代、50代がシェアを持ち直した一方、20代、30代が後退するなど中高年層の検討が目立った。
まとめ
上記の通り、本邦FX市場は世界的な新型コロナウイルス感染拡大が始まった2020年3月以後、総じて右肩上がりに増え続けている。また、トルコ国内の混乱からトルコリラへの取引も目立った。
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