総括
FX「人民元は安定、株は安く、長期金利は低下」人民元見通し
(通貨4位、株価15位)
予想レンジ 人民元/円 21.8-22.3
(ポイント)
*年初来高値更新
*年初から人民元は安定、株は安く、長期金利は低下
*PMIや工業利益は強くはない
*長期金利低下で人民銀行が債券売却で安定化を図る
*来週は消費者物価、生産者物価 、貿易収支の発表あり
*三中全会は7月15日から
*中ロ首脳会談 開催される
*米国経済を中国から切り離すべき(トランプ前大統領高官)
*中国経済の見通しに改善の兆し=JPモルガン
*李強首相が豪、NZ、マレーシア歴訪
*米国から経済制裁を受ける中での経済外交
*低インフレが続く
*世銀の成長見通しは上方修正
*G7首脳、中国過剰生産に懸念表明へ
*中国の米国債保有額、2009年ぶりの低水準に
(人民元は安定、株は安く、長期金利は低下)
6月の人民元は12通貨中6位、年間では5位。年間で人民元は対ドルで2.44%安、一方、円は対ドルで14.09%安で、円と比べれば対ドルでは非常に安定している。
株は弱い。上海総合指数は年初来0.25%安、香港ハンセン指数は3.94%高。時々政府の株価対策が出されるが、長続きもせず効果もない。
10年国債は低下傾向が続く。年初の2.86%から2.2%台へ低下したが、今週は人民銀行が債券を売却、安定化に努め始めた。
(6月PMIは弱い)
*政府版製造業 49.5(前回49.5)
非製造業 50.5(51.1)
総合50.5(51.0)
*財新製造業 51.8(51.7)
サービス業51.2(54.0)
総合52.8(54.1)
(インフレは低水準)
今週は6月外貨準備高の発表。来週は消費者物価、生産者物価 、貿易収支の発表あり。インフレは低水準、消費者物価は前年比0.3%上昇、生産者物価は1%低下の予想。
(三中全会、7月15日から開催)
中国共産党は、長期的な経済政策運営の方針を決める重要会議「三中全会」を7月15日から開催する。不動産不況が長引き、景気の先行きに不透明感が広がる中、どこまで踏み込んだ対策を打ち出せるかが焦点となる。
過去の「三中全会」では、1978年に改革・開放政策へと大きくかじを切ったほか、1993年には社会主義市場経済体制の確立を打ち出すなど、重大な決定が行われている。
「三中全会」は慣例にしたがって、党大会のおよそ1年後にあたる去年秋に開催されるとみられていたが、不動産不況などへの対策のとりまとめに時間がかかっているという見方が出るなど、開催の遅れが指摘されていた。
(工業部門企業利益は冴えず)
5月の工業部門企業利益は前年同月比0.7%増と、伸び率は4月の4%から大幅に減速した。内需の低迷が背景。
テクニカル分析(人民元/円)
介入前の高値を抜いて年初来高値更新
日足、ボリバン2σ上限に沿って右肩上りが続く。雲上。6月28日-7月3日の上昇ラインがサポート。日銀介入があった4月29日の高値を上抜いて年初来高値更新。5日線、20日線上向き。
週足、3週連続陽線、今週もここまで陽線。6月17日週-24日週の上昇ラインがサポート。上値抵抗はボリバン上限の22.27。
月足、4月のボリバン3σ上限から反落も5月、6月と下ヒゲ長く下値抵抗感もあり。ボリバン2σ上限まで戻す。5月-6月の上昇ラインがサポート。
年足、4年連続陽線。22年-23年の上昇ラインがサポート。一時1993年以来の22円台のせ。
チーファンラマ
中ロ首脳会談 開催される
7月3日、中ロ首脳会談は両国が主導する枠組みである上海協力機構(SCO)の首脳会議にあわせて、カザフスタンで開催された。
プーチン大統領は「ロシアと中国の協力関係は、歴史上、最も良好だ」と述べ、ウクライナ情勢をめぐって対立する欧米に対し、両国の結束をアピールした。
一方、中国外務省によると、習主席は「中国とロシアは引き続き包括的な戦略的協力を強化して 外部からの干渉に反対し、地域の平和と安定を共同で維持していくべきだ」と述べ、今後もロシアとの協力関係を強めていく考えを示した。
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