ドル/円：“ドル強気”を維持。108円割れを見た場合は短期トレンドに変化。
直日足は値幅の極端に小さい足が連続しており、110.00超えの抵抗を上抜け切れない一方で、軽い下値抵抗も切り崩せない状態が続いており、方向性を示す動きとなっていない。短期トレンドが強気の状態を維持しており、目先は押し目買い方針継続とするが、109.30以下で終えた場合は、下値余地が若干拡がり易くなる。しかし、この場合でも108.50-60に強い下値抵抗が控えており、一気に下抜けるには無理がありそうだ。但し、108.00割れを見た場合は短期トレンドが変化して一段のドル下落に繋がり易くなる。一方上値は、110.00-20ゾーンにやや強い抵抗が出来ているが、これをクリアした場合は上値余地が若干拡がり易くなる。この場合でも110.60～110.80ゾーンに一段と強い抵抗が控えており、簡単には上抜けそうもない。日足の上値抵抗は110.00-20、110.50-60、110.80-90に、下値抵抗は109.40-50、109.00-10、108.50-60にある。21日、120日、200日移動平均線は、109.53、108.67、108.38に位置しており、短期トレンドは“ドル強気”の流れにあるが、108.00割れを見た場合はトレンド変化に要注意。 一方週足を見ると、値幅の小さい陽線が出て上値トライの可能性に繋げているが、109.90-00にあった週足の上値抵抗を上抜け切れずに越週している。今週はこの抵抗が110.00-10にあることや、これを上抜けた場合でも110.50-60、111.00-10にもう一段強い抵抗が控えており、ドル急伸にも繋がり難いと見られる。一方で下値も、109.50-60、108.40-50に週足ベースで見た強い抵抗が出来ており、これらを全て下抜けて越週するか、108.00割れを見ない限り、下値余地もまだ限られる展開が予想される。31週移動平均線は108.24に、また、62週線も109.14にあり、短期トレンドをサポートしているが、108.00割れを見た場合は新たなドル下落トレンド入りの可能性が高くなる。 今週の戦略は、ドル買いは109.40-50で押し目買い。損切りは108.90で一旦撤退。これが付いた場合は108.50-60で再度押し目買い。損切りは短期トレンドが変化する107.90に置く必要がある。ドル売りは110.00-10で戻り売り。損切りは110.40で浅めに一旦撤退としたい。 上値は、110.00-10にやや強い抵抗が出来ているが、これをクリアし、さらに110.20-30の抵抗をクリアした場合は上値余地が若干拡がり易くなり、110.50-60、110.80-90、111.00-10にある一段と強い抵抗をどこまでクリア出来るかトライする動きへ。但し、月足の上値抵抗が110.00～110.50ゾーンにあることや、週足の上値抵抗とも重なることから、ドル急伸にも繋がり難いと見ている。下値は、109.40-60ゾーンにやや強い抵抗があるが、これを下抜けて終えた場合は109.00-10、108.60-70、108.50-60、108.00-10にある下値抵抗をどこまで切り崩せるかトライする動きへ。108.50割れで終えた場合は下値リスクが点灯、108.00割れを見た場合は短期トレンドが変化してドルの下落余地がさらに拡がり易くなる。
ドル/円【日足】期間：2019/06/13～2020/02/14（移動平均線は21、120、200日、以下日足は同様）
ドル/円【週足】期間：2016/12/30～2020/02/14（移動平均線は31、62週、以下週足は同様
ユーロ/円：ユーロの一段の下落リスクに要注意。118.00以下に強い下値抵抗あり。 直近の日足は値幅の小さい陰線引けとなり、単体では下げ余力の強いものではないが、トレンドが非常に弱い状態にあることから、反発に転じても戻り余地が限られ易く、一段のユーロ下落リスクにより警戒する必要がある。日足が120.50超えで終えることが出来れば下値リスクがやや後退、121円台を回復した場合は短期トレンドを“ニュートラル”な状態に戻すが、この場合でも122.50超えで終えるまでは下値リスクを残すことになる。一方下値は、117.80～116.60ゾーンに強い抵抗が散在しており、118.00割れからの下値トライは上下動を繰り返す可能性が高く、突っ込み売りにも注意する必要がありそうだ。但し、116円割れで終えた場合は115.00近辺までの一段の下落リスクに要注意。日足の上値抵抗は119.40-50、119.80-90に、下値抵抗は117.80-118.00、117.10-20、116.60-70にある。21日、120日、200日移動平均線は120.50、120.13、120.46で収束しており、全てを下抜けて新たな下落トレンド入りした可能性が高くなっている。 一方直近の週足は、安値圏で引ける陰線で終えている。単体では下げ余力の強いものではないが、前週足の上値抵抗であった121.10-20のトライに失敗して押し戻されて引けたことや、120円台を維持出来ずに越週したことにより、新たな下落リスクが生じており、一段のユーロ下落に繋がる可能性が高くなっている。118.00±10銭、116.50-60に週足の横サポートがあり、これらを守り切れば反転の可能性に繋がるが、中期トレンドが非常に弱く、これらを下抜けてもおかしくないので、底打ちを確認するまでは値ごろ感からのユーロ買いは控えた方が良さそうだ。今週の週足の上値抵抗は119.90-00、120.20-30に、下値抵抗は前述の118.00±10銭、116.50-60と115.00-10にある。31週、62週移動平均線は119.82と122.07にあり、単・中期トレンドともに“ユーロ弱気”の流れに入っている。 今週の戦略は、ユーロ買いは今週いっぱい様子見としたい。売りは119.20-30で戻り売り。吹き値があった場合の上値余地を119.60-70まで見ておく必要がある。損切りは120.20で一旦撤退。 上値は、119.10-20に軽い抵抗が、119.20-30、119.60-70、119.90-00、120.10-20に強い抵抗が控えており、反発余地が限られる展開が予想されるが、120.50超えで終えた場合は日足の形状が若干改善して下値リスクが軽減される。121円台に値を戻した場合は、一旦底打ちした可能性が点灯するが、この場合でも122.50超えで終えない限り、下値リスクを残すことになる。下値は、118.80-90にやや強い抵抗があるが、これを下抜けた場合は118.60-70の抵抗を切り崩しつつ、118.10-20、117.80-118.00、117.50-60、107.10-20、116.60-70の抵抗をどこまで切り崩せるかトライする動きへ。（川合 美智子）
ユーロ/円【日足】期間：2019/07/29～2020/02/14（移動平均線は21、120、200日） ユーロ/円【週足】
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