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トルコリラ/円 見通し「不安定な値動き継続へ...23日のトルコ中銀政策金利に注目」注目の高金利通貨 10月19日号

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メキシコペソや豪ドルなど投資家にとって魅力的な通貨の最新状況について、これまでの動向や注目ポイントについて解説します。

作成日時 :2025年10月17日16時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 神田卓也
X(Twitter)@KandaTakuya

執筆:外為どっとコム総合研究所 神田 卓也

トルコリラ/円(4時間足)

※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照

先週のトルコリラ/円は軟調

 トランプ米大統領が12日に「中国とのことは心配いらない。すべてうまくいく!」などとSNSに投稿したことを受けて米中貿易摩擦の激化を巡る懸念が和らいだとして13日、14日はリラ買い・円売りが優勢でしたが15日以降は一転して下落しました。14日には3.642円前後まで強含みましたが、15日にトランプ大統領が中国との貿易摩擦について「現在、戦争状態」にあるとの認識を示したことなどがリラ/円の重しとなりました。16日には米地銀の融資を巡る借り手の不正疑惑などを背景にリスク回避の動きが強まると3.569円前後まで下落。17日の東京市場では10月6日以来の3.560円前後まで下落する場面もありました。

今週のトルコリラ/円の注目ポイントはトルコ中銀

今週23日にトルコ中銀が政策金利を発表します。前回の9月会合では市場予想の200bp(2.00%ポイント)を上回る250bpの利下げを決めました。さらには、9月消費者物価指数(CPI)が予想外に加速したこともあって、今回は政策金利を40.50%に据え置くとの観測が浮上しています。ただ、9月CPIについては、エネルギーや一部の食品などを除いたコア指数の伸びが鈍化しており、中銀が9月会合で示した「需要主導による物価圧力は依然としてディスインフレ傾向に一致している」との見解に沿う結果であったともいえます。また、インフレが9月に加速したとはいえ伸び率は33.29%で、現在の政策金利である40.50%を下回っています。こうした中では、中銀がインフレに警戒感を示しつつ金利を引き下げる「タカ派利下げ」の可能性を排除できないでしょう。

 

今週のトルコリラ/円の見通し

予想レンジ
3.525~3.675円
基調
不安定

今週の注目ポイント
☆10/23 トルコ中銀政策金利
・主要国株価、国際商品価格

 

トルコリラ/円(TRY/JPY) FX為替レート・チャート

 
kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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