ドル/円、一時158円台へ上昇…インフレ加速だと米利下げ停止の可能性も?
欧米時間のドル/円予想レンジ:156.600-158.800円
東京市場のドル/円は、売買交錯。氷見野日銀副総裁の発言を受けて157.03円前後へ下落した後、158.01円前後へ切り返すなど上下に振らされる場面もありました。ただ、日銀の1月利上げに関する決定的な発言はなかったとして、円買い・円売りともに勢いが弱まり午後には157円台半ばを中心とした値動きが続きました。欧州市場に入ると157.30円付近まで小緩みましたが下値は堅く158.00円台まで上昇しました。
先週末の米12月雇用統計の結果を受けて米金利先物市場における年内利下げ観測は1回程度(1回=25bp)に後退しています。そうした中で、今夜は米12月生産者物価指数(PPI)が発表されます。市場予想は前年比+3.5%、コアPPIは前年比+3.8%と前回(+3.0%、+3.4%)から伸びが加速すると見られています。インフレ統計として最も注目される指標は明日の米12月消費者物価指数(CPI)ですが、PPIの結果を受けて市場の利下げ観測がさらに後退するようだとドル/円は158円台を回復する展開となりそうです。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、20日線を下値支持に底堅く推移する一方で158円台では伸び悩む展開となっています。156円から158円程度のレンジ推移が続くか上下どちらかにブレイクして方向感を出すかがポイントでしょう。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
1/14(火)
22:30☆米12月生産者物価指数
24:00 シュミッド米カンザスシティ連銀総裁講演
28:00 米12月財政収支
29:05 ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁講演
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
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宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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