ドル/円:短期トレンドはドル強気の流れ。上値抵抗にも注意。104円割れで終えた場合は下値リスクが点灯、103円割れで終えた場合は“ドル弱気”に変化。
直近の日足は小陰線で終えている。下げエネルギーの強いものではないので下値を攻めきれずに再度105.60~105.80ゾーンの抵抗トライする可能性が高いと見るが、一方で、1/27の立ち上げ(安値103.59)から、2/5の105.77まで押し目の無いまま既に210ポイントの上昇を見ており、短時間でのドル/円の一相場(180銭~220銭)のターゲット圏内に入っている。105.30割れを見ずにこのまま続伸した場合は105.60~105.80の抵抗を上抜けきれずに再び反落する可能性も高いと見られる。一方で、短期トレンドが変化してまだ日が浅いことや、105.00-10,104.20-30にやや強い下値抵抗が出来ており、全てを下抜けるにはまだ力不足の感が強い。今週中での可能性がまだ低いと見るが、104円割れで終えた場合は日足の形状が悪化して下値リスクがやや高くなる。103.50割れで終えた場合は“ニュートラル”な状態に変化、103円割れで終えた場合は再び“ドル弱気”の流れに戻して一段のドル下落に繋がり易くなる。逆に、これも可能性が低いと見るが107.00超えで終えればさらに1円程度上値余地が拡がり易くなる。日足の上値抵抗は105.80-90,106.30-40,106.80-90に、下値抵抗は前述の105.00-10,104.20-30、103.90-00にある。21日、120日移動平均線は104.20と104.66に位置しており、短期的な下値抵抗として働く可能性が高いが、200日線は105.59に位置しており、これを上抜けきれておらず、下値リスクを残した状態にある。 一方週足は、2週連続陽線引けとなり上値余地を探る動きが続いている。個々の足が強い上昇エネルギーを持ったものではないので、ドル急伸にも繋がり難いと見るが、短期トレンドが変化してまだ日が浅いことから、下値余地もまだ限られ易く、今週についてはドルの押し目買い方針が有効と見ている。但し、可能性が低いと見るが、103.80以下で越週した場合は下値リスクが点灯、103円割れで越週した場合は短期トレンドが変化して一段のドル下落に繋がり易くなる。今週の週足ベースで見た強い上値抵抗は105.80-90,106.70-80に、下値抵抗は104.50-60,103.90-00にある。31週移動平均線は104.95にあり、短期的な下値抵抗として働く可能性があるが、62週線は106.67に位置しており、中期トレンドは“ドル弱気”の流れを変えていない。 今週の戦略は、ドル買いは105.00-10で押し目買い。急落した場合の下値余地を104.30-40まで見ておく必要がある。損切りは浅い場合で104.60、深い場合は104.00で撤退。売りは105.60-70で軽く売って106.10で一旦撤退するか、106.70-80の吹き値待ち。この場合の損切りは107.10で浅めに撤退。 上値は、105.60-70に軽い抵抗が、105.80-90,106.30-40,106.50-60,106.80-90に強い抵抗が控えており、全てをクリアするには力不足と見るが、107.00超えで終えた場合は上値余地がさらに1円程度拡がり易くなる。下値は、105.30-40に軽い抵抗が、105.00-10,104.60-70,104.20-30にやや強い抵抗が出来ており、下値余地がまだ限られる展開が予想されるが、103.90-00の抵抗を下抜けて終えた場合は日足の形状が悪化、103.40-50の抵抗を下抜けて終えた場合は下値リスクが点灯、さらに103.00割れで終えた場合は短期トレンドが“ドル弱気”に変化して一段のドル下落に繋がり易くなる。
ドル/円【日足】期間:2020/06/04~2021/02/05(移動平均線は21、120、200日、以下日足は同様)
ドル/円【週足】期間:2017/12/22~2021/02/05(移動平均線は31、62週、以下週足は同様)
ユーロ/円:“ユーロ強気”の流れを維持。127円台の抵抗にも注意。128.00超えで終えれば一段の上昇へ。125円割れを見た場合は短期トレンドが変化して一段のユーロ下落へ。
日足は高値引けの陽線で切り返して上値トライの可能性に繋げているが、上昇エネルギーの強いものではないことや、ユーロ/ドルが調整下げ局面にあることから、ユーロ急伸にも繋がり難く、127円台の上値抵抗にぶつかる可能性にも注意する必要がある。一方で、下値も126.00-10、125.60-70にやや強い抵抗があり、125円割れを見ない限り、下値余地もまだ拡がり難い。短期トレンドは“ユーロ強気”に変わりないが、126円割れで終えた場合は下値リスクがやや高くなる。125.40以下の越週か、125円割れを見た場合は、短期トレンドが変化して一段のユーロ下落に繋がり易くなる。逆に128.00超えで終えれば下値リスクが後退して上値余地がさらに拡がり易くなるが、この場合でも月足の抵抗が130.00~130.50ゾーンに位置しており、これをしっかり上抜けて越月するまでは長期トレンドが変化せず、下値リスクを残すことになる。 一方直近の週足を見ると、寄せ線に近い形の足で終えている。下ヒゲがやや長く、下値トライに失敗した形となっており、この反動で週初から上値トライの動きが先行すると見られるが、高値圏での揉み合いの域を抜けておらず、127.50超えで越週するか、128円台で終えない限り、上値余地もまだ拡がり難い。また週足が125.40以下で終えた場合や、125円割れを見た場合は短期トレンドが変化して一段ユーロ下落に繋がり易くなる。今週の週足ベースで見た上値抵抗は127.50-60,128.20-30,129.30-40に、下値抵抗は126.00-10,125.40-50,123.10-20にある。31週、62週移動平均線は、124.76と122.17に位置しており、中期トレンドをサポートしている。 今週の戦略は、ユーロ買いは126.30-40で押し目買い。損切りは125.40で撤退。125円割れを見た場合は、ユーロ売りに転換。ユーロ売りは様子見か、128.20に浅い損切りを置くなら127.80超えまで引きつけて軽く試し売り程度に。 上値は127.10-20に軽い抵抗が、127.40-50,127.80-90,128.10-20,128.50-60に強い抵抗があるが、どこまでクリア出来るかトライする動きが継続しよう。下値は、126.50-60に軽い抵抗が、126.30-40、126.00-10,125.60-70にやや強い抵抗があるが、全て下抜けて終えた場合は日足の形状が悪化して下値リスクが点灯、125円割れを見た場合は短期トレンドが変化して122~123円方向への一段のユーロ下落に繋がり易くなる。この下の抵抗は124.50-60,124.00±10銭、123.60-70,123.00-10,122.40-50。(川合 美智子)
ユーロ/円【日足】期間:2020/07/21~2021/02/05(移動平均線は21、120、200日) ユーロ/円【週足】
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