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FX/為替 専業投資家しゅあーさん「過去チャートは死骸。生きたチャートでプライスアクション 」トップトレーダーに聞く!(前編)

友人からのすすめで始めた株式投資で、トレードの楽しさに開眼したという投資家のしゅあーさん。その後に出会ったFXでは一日に20時間もチャートを眺め、自分の性分に合うという「スキャルピング」に徹し、ツイッターで情報収集しながらトレードするスタイルで利益を稼ぎ出す実力を身につけた。心の甘さを戒め、自分に厳しく、それでいて楽しいFXトレードを追求しているという。そんなしゅあーさんに、FXに対する思いを伺った。

以下の取材記事はトレーダー個人の経験やお考えに基づくものであり、また、お客様の収支については、「取材依頼時点」のものとなり、その内容については、当社が保証するものではありません。実際のお取引については充分内容をご理解の上ご自身の判断にてお取り組みください。

(この記事は2021年3月18日に掲載した記事名『専業投資家しゅあーさん「過去チャートは死骸。生きたチャートでプライスアクション 」トップトレーダーに聞く!(前編)』を一部修正したものです)

しゅあーさん プロフィール
職業      :投資家
年齢性別    :40代男性
FX取引歴    :約10年
FX収支     :2013年~2021年(約8年)1億円超 ※㈱外為どっとコムでの収支
投資商品    :FX
趣味      :FX
トレードスタイル:スキャルピング

▼目次

1.株式投資の3年後、FXに出会う
2.毎日20時間チャートを眺め、半年後に好転
3.トレードスタイルはスキャルピング
4.長い時間軸を試してストレスで病気に
5.チャートは生き物。動き方を見極める
6.情報収集はツイッターが速い

株式投資の3年後、FXに出会う

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編集部:
FXを始められたきっかけを教えてください。
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しゅあー氏:
友人のすすめで2008年から株式投資を始めました。プロになれるほど、株式投資で利益が出たわけではありませんが、投資の「トレード」というものが好きになってしまったんです。それも「依存症かなぁ」と、自分で心配になるくらいに(笑)。だから、株の場合、取引所が15時に終了してしまうのですが、一日中トレードができたらいいなと思っていました。2011年に、別の友人からFXの存在を教えてもらったとき、「FXなら好きなトレードが24時間できる」と思い、どっぷりとハマってしまったんです(笑)。
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編集部:
投資を始められたのは、何か目的があったのですか?
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しゅあー氏:
将来に漠然と不安を感じていました。それで株を始めたのです。株とFXの両方を一時期は続けていましたが、いよいよ寝る時間がなくなってしまったので、FXに重点を置くことにしました。
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編集部:
株、FX以外の投資には興味がなかったのですか?
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しゅあー氏:
2016年の“ビットコイン”バブル直前に、友達がすすめてくれたビットコインが6万円台で、50BTC買いました。運良く上がっていきましたが、そのまま放置していたのです。そしたらバブルがきて200万円を超えましたよね。ただ、暗号資産は税金が高すぎですよね。だから、30ビットコインだけ利益を確定して、次の年に回そうと思ったんです。そうしたら、次の年の終わりぐらいに40万円くらいまで値が下がっちゃって(笑)、それからはもう暗号資産はやっていないですね。一方、資産を現金のみで保有している事に危機感を感じ、最近はマンション等の不動産への投資も実施しています。
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編集部:
FXを始めたときの資金はどれ位からスタートしましたか?
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しゅあー氏:
約300万円位です。
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編集部:
デモトレードの経験は?
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しゅあー氏:
アプリの使い方を確かめるために、デモトレを使うことはありました。でも、僕の場合は実際のお金に関係がないと思うと、本気度が極端に下がってしまうので、デモトレは実質やっていないに等しいです。

毎日20時間チャートを眺め、半年後に好転

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編集部:
FXを始めてみてどうでしたか?
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しゅあー氏:
最初はうまくいかなかったですね。でも、本当楽しかったので、毎日20時間はチャートを見ていましたよ(笑)
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編集部:
専業トレーダーになったのは、どうしてですか?
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しゅあー氏:
生活できる程度は、株で稼げるようになっていました。多少の不安もありましたが、株式投資の収益で資産が減らなくなっていたので、まあ、FX専業トレーダーになってもなんとかやっていけるかな、と。
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編集部:
とはいえ、専業の「投資家」になったのは、すごい勇気が必要なことだと思います。それにしても、一日に20時間もチャートを見ていたのですか?
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しゅあー氏:
私は「依存症」なんで……(笑)。FXを始めたころは、毎日20時間も見ていたのに、ずっと利益が出ませんでした。ところが、半年ほど経ったころから、なぜか利益が出るようになったんです。本当に不思議な感覚でしたよ。収支をつけると「あれっ、勝っているぞ」と(笑)。トレード経験を積んだことで、予測の精度や感覚が上がっていたのかもしれませんね。

トレードスタイルはスキャルピング

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編集部:
どのような取引ルールなのですか?
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しゅあー氏:
僕の手法は基本的にスキャルピングですから、そのときのプライスアクションでトレードすることが多いので、IN・OUTの明確なルールというのはありません。取引口座別に、ナンピンの回数を決めていて、その分までしか、証拠金を入れないようにしています。その点では、ある意味、強制的な自己ルールになります。
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編集部:
面白いやり方ですね。毎日のトレードの記録は残していますか?
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しゅあー氏:
取引後に手法毎に「何Pipsを取った」っていう数値を積み重ねていきます。そうするとトータルで何Pips勝っているとか、最近は負けているかとか、すぐに分かるので、そこで“ズレ”を調整していく感じです。得意なトレードパターンの精度は、こうすることで高まったんだと思います。
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編集部:
できれば、もう少し詳しく、しゅあーさんのトレードルールや取引手法を教えてください。
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しゅあー氏:
僕はその時代によって、相場の“癖”というものがあると思うんです。それに合わせてトレード手法をマイナーチェンジさせてきました。同時に、自分の置かれている状況によって、トレードのスタイルは変化しますよね。最初のころの僕は、怖いもの知らずでした。すごく甘いタイミングでINして、その後はナンピンしまくりで(笑)、なんとか、損失を出さないように助けるという、“デッド・オア・アライブ”のような手法でした(爆笑)。8回くらいまではナンピンを自分に許していました。ただ、ロット数が増えるにつれて、FX会社によっては全決済ができなくなるなど、トレードに不都合が生じてきたので、できるだけ精度を高め、厳選してINする方法に変えていきました。

長い時間軸を試してストレスで病気に

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編集部:
実際のトレード経験で得た手法とはどういうものですか?
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しゅあー氏:
とにかくスキャルピングの回数をこなして、「こういうときにINするのは早い」とか「ここは甘いから、もうちょっと厳しめに」とか、エントリーのタイミングをよく考えるようになりました。
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編集部:
当初からずっとスキャルピングなのですか?
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しゅあー氏:
性格的にスキャルピングが合っているのです。長い時間軸でのトレードも試しましたが、そうしたら体中に発疹が出てしまいまして……。収支的にはプラスでしたが、ポジションを持っていると、寝ているときも気になっちゃうんです。病院に行ったら、「ストレスからくるもの」という診断を受けてしまったので、長くポジションを持つのは止めました。超短期でしかポジションを持たないスキャルピングが自分に合っているんですね。
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編集部:
なるほど。
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しゅあー氏:
人それぞれの性格によるのではないでしょうか。自分にあったスタイルを見つけることが大事だと思います。

チャートは生き物。動き方を見極める

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編集部:
FXで利益が出せるようになった理由を知りたいのですが、例えば、毎日20時間チャートを見続けていたら、チャートの形から、上がるのか、下がるのかがわかるようになったんでしょうか?具体的に教えてください。
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しゅあー氏:
基本的に僕はプライスアクションです。1分足で10Pips陽線を出したチャートがあったとして、その中でどう動いたかが重要で、一気に動いて、上で止まったままの陽線と、逆に激しく上下に動いて最終的に上にいった陽線では、意味合いがまったく違ってくるのです。僕はチャートが生き物みたいに動いているところを見ています。過去のチャートは「死骸」にしか見えません。
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編集部:
チャートを生き物のように見るのですか?それは斬新な意見です。
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しゅあー氏:
チャートが“ピクピク”と動くのを見て、上がりたそうだなとか、息が切れそうだなとか、相場の“感情”を読むような目線で見ています。チャートの動き方次第では、その逆の売買をする可能性もあります。つまり、同じチャートの形をしていても、僕は買うかもしれないし、売るかもしれないっていうことがあるわけです。
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編集部:
「ファンダメンタルズ」「テクニカル」「相場の需給」、しゅあーさんは、どのような比率で見ていますか?
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しゅあー氏:
ファンダメンタルズは動いている理由付けや大きな流れを掴む上で大事です。しかし、どんな不可解な動き方をしても、相場が動いた方向が正解なので、ファンダメンタルズを気にしすぎて、余計なバイアスがかかり、相場に逆らってしまうことがないよう、常に気をつけています。テクニカルはローソク足にボリンジャーバンドを入れています。そのときのスピード感や過熱感を感じるためにです。ここにきたらINするとか、OUTするとか、トレードの判断には使っていません。移動平均線も一応出していますが、参考にはしていませんね。

情報収集はツイッターが速い

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編集部:
確かに、チャートのローソク足が緑色で、このまま落ちてくるのかなと思ったら、急に赤くなって、ぐんぐんと伸びていくことがありますよね。しゅあーさんが、取引時にモニター表示させている画面はどんな画面ですか?
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しゅあー氏:
チャートは1分足、5分足、1時間足、日足ですね。40インチのモニターに同時に表示させています。チャートのほかはニュースです。噂レベルも含めて情報が一番速いのがツイッターなので、一緒に表示させています。ロイターなどニュースサイトは、報道機関である以上、裏をとった確定情報しか出せませんよね。結局、相場が動いた後にニュースが届くような場面が多く、それでは遅いんですよね。
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編集部:
ニュースの延長線でお伺いすると、例えば、指標や雇用統計などの発表ものは参考にされていますか?
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しゅあー氏:
もちろん、指標は気をつけないといけませんね。相場が“急変動”してしまうことがあるので。

(後編に続く)

PickUp編集部より

チャートは生き物であり、リアルタイムでローソク足の動き方、陽線、陰線をみて投資判断をするというしゅあーさん。相場は動いた方向が正解であり、ファンダメンタルズに気を取られすぎて、相場に逆らわないようにすることが大切だと言います。後半では、さらにしゅあーさんの投資哲学に迫ります。

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