読む前にチェック!最新FX為替情報

読む前にチェック!
最新FX為替情報
CFD銘柄を追加!

スプレッド
始値比
  • H
  • L
FX/為替レート一覧 FX/為替チャート一覧 株価指数/商品CFDレート一覧 株価指数/商品CFDチャート一覧

来週のドル円予想:日銀マイナス金利解除vs米利下げ先延ばし、円高局面の可能性も150円方向へ戻るか 2024/3/15(金)志摩力男

配信期間が終了しました。
最新動画は【外為マーケットビュー】で公開しています。

動画配信期間:2024/3/15~2024/3/29

外為市場に長年携わってきたコメンテータが、その日の相場見通しや今後のマーケット展望を解説します。

時間がない方向け「ポイント要約」

・3月19日の日銀会合でマイナス金利が解除されるのはほぼ確実
 →ただ、報道を受けても円高にはならなかった
・米PPIと小売売上高が発表
 →米利下げの時期が想定よりもだいぶ先になる可能性
 →利下げの回数が少なく(2回に)なってしまう可能性も
 →そうなるとドルは上方向で反応するのでは
・ドル円が下がるのは厳しい状況
 →また150円の方向に戻る可能性が1番あり得る方向
 →ただ、株価が下がるところで円高局面があるかも
 →円高局面でドル円ロングを仕込む等の「待つトレーディング」が良さそう

目次

0:00 今回のダイジェスト
0:49 日銀 マイナス金利解除ほぼ確実
3:10 米CPI・小売発表 米利下げ時期先延ばしか
6:02 ドル円見通し 結果的には150円方向へ
7:21 【PR】口座開設特別キャンペーン

日銀 マイナス金利解除ほぼ確実(要約)

昨日、日銀マイナス金利解除で政策を変更するということが報じられています。

これはかなり決定的な報道なので、来週の19日に日銀の政策決定会合において政策変更があることは、ほぼ確実だと思います。15日の回答に対する集計を確認した上でという風には書いてありますけれども、いい数字が出てくるってことは確実視されていますので、決定的だと思います。また、YCCの撤廃も含めてという風にも書いてありますので、かなり大規模な政策変更に踏み込むものだと思います。
最近、日銀サイドからのリーク報道が、これでもかっていうくらいに出ておりました。先週のこの動画では、急に円高になりましてっていうような話をしたんですけれども、この3月の19日に政策変更があるんじゃないかっていう感触が、金利サイドのマーケット、それから一部のヘッジファンドで、伝わってたんじゃないかなっていう風に思います。エコノミストは4月変更っていうのが一般的だったと思うんですけども、現場のJGBトレーダーなんかは、ほぼ絶対に3月19日だろうという風な感じでトレードし始めていましたので、そういうことだったんじゃないかなと思います。
ところが、ほぼ日本の金融政策が大きく変わるというのが報じられたにも関わらず、円高にはなりませんでした。

米CPI・小売発表 米利下げ時期先延ばしか(要約)

昨日は米PPIと小売売上高という大きな指標の発表もあったんですけども、PPIは予想対比大きく上振れしました。小売売上高は予想を下回りました。総合すると、景気はそれほど良くはないけれどもインフレがしつこい、という感じの発表になったと思います。
アメリカの10年物国債利回りは4.3%まで上昇しました。週初は4.1%を割るくらいのところだったので、この1週間CPIとPPIと2つの大きな指標がありましたけども、これで4.3%まで戻しました。
先週の議会証言においてパウエル議長は、「そう遠くない時期に利下げの確信は得られるだろう」っていう風に発言されてたんですけども、そう遠くないってことは5月なのかな?少なくとも6月かな?っていう感じだったんですが、今回のPPIとCPIがちょっと高かったことで、利下げの時期は想定よりもだいぶ先になるのではないかなっていう感じはしております。
CMEの予想では、まだ6月に利下げっていうのが1番大きいんですが、その確率もだいぶ下がってきた感じがします。57.3%です。それから、年末まで何回利下げがあるかなんですけど、年末の予想値が4.5%なんですが、1回、2回、3回とほぼFOMCのドットプロットの予想と同じになっております。

こうなってくると、来週のFOMCでドットプロットはどうなるのか、ここがポイントなってくると思います。昨年12月のドットプロットでは、3回年末まで利下げするっていうのがコンセンサスだったんですが、もしかしたら2回ぐらいまでになってしまうかもしれませんね。昨年の12月と今回の3月で3ヶ月時間が経っていますので、年末まであと9ヶ月しかありません。そういう意味では、利下げの回数が少なくなってしまうっていうのはあるとは思うんですけども、この雰囲気だと2回になってしまうんじゃないかなと思います。その2回というのを見た時には、やっぱりドルは上方向で反応するんじゃないかなっていう風には思います。 

ドル円見通し 結果的には150円方向へ(要約)

事実上すでに日銀の利上げが発表されてもドル安に行かなかったわけなので、ドル円が下がるっていうのはちょっと厳しいかなっていう状況ですね。ただ、一方的にドル高・円安になるかっていうと、またそこも難しいんですけども。発表を受けて多分株価が下がって、日経が落ちることによってドル円が下がるっていうインパクトもあると思います。ただ総合すると、リスク資産にはマイナスなんだけれども、ドルにはやっぱりポジティブに作用するんじゃないかなという感じはしております。
また150円の方向に戻るんじゃないかなというのが、1番あり得る方向なんじゃないかなっていう感じはしてます。
だんだんマーケットが本当に難しくなってきているので、あまり無理されない方がいいんじゃないかなと思います。タイミングを待って、飛びついてドルを買うんじゃなくて、株価が下がるところでどこか円高局面もあるかもしれないですけど、そういうところでドル円のロングを仕込むとか、そういう風な「待つトレーディング」が良くなって きてる感じがしております。

こちらの記事も読まれています

 
志摩力男氏96_130.jpg 志摩力男 氏
慶應義塾経済学部卒。1988年ー1995年ゴールドマン・サックス、2006-2008年ドイツ証券等、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任、その後香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立した後も、世界各地の有力トレーダーと交流があり、現在も現役トレーダーとして活躍。
●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。