ドル円、144円台の下値を探る展開…カナダ中銀の利下げ確実視
欧米時間のドル/円予想レンジ:144.000-146.500円
東京市場のドル/円は、上値の重い展開。日本株の大幅安を意識して円買いが優勢になると一時144.89円前後まで軟化しました。その後、145.50円台まで戻す場面もありましたが伸び悩んでいます。欧州市場では、再び145円を割り込み144.76円前後まで下値を切り下げました。
今夜はカナダ中銀が政策金利を発表します。市場では利下げが確実視されており、ハト派姿勢を強調するようなら隣国である米国の長期金利に低下圧力がかかる可能性もあるでしょう。また、その後には米7月JOLTS求人件数が発表されます。市場予想は810.0万人と前回(818.4万人)からやや減少すると見られています。労働市場の軟化を示す結果だとドル/円は144円台の下値を探る展開となりそうです。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、143円台で底堅い推移が続くものの上値を切り下げておりディセンディングトライアングルを形成しています。トライアングル内での推移が続くことが考えられますが、仮に144円を明確に割り込んだ場合は8月安値141円台を視野に入れた相場展開となりそうです。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
9/4(水)
20:00 ビルロワドガロー仏中銀総裁講演
21:30 カナダ7月貿易収支
21:30 米7月貿易収支
22:45☆カナダ中銀政策金利
23:00 米7月製造業新規受注
23:00☆米7月JOLTS求人件数
27:00 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
9/5(木)
07:30 日本7月現金給与総額
10:30 豪7月貿易収支
10:30 高田日銀審議委員講演
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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