
「ドル/円」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
X(Twitter) : https://twitter.com/gaitamesk_ueha
『最新のドル/円相場を解説』
最新のマーケット情報まとめ
<市場環境>
・本日はアメリカが感謝祭で株式・債券市場が休場
・ニューヨーク市場参加者の多くが4連休入りで大きな動きは出にくい展開が想定される
・参加者が少ないため閑散相場となる可能性に注意が必要
<本日の値動き>
・156円40銭台から70銭程度下落後、急反発
・その後上値が重く再び反落し、現在は持ち直しの動き
・ダブルボトム形成でネックラインを抜けている状態
<テクニカル分析:注目水準>
・上値抵抗:156円50銭:本日のレンジ上限として意識されやすい(下降トレンドラインも位置)
→この水準で伸び悩めば戻り売りポイントの可能性
→抜けた場合は昨日の高値156円70銭前後まで上昇の可能性
・下値支持:155円60~70銭:底堅さを見せている水準、レンジ下限として機能
<日銀関連>
・野口日銀審議委員の発言:「政策調整は慎重に行われるべき」
・政策調整ペースは「早すぎても遅すぎても問題」と発言
・市場の利上げ観測を強める/弱める内容ではなく、結果的に相場は上下動
<今後の注目イベント>
・来週月曜:植田日銀総裁の講演と記者会見
・明日朝:東京CPI発表
<過去の傾向分析(感謝祭週の週足)>
・過去4年連続陰線
・感謝祭週末にかけてドル売り・調整が入りやすい傾向?
・今週も現時点で陰線、始値156.378円を明日終値で下回るか注目
<結論>
感謝祭による市場参加者減少で大きな方向感は出にくい環境。テクニカル的には155円70銭~156円50銭のレンジ内での推移が想定される。レンジ下限での押し目買い、上限での戻り売りが戦略となるが、閑散相場ではポジション決済が困難になるリスクに注意。
12月の日銀利上げ観測については、来週の植田総裁の発言が重要な判断材料となる。過去の感謝祭週の傾向では陰線形成が多く、今週も調整の可能性を念頭に置く必要がある。ただし、これはあくまで参考データであり、実際の相場判断では複数の要因を総合的に見る必要がある。
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外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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