読む前にチェック!最新FX為替情報

読む前にチェック!
最新FX為替情報
CFD銘柄を追加!

スプレッド
始値比
  • H
  • L
FX/為替レート一覧 FX/為替チャート一覧 株価指数/商品CFDレート一覧 株価指数/商品CFDチャート一覧

【2025年ドル円相場予想】ドル円157円へ|高市政権の積極財政がインフレを加速させる理由 2025/11/7

 

 円安の流れが再び強まっています。ドル円相場は154円台まで上昇し、市場では年末に向けてさらなる円安を警戒する声が高まっています。為替ストラテジストの佐々木融氏に、2025年の為替相場見通しと資産防衛のポイントを伺いました。

【必見!】佐々木融氏の解説動画をチェック!

ドル円157円のシナリオ

円安加速の3大要因

1. FOMCのタカ派転換

・パウエル議長「12月利下げは既定路線でない」
・雇用市場は底堅い
・トランプ関税でインフレ懸念
 →ドル高継続

2. 日銀の利上げ封じ込め

・高市政権「金融政策は政府の責任」
・成長戦略本部設置、2025年夏まで戦略策定
 →年度内の利上げも困難

3. 実質金利マイナスの構造問題

・名目金利よりインフレ率が高い状態が継続
・円保有で実質的に資産が目減り
 →構造的な円売り圧力

高市政権は「わざと」インフレを起こしているのか?

物価高対策の矛盾

補助金→購買力UP→需要増→物価上昇→さらに補助金...

佐々木氏:

「わからないでやっているとは思えない。わざとやっている可能性がある」

意図的インフレの真の目的

債務圧縮戦略:

1. インフレ→名目GDP膨張→債務/GDP比↓
2. 円安→対外資産の円換算額↑→純債務↓

トルコ化のリスク

日本とトルコの共通点

・実質金利マイナス
・中銀への政治介入
・インフレ放置
株価は史上最高値だが通貨は下落

佐々木氏:

「通貨は単なる紙切れ。株も金も上がっているのは、通貨価値下落の裏返し」

対米投資80兆円の衝撃

トランプ・高市会談で合意した5,500億ドル(80兆円)の対米投資。

円売り圧力:

年末から2025年にかけて巨大な円安圧力に。

為替介入は効くのか?

165円が防衛ライン

片山財務大臣は「介入の長期的効果は限定的」との認識。

最悪シナリオ:

1. ドル高継続中に165円で介入
2. 効果なし
3. 投機筋が円売りアタック
 →さらなる円安加速

過去の介入が効いたのはドル安トレンドが始まったタイミングだったから。介入自体の効果は限定的でした。

まとめ

ドル円は年末157円へ向かう可能性が高い
高市政権は債務圧縮のため意図的にインフレ誘導か
実質金利-2%超で円は構造的に弱い
対米投資80兆円は大きな円売り圧力
株高・金高騰は通貨毀損の裏返し

 
sasaki.png ふくおかフィナンシャルグループ チーフ・ストラテジスト
佐々木 融 (ささき・とおる)氏
1992年上智大学卒業後、日本銀行入行。調査統計局、国際局為替課、ニューヨーク事務所などを経て、2003年4月にJPモルガン・チェース銀行に入行。
2010年にマネージングディレクター就任、2015年から2023年11月まで同行市場調査本部長。23年12月から現職。著書に「インフレで私たちの収入は本当に増えるのか?」「弱い日本の強い円」など。
kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。