
メキシコペソや豪ドルなど投資家にとって魅力的な通貨の最新状況について、これまでの動向や注目ポイントについて解説します。
作成日時 :2025年8月29日14時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 神田卓也
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執筆:外為どっとコム総合研究所 神田 卓也
トルコリラ/円(4時間足)

※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照
先週のトルコリラ/円は弱含みの展開が継続
ドル/円相場が147円台を中心に横ばい圏で推移する中、ドル/リラ相場が小刻みながら史上最高値(リラの最安値)を更新したため、リラ/円は25日の3.602円前後を高値にじり安で推移しました。新たなリラ売り材料が出たわけではありませんが、トルコの政治を巡る不透明感など既存の弱材料や、国内勢のリラ売り観測を背景に上値の重い展開が継続。29日には一時3.551円前後まで下落して約1カ月ぶりの安値を付ける場面もありました。
今週のトルコリラ/円の注目ポイントは8月CPI
今週3日に、トルコの8月消費者物価指数(CPI)が発表されます。トルコ中銀は7月会合で「最近のデータは、需要状況に伴うインフレ抑制の動きが強まっていることを示す」として利下げを再開。インフレの動向を確認しながら利下げを継続する考えも表明しました。市場はトルコのインフレ率(CPI前年比上昇率)が8月も鈍化すると見込んでおり、予想中央値は+32.60%となっています。予想通りに鈍化すれば、2021年11月以来の低い伸びになる見通しで、市場としては11日の中銀会合における追加利下げを確実視することになるでしょう。もっとも、トルコのインフレ鈍化とそれに伴う利下げ(観測)は、経済正常化の期待を高める側面もあることから、通貨リラの大幅な押し下げには繋がらないと考えられます。
今週のトルコリラ/円の見通し
予想レンジ
3.475~3.625円
基調
上値重い
今週の注目ポイント
☆9/3 トルコ8月CPI
・主要国株価、国際商品価格
株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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