読む前にチェック!最新FX為替情報

読む前にチェック!
最新FX為替情報
CFD銘柄を追加!

スプレッド
始値比
  • H
  • L
FX/為替レート一覧 FX/為替チャート一覧 株価指数/商品CFDレート一覧 株価指数/商品CFDチャート一覧

雇用データ"操作疑惑"でドル円147円台、S&P500も下落|調整局面のドル円・米株、反発のタイミングを探る(今週の米国株・FX見通し)田嶋智太郎氏 2025/8/7 #外為ドキッ

 

このレポートの概要:米国株式市場と外国為替市場の最新動向と分析
金融マーケットで永く情報発信を行っている田嶋智太郎氏が、米国株式市場の最新動向を詳しく解説します。(執筆日:2025年8月4日)

※最新の株価指数・商品CFDチャートはコチラ

案の定、米雇用データは大幅下方修正

筆者は、米雇用統計の結果を5月分(前々回)についても6月分(前回)についても、ともに「必ずしもポジティブな内容ではない」と本欄で評してきた。5月分については「いささか信憑性に欠ける」とも述べたが、実際、5月分と6月分の非農業部門雇用者数の伸びは、今回(7月分)の発表時に合計で25.8万人も下方修正された。結果、トランプ米大統領は「雇用統計を政治目的で操作した」として米労働統計局(BLS)のマクエンターファー労働統計局長の解任を即時指示したというから、もはや笑うしかない。
何者かの計略か単なるミスか「真相は藪のなか」であるが、いずれにしてもトランプ関税の脅威という暗雲が見る見る広がるなかで「米雇用の底堅さだけは不動」というデータと市場の“素直な”受け止めが、ずっと違和感でしかなかったことは確かである。

もはやFRBもやっていられない…

先週1日のNY午後には、米連邦準備理事会(FRB)が来年1月まで任期を残すクーグラー理事が「8月8日で辞任」と発表。米大統領やその側近らは早期利下げを強く求めるが、一方で関税の影響に伴うインフレ再燃の兆しも見え隠れしている。徐々にスタグフレーション懸念も台頭しかねないという状況で「こうなってしまったのは一体誰のせいだというのか。もう(トランプ政権下での金融政策運営など)やっていられない」というのが理事のホンネと見られる。とまれ、この「辞任」の一報が飛び込んできたことによってドル/円が一段と値を下げることとなったのは紛れもない事実である。

あらためて台頭する米成長鈍化懸念

7月の米雇用統計の“悲劇的な”結果を受けて、市場は「10月米利下げ」を完全に織り込み、年内2回の利下げ期待も完全に復活した模様。それにも拘らず、IT・ハイテクを中心とした先週1日の米株価が大きく下落したのは、やはりトランプ関税による成長見通しへの懸念があらためて台頭してきたからに他ならない。
“季節調整のマジック”の観点からしても、8月以降の雇用統計のデータは一段と厳しい内容となる可能性が高い。よって、繰り返すも今後は「スタグフレーション懸念」というワードが市場で幾度も取り沙汰される状況となっておかしくない。だからこそ、筆者は長らく慎重姿勢を崩せなかった。慎重になり過ぎて、ここ暫くは少々解せない思いもしてきた。想定以上に米株高とドル高が進み、その状態が長く続いたからである。

米株価には一旦調整のリスク

前回も述べたとおり、来週7日までには米主要企業の決算発表も大方一巡し、以降はしばらく目立った“材料”が提供されなくなる。むろん、米国を主要な貿易相手国との通商交渉もひとまず一巡して「協議の進展」、「合意締結」などの“好材料”も出てこなくなる。
まして、8月最初に目の当たりにした米経済指標が相当にショッキングな内容というわけであるから、さすがにS&P500種も一旦は調整含みになりやすい。チャートの節目として視野に入るのは一つに7月24日に空けた「窓」で、これを埋めに行った場合は6000ポイント近辺というのが一つの下値の目安となり得る。また、仮に6000を割り込めば、次は中期的に5800近辺が意識されるようになる可能性もあろう。

S&P500週足チャート

誤ったデータが演出した相場は当然の修正へ

先週のドル/円は一時的にも151円処を試すような動きも見せていたが、そうした動きの“大前提”となっていたものが先週末、脆くも崩れ去った。結果、200日移動平均線(200日線)を一時的にも上抜けたのは「誤った材料と判断がもたらした無用なオーバー・シュート」の部分だったということになり、いまや足元では21日移動平均線(21日線)をも下抜ける弱気のムードが色濃くなっている。先週の週足ロウソクが31週移動平均線をクリアに上抜けられなかったことも一つのポイントだが、何より148円割れの水準からでも躊躇なくもう一段の下げを演じたことが印象に残る。
急落後のドル/円については、さすがに「一旦は買い戻される」との前提で短期的に146円処での押し目買いを一応検討しておきたい。逆に、ユーロ/ドルは21日線付近で戻り売りのチャンスを待つ算段で臨みたい。

ドル円週足チャート

最新の株価指数CFD チャート

米国NQ100(60分足):ナスダック総合

米国D30(60分足):NYダウ

米国SP500 (60分足):S&P500

 

※最新の株価指数・商品CFDチャートはコチラ

外為どっとコムのCFDについて

CFDネクスト』においてスプレッド実績は「日本N225」では42%縮小し2.9(提示率は最も高く99.95%)、「WTI原油」では13%縮小し0.026(提示率は99.88%)となりました🌟
 今後も、さらに低コストでお取引いただける環境を提供するために邁進してまいります。

CFDネクストスプレッド実績

わかりやすい!CFD解説動画はコチラ(YouTube「外為どっとコム 株投資情報ch」)

 

CFD(CFDネクスト)について|はじめてのCFDなら外為どっとコム

お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信

外為どっとコム総合研究所に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。

12時からのFXライブ解説 配信チャンネルはコチラ

 

yoshizaki.jpg田嶋智太郎氏
経済アナリスト 慶應義塾大学を卒業後、現三菱UFJモルガン・スタンレー証券を経て、経済アナリストに転身。現場体験と綿密な取材活動をもとに、金融・経済全般から戦略的な企業経営、個人の資産掲載まで幅広い範囲を分析・研究。 WEBサイトで経済・経営のコラム執筆を担当し、株式・外為・商品などの投資ストラテジストとしても高い評価を得ている。 また、「上昇する米国経済に乗って儲ける法」など書籍も手掛けるほか、日経CNBCレギュラーコメンテーターも務める。

●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。