FX シビアなプロの思考 相場を壊す巨額運用の緊張感
動画配信期間
2023/8/8
動画内コメント書き起こし
凄腕ディーラーはとにかく洞察が深い
これについては、銀行という特徴もあると思うんですけどポジションが結構大きいんですよ。一回のポジションは本当に大きいので買って売ってのコストがものすごく高い。なのでスキャルピングとかデイトレードでも結構厳しい。本当に相場を壊してしまうようなポジションなので、一回張ったポジションっていうのある程度持たないといけない。そうすると相場観も非常に重要なんですね。なのでGPIFさんとか「くじら」とか言われる人たちはそんなに簡単に売買できないんですよ。だからちょっとその難しさがあってより相場を読むということがすごい重要になる。
ちょっと一歩引いて相場を考えてみます。アメリカの政策金利が6%だった場合、1日の金利が6%ですから住宅ローンなどの10年とか20年とか30年のローンって10%とかになっちゃうわけですよね多分。アメリカの経済の潜在的な成長率って3%とかそれぐらいなのに。つまり、6%くらい金利で入ってくることになった時に、こんな金利にアメリカは留めておけるのかなとかということを考えている。多分彼らは大きな方向を当てないといけない中で、金融政策の担当者の視点で何パーセントくらいまでだったらアメリカは限界的に上げられるんだろう?とか逆にその辺までは急ピッチで上げていくんだろう…っていうのを考えていくんですね。凄腕ディーラーは金融政策担当者の気持ちになってそれを高い精度で当てていく。
それを最初からやるのはもしかしたら難しいかもしれないんですけど、そういう視点を持って考えるというのがこの大きな相場観を形成する。だから相場観を形成するのってちょっと難しいんですよね。最初チャートから入るとやっぱりチャート見るし、そこからテクニカルを見て乖離がこれぐらいでっていう方がやっぱりシンプルなんで簡単だと思うんですけど、実は「相場観を形成する」っていう特殊な技能を身につけるためには、金融政策担当者の気持ちになって考えることが重要。ただ、初心者の方がいきなりやるのは非常に難しい部分があります。なのでちょっとこれはあくまで上級コースというか、こういうアプローチもあるんだよというぐらいに留めておいてもらえればと思います。
目次
0:00 オープニング
0:11 相場を壊すレベルの巨額運用の難しさ
1:17 相場観を形成するコツ
4:16 【PR】 特別キャンペーン
概要
元大手邦銀ディーラーとして様々な経験をしてきた戸田裕大氏と外為どっとコム総研の宇栄原研究員が「負けないFXトレーダーを育てる」をコンセプトにFXトレードの実力アップに役立つ情報をお伝えします。
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代表を務めるトレジャリー・パートナーズでは専門家の知見と、テクノロジーを活用して金融マーケットの見通しを提供。その相場観を頼る企業や投資家も多い。 三井住友銀行では10年間外国為替業務を担当する中で、ボードディーラーとして数十億ドル/日の取引を執行すると共に、日本と中国にて計750社の為替リスク管理に対する支援を実施。著書に『米中金融戦争─香港情勢と通貨覇権争いの行方』(扶桑社/ 2020 年)『ウクライナ侵攻後の世界経済─インフレと金融マーケットの行方』(扶桑社/ 2022年)。
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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