ドル円、144円台で伸び悩む…今夜は米9月ISM製造業景況指数に注目
欧米時間のドル/円予想レンジ:142.800-145.200円
東京市場のドル/円は、144円台を回復する展開。序盤に143円台前半で下げ渋ると、その後は日本株高が意識されて円売りが優勢となりました。午後には144.41円前後まで上昇する場面もありました。その後、欧州市場では144.53円前後まで上値を切り上げるも米長期金利が低下したことで反落すると143.60円台まで押し戻されました。
前日に米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が改めて利下げを急がない姿勢を示しました。そうした中で、NY市場では米9月ISM製造業景況指数や米8月JOLTS求人件数が発表されます。FRBは政策運営を行う上で労働市場に注目しているため、これらの結果次第で米長期金利やドル相場に影響を及ぼしそうです。仮に労働市場の底堅さを示す結果だとドル/円は145円台への上昇を試す可能性がある一方で、減速感が広がれば143円台の攻防になることも考えられます。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、20・80日線が下向きでRSIが50ラインを突破できていないことなどから下落基調は継続と見ます。足元の値動きは144円台で上ヒゲを伸ばし上値の重い展開となってます。下値支持になっている10日線を下抜けた場合は20日線が位置する142.90円付近に向けた動きとなる可能性があります。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
10/1(火)
22:45 米9月製造業PMI・改定値
23:00☆米9月ISM製造業景況指数
23:00☆米8月JOLTS求人件数
23:00 米8月建設支出
23:00 ピル英MPC委員講演
24:00 ボスティック米アトランタ連銀総裁講演
24:10 クックFRB理事、ボスティック米アトランタ連銀総裁講演講演
24:30 シュナーベルECB専務理事講演
10/2(水)
07:15 ボスティック米アトランタ連銀総裁、バーキン米リッチモンド連銀総裁、コリンズ米ボストン連銀総裁講演
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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