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トルコリラ、政府はインフレ見通し引き上げ、大統領沈黙なら再上昇 (インフレ抑制は通貨の安定だ、隣国ギリシャと比べよう)

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総括

トルコリラ、政府はインフレ見通し引き上げ、大統領沈黙なら再上昇
(インフレ抑制は通貨の安定だ、隣国ギリシャと比べよう)

通貨最下位、株価15位
予想レンジ トルコリラ/円 12.7-13.7

(ポイント)
*2Q・GDPは強く、今年の成長率は8%超えか
*インフレは8月19.25%
*政府は成長率とインフレ見通し引き上げ
*8月製造業PMIは改善
*インフレ高騰でも大統領は利下げ要求
*今週は失業率の発表
*今年は月別に見れば最強が3回、最弱が3回と乱高下している。
*最近の経済指標は絶好調
*経済外交を積極的に進めている
*韓国と通貨スワップ協定締結
*外貨準備高が回復して400億ドル台から700億ドル台となった
*トルコ財務省が年末のインフレ見通しを引き上げた。
*コロナ感染者は増加
*大統領支持率低下
*通貨スワップ協定の締結に向けて4カ国と交渉
*政府の21年成長予想は7%から8%へ上方修正

(中東のインフレは高い)
 トルコのみならず中東のインフレ率は高い(21年ここまで)
イラン39%、レバノン88%、イラク9%、ジョージア5%、アルメニア4%
 ギリシャはユーロ加盟前は20%の高いインフレ時もあったが現在は0.16%。
やはり通貨の安定は重要だ。


(快進撃に異変、悪のインフレスパイラルを断ち切れるか )
7月、8月と連続最強通貨を続けてきたトルコリラが伸び悩んでいる。8月の消費者物価上昇率は前年同月比19.25%と、政策金利の19%を上回り、過去2年あまりで最高となったことがある。金融引き締め政策を続ければいいのだが、カブジェオール中銀総裁は9月1日、投資家との電話会議で、利下げ局面が近いと示唆していた。過去の会議や声明で行っていた「政策金利を物価上昇率より高く保つ」「引き締め的な政策を断固として維持する」という2つの約束に言及しなかったという。エルドアン大統領が利下げを求めていることもあり、4Qには金融緩和を始めようとしていると見られている。インフレが抑制出来ないのに利下げすると再び市場からの信頼を失いリラ売りとなりさらにインフレが上昇する悪循環となる恐れがでてくる。再び金融政策とエルドアン大統領発言に注目が集まる。次回政策金利決定は9月23日。せっかくこのところの経済指標は改善を続け、外貨準備高も最少の時の倍近い780億ドルに近づいているのだが、信頼感のある金融政策が継続出来るかがカギだ。外為どっとコム社の注文状況では、まだ買いが優勢。

(悪のインフレスパイラルとは)
 インフレ高騰→利上げ→大統領利下げ強要→リラ安→インフレ高騰→利上げ→大統領利下げ強要→リラ安→インフレ高騰

(8月製造業PMI改善)
 8月の製造業PMIは54.1と、前月の54.0から上昇した。生産と新規受注が好調だったほか、購買活動と雇用も引き続き拡大した。
需要の拡大や新型コロナウイルス感染対策の緩和を受けて、特に輸出を中心に受注が引き続き堅調に推移した。雇用の拡大ペースは今年初め以降で最高。企業は受注を処理するため、購買活動と雇用の創出を強化している。
投入価格と産出価格は急上昇した。サプライチェーンの目詰まりで原材料の調達が難しくなっていることが主因。企業は原材料不足を警戒し、原材料の在庫を増やしているという。

(今週は失業率)
 今週は7月失業率の発表。6月は10.6%、予想は10.4%。

(年末のインフレ率見通し引き上げ)
 財務省は新たな3カ年経済計画を公表し、今年末時点のインフレ率見通しを引き上げた。中銀が年内に金融緩和を行う余地は狭まった。
 2021年末の消費者物価上昇率見通しは16.2%。中銀の7月時点のインフレ見通しは14.1%だった。
 先週発表された8月のインフレ率は前年同月比19.25%上昇と、3カ月連続で伸びが加速。中銀は、インフレ率を上回る水準に政策金利を維持する方針を示していたが、エルドアン大統領は今月中にも利下げを実施するよう求めている。

(2QGDPは前年比21.7%増、年間では8%成長か)
 2QのGDPは前年比21.7%増となり、予想と一致した。新型コロナウイルス流行に伴う規制で10.4%縮小した前年同期から力強く回復した。前期比では0.9%増だった。
 トルコは今年、新型コロナ感染者の増加を受けた4月と5月の厳しいながらも短期間のロックダウンを含め、夜間外出禁止令や週末ロックダウン、レストラン閉鎖を再導入。ただ、幅広い経済は総じてこれら措置の影響を受けなかった。措置は6月に解除された。政府は今年の成長率を5.8%と予測。しかし、エルバン財務相は、2Qの大幅な伸びを受けて8%を上回る可能性があるとの認識を示した。

テクニカル分析(トルコリラ/円)

ボリバン2σ上限で伸び悩むも大きく下落せず

日足、ボリバン2σ上限あたりで推移するも上抜けない。8月31日-9月6日の上昇ラインがサポート。9月1日-6日の下降ラインが上値抵抗。雲の上。5日線上向き。ボリバン上位。
 週足、4週連続陽線、今週も陽線スタート。8月9日週-23日週の上昇ラインがサポート。3月15日週-8月30日週の下降ラインが上値抵抗。ボリバン中位越え、上限に近づく。雲の下。
月足、7月、8月は連続陽線。7月-8月の上昇ラインがサポート。2月-3月の下降ラインが上値抵抗。
年足、6年連続陰線。今年は僅かながらも陽線スタートも中銀総裁の電撃解任で陰転。18年-20年の下降ラインが上値抵抗。

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メルハバ

大統領支持率低下の中で、軍備増強、軍需産業振興

 エルドアン大統領は国防省、3軍司令部などを集めた新たな大型施設の建設に着手した。ドローン(無人機)、コルベット艦など兵器輸出にも力を入れる。「強い指導者」のイメージを高め、2023年の大統領選、総選挙での勝利を目指す。だが、支持率の向上には景気回復が求められる。
  大統領が軍事に傾く理由の一つは強国の指導者としての評価を固めるためだとみられる。トルコの調査会社メトロポールによると、エルドアン氏の支持率は8月が38%で、15年6月以来の低い水準に落ち込んだ。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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