ドル/円、155円割れを試す?日銀利上げ観測の高まりで円買い地合い
欧米時間のドル/円予想レンジ:155.000-157.000円
東京市場のドル/円は、1カ月安値から持ち直す展開。日銀による利上げ観測の高まりを背景に円買いが強まると一時12月19日以来となる155.21円前後まで下落しました。その後はドルの押し目を拾う動きで下げ渋ると156円台前半へと下げ幅を縮小する場面も見られました。ただ、欧州市場では上値が重く155.60円台へ反落しました。
今夜は米12月小売売上高が発表されます。市場予想は前月比+0.6%で、自動車を除いた売上高は前月比+0.5%の予想となっています(前回:+0.7%、+0.2%)。クリスマス商戦が好調だったことなどを背景に堅調な伸びが見込まれています。米国景気を把握する上で重要な経済指標だけに、予想を上回る結果となればドル/円が反発基調を強める可能性があります。また、米上院ではベッセント次期財務長官の公聴会が行われます。同氏は「米ドルが世界の準備通貨であり続けるようにしなければならない」と強調する方針だと報じられており、注目が集まっています。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、これまで下値支持として意識されていた156.00円を明確に下抜けると155.20円台へ下落しました。RSIが50を割り込んだこともあり下落しやすい状況になりつつあります。終値で156円を下抜けていた場合は下値リスクは高まりそうです。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
1/16(木)
20:45 バンク・オブ・アメリカ10-12月期決算
21:30☆ECB議事録
21:30 モルガン・スタンレー10-12月期決算
22:15 カナダ12月住宅着工件数
22:30☆米12月小売売上高
22:30 米12月輸入物価指数
22:30☆米新規失業保険申請件数
22:30 米1月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
24:00 米11月企業在庫
24:00 米1月NAHB住宅市場指数
29:00 パネッタ伊中銀総裁講演
-----☆ベッセント米次期財務長官公聴会
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。

宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。