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初心者はFX投資を利回りで考えるな

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投資資金に対してどれだけ儲かるかの割合を「利回り」といいます。
投資では、「利回り」の数字が、運用状況を評価する上での基準としてよく用いられます。
ただ、投資対象となる金融商品には、個別株、投資信託、ETF、個人向け国債、不動産、FXなど、さまざまな種類があり、利回りでは正しい評価ができない金融商品があります。
それがFXです。
ところで、どうしてFXは利回りで運用状況を判断できないのかを、皆さんはご存知でしょうか。
今回は、FX投資と他の金融商品に対する投資の違いを明らかにするとともに、初心者が陥りやすい失敗について解説してみましょう。

「利回り」とは何か?

投資や資産運用における「利回り」とは、元金に対して、どれだけの利益、利息、配当が得られるかの割合を示したものです。
基本的には年間の利回りで表示されます。
例えば、「利回り5%の金融商品」ということであれば、100万円分の金融商品を購入すると、1年間で5万円の利益が得られるということです。

利回りは、投資商品の運用成績をシンプルに示す数値として広く利用されています。
株式の配当利回り、投資用不動産や投資信託、J-REITなど、あらゆる金融商品は利回りで「儲かっている」のか「損している」のかが示されています。

利回りの計算に必要な情報

利回りの基本的な考え方は上述の通りです。
ただ、その計算に必要な数値や情報は、投資対象の種類で少しずつ異なります。

例えば、株式投資において、利益とは「購入した株式の売却益と配当金」であり、元金は「株式の購入費用」になります。
また、株式の売買にあたり、証券会社に売買手数料などを支払うことになります。
正確に言えば、これらを利回りの計算に含める必要があります。

一方、不動産投資の利益は「家賃収入」で、元金は「不動産の購入費用」です。
なお、賃貸経営では、入居者募集の広告費や物件の維持管理費、固定資産税など、さまざまな経費がかかります。
諸経費を含めない利回りのことを「表面利回り」、含めたものを「実質利回り」と呼びます。

一般的に投資家は、こうして算出されたさまざまな投資商品の利回りを比較し、検討を加えて、投資対象を決定します。

FXの収益が「利回り」で表現できない理由

ところで、FX投資における利回りはどうなるのでしょうか。
結論を言ってしまえば、FXにおいてその運用成績を利回りで表現することはありません。
正確に言うと、計算しようと思えばできますが、意味がないからです。
FX投資は、世界に流通する通貨を売買するものです。
日々刻々と変化する為替(通貨の価値)の差額から損益が発生します。
例えば、1ドル=100円時にドル/円を1万通貨売ったとします。
1ドル=98円の時に買っていた人は20万円の利益を得ますが、1ドル=102円で買っていた人は20万円の損を出します。

FX投資は、こうした売買を頻繁に行うことになります。
その際、勝ち続けている人の利回りは、20%以上になり得ますし、負け続けている人の利回りは-20%や、それ以下にもなり得てしまうのです。

つまり、FX投資では、投資家自身が投資目標として、「利回り」を設定することはあっても、すべてがその「利回り」通りになるものではないのです。
これはFXの大きな特徴と言えます。

スワップポイントだけは「利回り」に近い計算が可能

FX投資において、「利回り」に近いが計算できるものがあります。
それはスワップポイントです。
スワップポイントとは、異なる通貨間の金利差調整分から得られる利益で、一般的に言うと、低金利の通貨を売って高金利の通貨を買うと、金利差調整分が受け取れる仕組みになっています。
そして、その通貨を保有し続けている限り、スワップポイントは発生します。

スワップポイントのが発生する仕組みは計算式は次の通りです。
【1年間のスワップポイント = 為替レート × 保有数量 × 金利差調整分】

例えば、1豪ドル=80円、日本円の金利が0.1%、豪ドルの金利が1.5%と仮定すると、1万通貨を保有している場合のスワップポイントは、
80×10,000×(0.015-0.001)=11,200円
と近しい値になります。

レバレッジ25倍の設定ですと、必要証拠金は32,000円になりますが、それで計算すると、その値は年利は実に35%(11,200÷32,000×100)ということになります。

※スワップポイント(金利差調整分)について
通貨ペアを構成する通貨のうち、相対的に高金利の通貨を売った場合、または相対的に低金利の通貨を買った場合には、その取引数量相当のスワップポイント(通貨ペアを構成する両通貨の金利差の調整額)の支払い額が日々蓄積され、時間の経過に比例して損失額が大きくなりますのでご注意ください。
また、現時点でスワップポイントを受け取れるポジションであっても、将来にわたって通貨ペアを構成する両通貨の金利差が縮小、または逆転した場合には、その受け取り金額が縮小したり、反対に支払いへと転じたりする転ずる可能性があります。

スワップポイント狙いが、大きな含み損に

先ほど例として挙げた豪ドルのほかにも、トルコリラやメキシコペソなど、新興国通貨は高金利で、スワップポイントも高いため、投資家から高い人気を誇ります。

しかし、一方で高金利通貨は、ボラティリティ(価格変動の度合い)が高く、相場が安定しない傾向にあります。
相場が急落すれば、大きな含み損を抱えてしまうことがあります。
レバレッジが大きいほどその影響は大きく、最悪の場合、強制的にポジションを決済され(強制ロスカット)されて、損失が、確定されてしまう恐れがあります。

スワップポイントの「高利回り」で十分な利益をあげるためには、ポジションを長期保有していることが大前提です。
レバレッジを抑えるために、十分な資金(証拠金)を準備し、ロスカットを防げるように、リスクを極力少なくしましょう。
相場が不安定な高金利通貨に、安易に手を出すと、思わぬ落とし穴が待っています。
気をつけて運用してください。


PickUp編集部

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