「ドル/円」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
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今日のドル円 テクニカル分析で環境認識(動画の内容 ポイントまとめ)
現在の相場状況:
- 本日、ドル円相場は158円40銭付近まで上昇し、昨年7月以来(約半年ぶり)の高値を更新
- その後、加藤財務相による円安牽制発言を受けて利益確定売りが入り、一時的に押し戻し
- ただし、下落トレンドには入っておらず、再度の上昇も十分考えられる展開
- 157円70銭付近に形成された下ひげは、レンジ上限付近での下値支持を示唆
- 157円80銭付近で再び上値を試す動きが見られる
上昇要因の詳細分析:
- 最も大きな要因は日本株式市場の上昇
- 157円70銭の上値抵抗線を突破したことによるテクニカル的な買い需要の増加
- 市場のセンチメントが円安方向に傾いている
チャート分析:
1. 日足チャート
- 現時点では終値での158円台突破が未確認
- 156円~158円のレンジ形成
- 終値でのレンジブレイクが新たな方向性を示唆する可能性
2. 週足チャート
- 160円到達後は、6-7月の高値である161円90銭が次の目標となる可能性
- 1月中にこれらの水準を試す展開も考えられる
重要な経済指標と注目ポイント:
- 本日24時発表の米経済指標
1. 11月JOLTS求人件数
2. 12月ISM非製造業指数
- これらの指標が米国経済の堅調さを示せば、158円台を再度試す可能性が高い
トレード戦略とリスク管理:
- 基本戦略は下げ局面での買い場を探ること
- ただし、2円程度のレンジ幅があるため、1.5円程度の下落も想定した資金管理が必要
- エントリーポイントの選定には以下を考慮:
- チャートの形状
- テクニカルポイント
- 相場の勢い
- サポートゾーン(157円60銭付近まで)
注意すべきリスク要因:
- トランプ氏関連のニュースや発言による急激な相場変動
- 具体例として、昨日の関税政策に関する報道と否定のツイートによる相場の急激な変動が挙げられる
- こうしたニュースの出現タイミングは予測困難なため、常時の警戒が必要
今後の展望と結論:
- 短期的な注目ポイントは158円台への定着可能性
- 終値での158円台突破または本日高値(158円40銭)の上抜けが確認できれば、160円台を視野に入れた展開へ
- 基調としては底堅い動きが継続していると判断される
- トレード戦略としては、テクニカル分析を重視した慎重なエントリーが推奨される
- 157円80銭突破時の買い場形成に特に注目
- 今週の米雇用統計も相場の方向性を決める重要なイベントとなる可能性が高い
以上の分析から、当面は158円台への定着を確認しながら、160円、さらには161円90銭を目指す展開を想定することが妥当と考えられます。ただし、米国発の政治的なリスク要因にも十分な注意を払いながら、テクニカル面でのサポート・レジスタンスを意識したトレード管理が重要となります。
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『最新のドル/円相場を解説』
経済指標・イベントの結果について
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宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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