知って得する!Trading View活用術
【セミナーレポート】プロが教えるTradingView活用術|山中康司氏に学ぶチャート分析の極意
今回は、FXトレーダーや投資家にとって定番のチャートツール「TradingView(トレーディングビュー)」の活用法について、元TradingViewジャパン代表であり、テクニカル分析の第一人者・山中康司氏を迎えたセミナーの内容をレポートします。
トレーディングビューを「何となく使っている」方から、「もっと使いこなしたい」と思っている方まで必見。プロならではの視点で、チャートの見方や分析のコツが満載の内容となっています。
TradingViewとは?世界中で使われるテクニカル分析の標準ツール
山中氏は冒頭で、TradingViewの圧倒的な普及率に触れました。現在、世界で1億人以上の投資家が利用しており、まさに「グローバルスタンダード」のチャート分析ツールです。
外為どっとコムが提供するTrading Viewの特徴:
- 13種類のチャート形式(ローソク足、バーチャートなど)
- 1秒足〜月足までの13の時間軸
- 最大9分割のマルチチャート表示
- 84種類のテクニカル指標、15種類のフィボナッチツール、描画ツールも充実
チャート設定にルールを持て|山中流「色と形のこだわり」
TradingViewを使う上で、山中氏がもっとも強調したのが「自分なりのルールを作ること」。
特に印象的だったのが、チャートの色使いと指標の見せ方に一貫性を持たせるという考え方です。
- ローソク足は「陽線=白、陰線=黒」のモノクロ表示
- テクニカル指標の色は「短期=青」「中期=赤」「長期=緑」
この配色は、一目均衡表の原型チャートに倣ったものだそうです。これにより、Trading Viewに限らず様々なチャートを横断して使う場合でも分析の視点がズレないと言います。
実践編:ユーロ円トレード時のチャート配置術
山中氏が実際に行っているチャートの並べ方は、まさにプロの知恵。
ユーロ円を取引する際:
- 中央:ユーロ円
- 左:ドル円
- 右:ユーロドル
この配置なら、「現在の値動きはユーロ主導か?円主導か?」を見極めやすくなります。 また、周囲には株価指数やコモディティ、米金利なども表示し、相場全体の環境を一目で確認しているとのことです。
トレンド判断の軸は「20週移動平均線」
中長期のトレンド判断には20週移動平均線を使用。
判断基準:
- 週足終値が20週線を2週連続で上回る → 上昇トレンド
- 2週連続で下回る → 下降トレンド
シンプルながら「同じ指標で見続けることが大切」とのことです。
5期間×2本の移動平均線で短期トレンドも捉える
短期の売買タイミングは、終値ベースの移動平均線と始値ベースの移動平均線の2本を使って判断。
- 青線:終値移動平均(短期)
- 赤線:始値移動平均(長期)
ゴールデンクロス(青が赤を上抜け)で買い、デッドクロスで売りのシグナルとします。
RSI(相対力指数)で押し目買い/戻り売りを判断
RSIの期間をわずか「3」に設定し、ゾーン脱出(エグジット)を見てエントリー判断。
- 70を上から下へ抜けたら → 売り
- 30を下から上へ抜けたら → 買い
このシンプルなルールは、自動売買にも応用可能とのことです。
まとめ|“ルールのある使い方”が成果につながる第一歩
TradingViewを使いこなすには、「機能」よりも「使い方の一貫性」が重要と山中氏はまとめました。
今回紹介された「色のルール」や「テンプレート化」、そして20週移動平均線とRSIの活用法は、どれもシンプルですが実践的なノウハウばかりでした。
このセミナーをきっかけに、自分だけのルールを確立し、チャート分析をより効果的なものにしていきましょう。

山中 康司 (やまなか・やすじ)氏
1982年アメリカ銀行入行、為替トレーディング業務に従事し1989年VP、1993年プロプライエタリー・マネージャーとして為替、債券、デリバティブ等の取引に携わる。1997年日興証券に移り、1999年日興信託銀行為替資金部次長として為替トレーティングとセールスを統括。2002年金融コンサルティング会社アセンダントを設立、取締役。為替情報配信、セミナー講師、コンサルティングをつとめている。「テクニカル指標の読み方・使い方」等著書も多数。
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