ドル円 34年ぶりの153円台へ
今週初めのドル円は先週末からの上昇の流れが続く中、151円台後半でスタートしました。
先週末に発表された米3月雇用統計が強い結果となったことでドル買いが強まり、週明けの8日(月)も堅調な動きとなって、ドル円は一時151.94円前後まで上値を伸ばしました。
9日(火)も午後にかけて上昇しましたが、「日銀は今月25、26日に開く金融政策決定会合で2024年度の物価見通しの上方修正を議論する公算が大きい」との報道が伝わったことで円を買う動きが強まり、一時151.57円前後まで反落しました。
10日(水)の日中は重要指標発表を前に様子見ムードが広がりましたが、米3月消費者物価指数(CPI)が発表されると予想を上回る結果を受けてドル買いが強まり、11日(木)早朝には約34年ぶりの水準となる153円台まで円安ドル高が進みました。
その後、政府・日銀による円買い介入への警戒感の高まりや米3月卸売物価指数(PPI)の予想下振れを背景に152円台後半へと押し戻される場面がありながらも、再び上昇し11日深夜には153.32円前後を付けて34年ぶりの高値を更新しました。
今週のドル円は約34年ぶりに153円台まで上昇する展開となりました。
米CPIが強い結果となったことでFRBの利下げ開始時期が後ずれするとの見方が強まり、ドル円は152円を突破後、153円のラインも突破して1990年以来の高値を付けました。
来週は米3月小売売上高や日本の3月全国消費者物価指数(CPI)といった重要イベントが予定されています。
今後の米指標も強い結果となればドル円の堅調な推移が予想されますが、来週の本邦CPIが強い結果となった場合は日銀の緩和策縮小が意識されて円高ドル安に振れる展開も想定され、慎重に方向感を見極める必要がありそうです。
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