読む前にチェック!最新FX為替情報

読む前にチェック!
最新FX為替情報
CFD銘柄を追加!

スプレッド
始値比
  • H
  • L
FX/為替レート一覧 FX/為替チャート一覧 株価指数/商品CFDレート一覧 株価指数/商品CFDチャート一覧

「市場の本音が学べるFX」馬渕 磨理子氏 FX特別インタビュー(中編)

馬渕磨理子氏

以下の取材記事は個人の経験や考えに基づくものです。その内容について当社が保証するものではありません。実際のお取引については充分内容をご理解の上ご自身の判断にてお取り組みください。

今回は、幅広い金融・経済知識を持つ株式会社FISCOのアナリストである馬渕磨理子氏にインタビュー。前編では、今回は子供時代から生い立ちや、株式投資の専門家から見たFX相場の魅力などのお話を伺いました。中編では、「本音」についての話や、テクニカル分析との付き合い方につじて伺っています。

▼目次

1.Q「本音にはどんな種類があるのでしょう」
2.テクニカル分析との付き合い方

Q「本音にはどんな種類があるのでしょう」

編集部
編集部:
「マーケットの本音」には、どんな種類がありますか。
馬渕様
馬渕:
いろいろな切り口があると思っています。米中対立も本音だし、その覇権を争うためも5G(第5世代移動通信システム)もそうだし、今でいえば脱炭素も、どちらのイデオロギーが覇権を取るか、という本音のもと戦っています。
編集部
編集部:
イデオロギーですか。どう生きるかにつながる感じですね。
馬渕様
馬渕:
はい。「本音」にはゾーンがあり、メディアに出ている「本音」、言える「本音」、言えない「本音」などがあります。

あえて言わない、でも知っている人たちはいる「本音」。これに気づくと気づかないでは、投資成績も違うと思っています。
編集部
編集部:
なんだか深い話になってきました。
馬渕様
馬渕:
最初は脱炭素に関して、皆さんも違和感を覚えていたのではないでしょうか。でもなにやらSDGsと言うし、環境にいいことじゃないか、コンビニの袋はやめますとかになっていく。

だけどみんなどこかで「?」と思っている。その「?」について、時間をかけて考えると、ちょっと真実っぽいところが見えてくる。
編集部
編集部:
なんとなく分かってきました。
馬渕様
馬渕:
要は、新しい産業への覇権を移したい、平たく言えば買い替え需要を作りたいだけではないかと。この辺に気づいたとき、私はしんどかったです。3日くらい落ち込んでしまって・・・。人間ってどこまで悲しいんだろうか、とか思って・・・。
編集部
編集部:
馬渕さん、まじめですね(笑)。
馬渕様
馬渕:
そうですか。それで、気づいた真実をどう受け止めるか整理しなければいけない。アナリストとして発信もしないといけないし。嘘はつけないから、自分の中で前向きに消化しようと頑張る。で、ちょっと落ち込む。
編集部
編集部:
(笑)
馬渕様
馬渕:
真実を飲み込んでも、まだまだ経験が浅いから消化できずに、ちょっともがきますね。ただ、しばらく自分の中でかみ砕いて、時間がたつと結構腹落ちしてくるものです。恋愛で言うと、失恋してもしばらくたって時間が解決する感じで、受け入れる。
編集部
編集部:
失恋ですか・・・。わかりやすいです。

さて次に「世界情勢を知ることでリスクヘッジができる」というお話です。リスクヘッジって、素人目に難しそうなのですが。
馬渕様
馬渕:
例えばトルコリラのことを、私は当時よく知らなかったです。スワップポイント目当てでトルコリラ/円のロングポジションを持っていたら、その後、下落してどうしようもない時期がありました。

今なら、新興国に投資する際はある程度分かったうえでないといけない、と知っています。物事を知らないと、リスクヘッジすらできないと思いました。だから、「いきなり全力で取り組まない」というのがリスクヘッジと思っています。そんな感じでしょうか。

ちなみに人民元/円はドル円に近い動きだというのと、中国は大きな国という情報があったので投資しました。
編集部
編集部:
人民元とほかの高金利通貨は分けて考えた方がよいと聞いたことがあります。中国は覇権国を目指しており、通貨安にするわけにいかないため金利を高めに設定する。また、もし人民元が下がっても為替介入ができるよう外貨準備も潤沢にある、などです。
馬渕様
馬渕:
そうですね。私が人民元/円の買いポジションを持ったのは、タイミングが良かったのかもしれませんが20万円くらいの取引保証金で、4万円くらいのプラスになっています。ずっと持っているつもりなので、スワップポイントがたまり、値幅も取れているので、人民元/円はいいなあと改めて思っています。
編集部
編集部:
長期保有ということで、一喜一憂しないのが大事ですか?
馬渕様
馬渕:
人民元/円も一時期マイナスになっていましたが、臆せずホールドしていました。
編集部
編集部:
解約しないことが大事?
馬渕様
馬渕:
そうですね。やめないことがポイントかな。
編集部
編集部:
株式投資では、配当や株式優待を目当てにする方も多いですよね。
馬渕様
馬渕:
FXのスワップポイントは、配当に近いイメージを持っています。

テクニカル分析との付き合い方

編集部
編集部:
株式投資では、本質的な価値を算出して割高、割安を出せると思いますが、FXはどうなんでしょうか。
馬渕様
馬渕:
テクニカル分析のRSIで、じゅうぶん割安・割高は見れると思っています。売られすぎ、買われすぎが分かるものですので。
編集部
編集部:
なるほど。馬渕さんは、日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリストでもいらっしゃいます。ファンダメンタルズ分析と、どう分けて使っていますか?
馬渕様
馬渕:
株式の個別銘柄は、取引参加者がめっちゃ少ないので、テクニカル分析が難しいです。逆に、FXや日経平均など、指数については取引参加者が非常に多いので、テクニカル分析を使わないとダメと思っている派です。ですので、個別はファンダメンタルズ、指数はテクニカルと切り分けていています。
編集部
編集部:
わかりやすいです。それ以外に気を付けていることは?
馬渕様
馬渕:
自分独自のテクニカル分析を編み出すのではなく、他の投資家みんなが見ているものを大事にするということです。
編集部
編集部:
馬渕さんの企業分析動画をYouTubeで拝見しています。分析に結構時間がかかっていると思いますが、相場分析に時間がかけられない個人投資家へコスパの良い投資方法はありますか?
馬渕様
馬渕:
やはり、スワップポイントを狙った長期投資が、一番コスパが良いのではないでしょうか。保有する通貨ペアのことを学んでから、半年くらい放置できるくらいのポジションを持つのがいいなと思いますね。
編集部
編集部:
なるほど。具体的で分かりやすいです。
馬渕様
馬渕:
相場分析自体が楽しい、細かいことを調べるのが好きな方もたくさんいらっしゃるので、そういう方は時間の許す範囲で分析されるとよいと思います。ただ、忙しい方がほとんどだと思うので、放置できる投資がいいと思いますよ。

ドル/円はトレンド出たらその方向に行きますよね。しばらくはドル/円90円の方向ではないよな、など大局を見て、この水準を下回ったらアブナイというところに損切り注文を入れてポジションを持てばいい気がしますね。

(後編に続く)

PickUp編集部より

表面に出てこない「本音」が見えてくると、今まで見えて景色に変化が生じて投資の幅も広がるのではないかと思わされました。後編では、個人投資家へのメッセージのほか、ご自身の体調管理といった話も伺います。

【前編】

投資の真髄がここにある!伝説のディーラー列伝 インタビュー記事まとめ

media.gaitame.com

mabuchi 馬渕 磨理子氏(フィスコ 企業リサーチレポーター)
認定テクニカルアナリスト(CMTA®)
公共政策修士

京都大学公共政策大学院で、法律、経済学、行政学、公共政策を学び、修士過程を修了。
法人の資産運用・管理を自ら行い、そこで学んだ財務分析・経営分析を生かし、フィスコ企業リサーチレポーターとして、個別銘柄の分析を行っている。全国各地でIRセミナーに登壇、プレジデント、SPA!など多数メディア掲載の実績を持つ。
現在は、ベンチャー企業でマーケティングを担当し、その実務経験を通して企業分析を行う強みを持つ。
大学時代は、国際政治学を専攻し、ミス同志社を受賞している。

●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。