以下の取材記事は個人の経験や考えに基づくものです。その内容について当社が保証するものではありません。実際のお取引については充分内容をご理解の上ご自身の判断にてお取り組みください。
今回は、幅広い金融・経済知識を持つ株式会社FISCOのアナリストである馬渕磨理子氏にインタビュー。後編では、個人投資家に伝えたいことのほか、ご自身のことについても伺っています。
▼目次
1.個人投資家へのメッセージ
編集部:- 馬渕さんが今年出された書籍、「黒字転換2倍株で勝つ投資術」は3回目の増刷ということで、おめでとうございます。書籍にこめた思いを伺いたいです。
馬渕:- はい。サラリーマンで年収350万円の方に「資産運用しろ」と国が言っても、「そんなお金はない」というのが正直な意見だと思うんです。そういった人でも5万円から投資が始められる、資産が増える入り口を作りたいと思いました。
無理のない投資額からはじめて、その先に富裕層が行っている3%利回りの世界に誰もが行ってほしいとの願いを込めて書きました。一般の社会人を応援する気持ちです。
編集部:- 書籍を拝読しましたけど、かなり具体的な内容でした。
馬渕:- 少し前に、「10倍株」「テンバガー」という言葉が流行りましたが、個人的にはちょっと違うとも思っていました。果たして日本人は大化け株を望んでいるか?と思って。ダイヤモンド社の編集担当者と話す中で、「2倍でいこう」となりました。
編集部:- 書籍を手に取った人はわかりやすいメッセージだと思います。
馬渕:- 私が金融の世界に入ったときに、経済新聞を開いても何が何やらわからなかった経験を活かし、だいぶ内容を優しくしたつもりです。
2.「売れっ子」の体調管理
編集部:- ダイヤモンド社などの記事の連載、テレビでのコメンテーター、ご自身のYouTube番組、Twitterもされており、超多忙だと思います。健康維持の秘訣は?。
馬渕:- 適度にリフレッシュできるものを持つ、でしょうか。体を適度に動かす時間を入れないと煮詰まるので私ならウォーキングですね。ゲームや食事でもいいと思います。自分の気が休まることを、無理やりでも作るようにしています。
編集部:- おすすめはありますか
馬渕:- ホットヨガは20年くらい続けています。結構肩が凝るので、マッサージ行くのもよいですが、ストレッチ感覚でヨガをしたりすると脳がすっきりしますよ。
編集部:- 食事で気を付けることは?
馬渕:- あまり気にしていませんが、冷たいものをたくさん飲みたいときはガマンしています。腸が悪くなるので、温かいお茶を飲むようにしています。
編集部:- 睡眠時間を確保してます?
馬渕:- はい。してます。
編集部:- でも、原稿の締め切りなどがあるのでは?
馬渕:- すべて逆算して仕事をしています。
一度、若いときに睡眠をとらず働きすぎた結果、破綻したことがありました。3日働き続けて体を壊し、1週間休んだのですが、これでは何をしているのかわからない、ということになりました。
80%か70%のパフォーマンスを、ずっと続けられるようなやり方ってなにかを考えています。
常に一定のパフォーマンスを出すことを積み重ねたら、次の年は、使う力が同じ75%でもアウトプットの質が80%になっていく。どんどんやれることが多くなっていく、とアドバイスを受けました。
なので120%の力で頑張りたいけど、それをグッと我慢して、長期間安定したパフォーマンスを出すことを選びました。ちょっとずつパフォーマンスが上がるのを自分に期待する感じです。
編集部:- 健康に気を付けるというより、パフォーマンスを維持するためにどうしようと考えるんですね。
馬渕:- はい。休みすぎてもいけません。その場の完璧さを目指さず、安定的なパフォーマンスを保つ、というのはトレードと一緒だと思っています。
編集部:- 今回の書籍の執筆も、頑張りすぎずに行ったのですか?
馬渕:- はい。私、締め切りだけはめっちゃ守りますので、編集者には困らせなかった。
出版したいと言われた時期を守り、その間のいくつもの締め切りを全部守りました。編集者という仕事の相棒を困らせたくないというか。
編集部:- パフォーマンスの維持と共に納期を守ると、仕事の質が上がっていく。すると、次第に様々なことが、無理せずにできるようになる、と。
馬渕:- そうですね。仕事は、相手がいてこそであって、一人ではできないと思っています。
編集者が各媒体にいて、私の原稿を待ってくれていると勝手に思っていて、それぞれの担当者にめがけて思いをぶつけて書いています。 YouTubeも映像編集者がいて、アップしてくれるチームがあるので、彼らが待っているから頑張る。 自分のためだけには頑張れないです。
待っている人がいるから、継続して出来るのかなと。 なので、編集者やチームは自分の戦友、ビジネスで培った人たちは友達だと思っています。
編集部:- なんだか一大プロジェクトですね。
馬渕:- いえいえ、全然
編集部:- 仕事の関係者も、納期を守る馬渕さんを信頼しているんでしょうね。
馬渕:- はい。信用が一番と思っています。 尊敬しているマネージャーに、納期、納期、納期、と言われていたことを思い出します。 「どれだけいいものを出しても、納期を遅れたら価値が半減する。まず納期を守れ」と教えられたのが大きかったです。
編集部:- 相場に対する考え方から、仕事の仕方まで伺えました。長時間ありがとうございました。
馬渕:- ありがとうございました。
PickUp編集部より
今年発売された書籍について、無理のない現実的な視点で目標設定されている点のほか、個人投資家へのメッセージなど、今回も様々なお話しをいただきました。皆様のトレードスタイルの確立にお役に立てれば幸いです。
【前編】
【中編】
投資の真髄がここにある!伝説のディーラー列伝 インタビュー記事まとめ
馬渕 磨理子氏(フィスコ 企業リサーチレポーター)
認定テクニカルアナリスト(CMTA®)
公共政策修士
京都大学公共政策大学院で、法律、経済学、行政学、公共政策を学び、修士過程を修了。
法人の資産運用・管理を自ら行い、そこで学んだ財務分析・経営分析を生かし、フィスコ企業リサーチレポーターとして、個別銘柄の分析を行っている。全国各地でIRセミナーに登壇、プレジデント、SPA!など多数メディア掲載の実績を持つ。
現在は、ベンチャー企業でマーケティングを担当し、その実務経験を通して企業分析を行う強みを持つ。
大学時代は、国際政治学を専攻し、ミス同志社を受賞している。
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