「ドル/円」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
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今日のドル円 テクニカル分析で環境認識(動画の内容 ポイントまとめ)
本日のドル円相場は、アメリカの5月消費者物価指数(CPI)とFOMC(連邦公開市場委員会)次第の展開となりそうです。テクニカル分析の視点から、注目すべきポイントや上値・下値の目処について見ていきましょう。
■現状分析
現在のドル円チャートを見ると、10日線と20日線がデッドクロスしています。ただし、RSIは50ライン上で上昇の向きを維持しているため、基本的には上昇基調が継続していると見られます。直近では小動きが続いており、上昇の勢いが弱まったことを示しています。
■上値・下値の目処
上値については、158円台が目処になると予想されます。ただし、今日のCPIとFOMCの内容次第では、この動きが一気に変わる可能性もあります。一方、下値に関しては、156円付近がメドになるでしょう。予想外の内容になれば下げる可能性はありますが、下げてきたところは押し目買いのポイントになることも考えられます。今日の想定レンジとしては、156円から158円付近までの2円程度と見ています。
■注目すべきポイント
今日は21時半にアメリカのCPIが発表され、27時にFOMCがあります。CPIについては、総合指数は前回から横ばい、コア指数は前回からやや鈍化すると予想されていますが、基本的には高止まりという見方になっています。予想と結果の上振れ・下振れがFOMCにも影響を与える可能性があります。
FOMCでは、経済・金利見通しが最大の注目点です。政策金利は据え置きがほぼ確実視されており、今後の利下げのタイミングとペースが焦点となっています。市場では年内1回から2回の利下げを予想していますが、FRBメンバーの見通しが1回なのか2回程度なのかが重要です。また、パウエル議長の記者会見での利下げに対する見解にも注目が集まります。
■まとめ
本日のドル円相場は、上値が158円、下値が156円の2円程度のレンジを想定しています。下げてきた場合でも、156円台前半は押し目買いのポイントになる可能性があります。ただし、これもCPIとFOMCの結果次第です。CPIの発表までは様子見ムードで値動きが出にくくなることにも注意が必要です。
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宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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