ドル/円：“ドルやや強気”を維持。109.50超えで越週すれば一段の上昇へ。108.50割れの越週で下値リスクが点灯、108円割れで終えた場合は短期トレンドの変化に要注意。
日足は、2手の小陰線が連続して上値を切り下げている。109.60-70の抵抗にぶつかっており、上値の重い感があるが、下値を切り上げる流れに変化が認められないことや、直近の陰線が下げ余力の強いものではないので、下値抵抗を攻めきれずに反転、上昇に転ずる可能性も高いと見られる。短期ドレンドは“ドルやや強気”の状態を維持しているが、108.50-60の抵抗を割り込んで終えた場合は下値リスクがやや高くなる。108円割れで終えた場合は今年1月に付けた102.59を基点として下値を切り上げて来たサポートラインを下抜けて短期トレンドが“ドル弱気”に変化する。逆に109.50-60の抵抗を上抜けて越週するか109.80-90の抵抗をクリアした場合は、一段のドル上昇に繋がり易くなり、110～111円台にある上値抵抗をどこまでクリア出来るかトライする動きへ。日足の上値抵抗は109.60-70，109.80-90，110.50-60に、下値抵抗は109.00±10銭、108.70-80，108.50-60にある。21日移動平均線は108.75にあり、下値抵抗として働く可能性がある。また、120日、200日線は106.39と105.97に位置しており、中期トレンドは“ドル強気”の流れを変えていない。 一方直近の週足は、陽線で切り返して上値トライの可能性に繋げている。単体では上昇エネルギーの強いものではなく、また、109.50-60の抵抗を上抜けきれずに越週したが、今年1月に付けた102.59を基点として下値を切り上げる流れを維持しており、短期トレンドは強い状態を維持している。値動きが収束し始めていることから、今・来週中にも一方向へ動き出す可能性にも注意したい。108.40以下の越週で下値リスクが点灯、逆に109.60超えで越週した場合は一段のドル上昇に繋がり易くなる。今週の週足の上値抵抗は109.50-60，110.70-80，111.50-60に、下値抵抗は、108.90-00，108.40-50，107.00-10にある。31週、62週移動平均線は106.05と106.51に位置しており中期トレンドをサポートしている。 今週の戦略は、ドル買いは108.90-00で押し目買い。損切りは108.30で撤退。ドル売りは様子見か109.50-60で戻り売り。損切りは109.90で浅めに撤退としたい。 上値は、109.50-60，109.80-90にやや強い抵抗が出来ているが、全てクリアした場合は110.20-30，110.50-60，110.80-90，111.10-20，111.30-40にある抵抗をどこまでクリア出来るかトライする動きへ。下値は、109.00±10銭、108.70-80に強い抵抗が控えており、これらを守りきって反発に転ずる可能性を残しているが、108.50-60の抵抗を下抜けて終えた場合は下値リスクが点灯、108円割れで終えるか、週足が108.40以下で越週した場合は短期トレンドが変化して107.50-60の抵抗を切り崩しつつ107.00割れトライの動きが強まり易くなる。
ドル/円【日足】期間：2020/09/10～2021/05/14（移動平均線は21、120、200日、以下日足は同様）
ドル/円【週足】期間：2018/03/30～2021/05/14（移動平均線は31、62週、以下週足は同様）
ユーロ/円：“ユーロ強気”を維持。押し目買い方針継続。
日足は高値圏で引ける陽線で切り返して上値トライの可能性に繋げている。個々の足が強いものではないので急伸にも繋がっていないが、小反落を繰り返しながらも着実に下値を切り上げており、日足の形状も安定している。但し、131.90以下で終えた場合は、日足の形状が悪化して、131円台の足元を固め直す動きが強まり易くなる。さらに130.50割れで終えた場合は短期トレンドを“ニュートラル”な状態に戻して130.00前後の足元を固め直す動きへ。この場合でも130円を割り込んで越週するか、129.50割れで終えない限り、短期トレンドは大きく変化しない。日足の上値抵抗は133.00-10，133.30-40，134.00-10に、下値抵抗は132.20-30、131.80-90，131.00-10，130.50-60にある。21日、120日、200日移動平均線は131.30，128.29，126.68に位置しており、短・中期トレンドは“ユーロ強気”の流れを維持している。 一方週足は、4週続陽線引けとなり下値を切り上げる流れを維持している。個々の足は強い上昇エネルギーを持ったものではないが、浅い押しを入れながら着実に下値を切り上げており、日足同様に、週足の形状も安定している。一方で、週足ベースで見た強い上値抵抗が134円台に控えており、これを一気に上抜けるにも無理がありそうだ。短期トレンドは130円割れで越週しない限り、大きく変化しない。今週の週足ベースで見た上値抵抗は133.10-20，133.40-50，134.40-50に、下値抵抗は132.00-10，131.40-50，131.00-10にある。31週、62週移動平均線は127.35と124.29に位置しており、中期トレンド“ユーロ強気”の流れにある。 今週の戦略は、ユーロ買いは132.20-30で押し目買い。損切りは131.60で一旦撤退。売りは様子見か、134.30-40の吹き値があれば軽く試し売り程度に。損切りは134.80で撤退としたい。 上値は、133.00-10，133.30-40，133.50-60，133.80-90，134.20-30に強い抵抗があるが、小反落を繰り返しながらもどこまでクリア出来るかトライする動きが継続しよう。下値は、132.40-50に軽い抵抗が、132.20-30，131.80-90に強い抵抗があり、下値余地が限られる展開が予想されるが、全て割り込んで終えた場合は下値余地が若干拡がり易くなる。この場合でも131.00-10，130.50-60、130.00-10，129.50-60に一段と強い抵抗があり、129.50割れで終えるか、130円割れで越週しない限り、短期トレンドは“ユーロ弱気”に変化しない。（川合 美智子）
ユーロ/円【日足】期間：2020/10/27～2021/05/14（移動平均線は21、120、200日） ユーロ/円【週足】
当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第 119 条により罰せられますのでご注意ください。尚、このレポートは情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。
