最新のドル円相場を解説
動画の内容 ポイントまとめ
強い米雇用統計が発表され、ドル円相場は上昇する展開となった。非農業部門就業者数が市場予想を大きく上回り、失業率も改善したことから、ドル買いが強まっている。
しかし、直近のドル円相場を見てみると、151円台でのレンジ相場が続いている。今回の上昇でも、151.80円付近の上値抵抗に阻まれる形となっている。つまり、152円の大台突破には至っていないのが現状だ。
この151円台のレンジ相場が続く中で、取引戦略としては、高値では利食いの売りを、安値では押し目買いを検討するのが望ましいと考えられる。ただし、152円を突破した場合は、上昇に弾みがつく可能性があるため、損切りラインを意識しつつ、タイミングを見計らって買い入れるのがよいだろう。
来週以降の相場を見渡すと、10日に発表される米CPIが注目点となる。米雇用統計の結果から、労働市場の強さが確認されたが、インフレ動向次第では、FRBの利下げ姿勢にも変化が出る可能性がある。
CPIが高止まりしていれば、利下げ観測の後退から、ドル高圧力が高まることが予想される。そうなれば、152円台への再挑戦も視野に入ってくるだろう。一方で、インフレの改善がみられれば、利下げ期待が高まり、ドル売りに傾くことも考えられる。
全体としては、152円の攻防が引き続き焦点となりそうだ。ただし、上値の重さが強く、一気の突破は難しい状況にあるため、値動き分析と機動的な取り組みが求められる展開となりそうだ。
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宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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