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FX「予想上回る利上げ。ペソ投資では年初来10%の収益で安定した1年」メキシコペソ見通し

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総括

FX「予想上回る利上げ。ペソ投資では年初来10%の収益で安定した1年」メキシコペソ見通し

(通貨6位、株価6位)

予想レンジ 5.2-5.7

(ポイント)
*今月は月間最強通貨(対円で3.41%高、年間では5%高)
*年間を通じて5円台で推移した。
*政策金利は予想の0.25%を上回る0.5%引き上げで5.5%となった
*今年のペソは年前半上昇、後半は一服し安定
*ペソ買いでは為替差益とスワップで10%を超える収益(レバ1倍)
*米国産EV優遇に不服=メキシコ大統領
*2022年の最低賃金は前年比22%上昇
*5日線が21日線を上抜く。他の新興・資源通貨が弱いのが気がかり
*いくつかの好材料が出て反発
(好材料=仕送り増加、大統領支持率上昇、中銀独立性確認、失業率・製造業PMI・消費者信頼感指数改善)
*自動車生産、輸出は半導体不足で減少
*3Q経常収支は赤字に転じる
*中銀は、今年の成長率見通しを下方修正し、物価上昇率見通しを引き上げた
*中銀は3Qの景気は減速したが、4Qは持ち直すとした
*株価は好調 年初来16%高
*資源関連産業を政府が独占する法案を大統領が提出
*外需は強いが内需は弱い

(政策金利は予想を上回る0.5%引き上げで5.5%へ、ペソは小幅高。声明は)
メキシコ中銀は12月16日の金融政策決定会合で、政策金利を0.5%引き上げ、5.5%とした。予想は0.25%引き上げだった。インフレ率上昇抑制に向け、5回連続の利上げに踏み切った。11月のインフレ率は7.37%まで上昇し、2001年初め以来の高水準となった。
 声明でも米国のテーパリング早期終了や利上げ前倒しにも対応したとしている。ただ利上げがペソレートの上昇に繋がることは懸念している。中銀のインフレ目標は3%であるが
現在は倍以上の高インフレだ。

(今年は健闘したメキシコペソ、為替差益とスワップで10%=レバ1倍で)
 今年は年初来、対円で5.0%上昇(昨年終値5.2、21年12月16日終値5.46として)している。スワップ金利も現在1日8円で年率にすると5.3%程度なので、ペソを購入していれば、為替差益5%とスワップ益5.3%で10.3%の収益となる。
 年前半の上昇に比べ、年後半は横ばいであったが、異常な下落を続けるトルコリラや、中国景気減速、暴動、オミクロン感染で揺れる南アランドに比べれば、波乱が多い高金利通貨の中では、比較的安定した相場展開であった。今年は始値5.149 高値5.665、安値5.018、12月16日終値5.465で、年間を通じて5円台で推移した。
 やや強含みで安定した要因は、輸出を80%依存している米景気が堅調であったこと、同じく米国の手厚いコロナ給付金で米国からメキシコへの送金が増加したこと、上昇するインフレに対しても市場の信頼を失わず、緩やかな金融引き締めを続けたことなどだ。米、カナダとのUSMCAの経済協定でも大きな混乱はなかった。
 悪材料としては、メキシコだけではなく世界で起きたことだが、半導体不足で自動車の生産、輸出が減少したことで貿易収支が年後半は赤字となったことだろう。

 ・今年、最終号につき総括致しました・

(米国産EV優遇に不服=メキシコ大統領)
 ロペスオブラドール大統領は、今週、米政権が計画している国産電気自動車(EV)優遇案への反対を改めて表明し、国際的なパネルに不服を申し立てる可能性も排除していないと述べた。米議会は、従業員が労働組合に加盟する工場で生産したEVの購入者に1台当たり4500ドルの所得税を控除するなど、1台当たり最大1万2500ドルの税優遇措置を検討している。下院に提出された案は、2027年以降に税控除が受けられる対象を米国産車に絞っている。
 ロペスオブラドール大統領は、国内の自動車産業に影響を及ぼし、「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」に違反するとして反対する考えを再表明した。その上で、メキシコ同様にこの案に反対しているカナダとの間で「合意がある」と述べた。

(2022年の最低賃金は前年比22%上昇、経済界も合意)
 メキシコの国家最低賃金委員会(CONASAMI)は12月8日、2022年1月1日以降の最低賃金を公示した。メキシコの最低賃金は、一般最低賃金は現状の日給141.70ペソ(約765円、1ペソ=約5.4円)から172.87ペソへと、31.17ペソ(16.90ペソのMIRと、9%のインフレ考慮分の合計)引き上げられた。今回の最低賃金の引き上げには、経済界も合意している。

(10月鉱工業生産)
 10月鉱工業生産は前年比0.7%増となり、9月の1.5%増、予想の1.2%増を下回った。鉱業、原油、ガス、製造業が伸び悩んだ。

(10月外貨準備)
 10月外貨準備は2216億ドルとなった。9月は2120億ドル。現在は相場安定のための介入の必要もなく減少することもない。

テクニカル分析

5日線が21日線を上抜き上昇 雲に近づく

日足、ボリバン3σ下限を一時下抜いてからは反発しボリバン中位を上抜く。12月15日-16の上昇ラインがサポート。11月10日-12月16日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き。21日線を上抜く。雲の下だが、雲の下限5.50に近づく。
 週足、一時ボリバン3σ下限を下抜くも雲上へ。ボリバン中位へ近づく。
11月29日週-12月6日週の上昇ラインがサポート。11月8日週-15日週の下降ラインが上値抵抗。
 月足、雲下限で抵抗される。雲下での推移が長い(2016年1月以来)。ボリバン中位で下げ止まる。20年4月-21年10月の上昇ラインがサポート。21年10月-11月の下降ラインが上値抵抗。
 年足、陽転。15年-20年の下降ラインを上抜くも再び戻ってきている。陽線は維持。

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VAMOS MEXICO

北米共通通貨AMEROは

 最近は話題になることは少ないが、ユーロに対抗するUSMACAの統合通貨構想がある。通貨の仮称は「AMERO」である。北米通貨に関するアイデアは、1999年にカナダの経済学者ハーバート・グルベル氏が提唱している。この構想は、ヨーロッパの単一通貨であるユーロをモデルとしており、北米におけるUSMCAの安全と繁栄のためのパートナーシップの後に続くものとして議論されている。北米連合の一部としての北米通貨連合への参加について、政府レベルにおいては、正式にはどの国もコメントを出したり意欲を見せてはいない。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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