専業トレーダーちきおき氏「専業だからこそ生まれる家庭の時間」トップトレーダーに聞く！（後編）

以下の取材記事はトレーダー個人の経験やお考えに基づくものであり、また、お客様の収支については、「取材依頼時点」のものとなり、その内容については、当社が保証するものではありません。実際のお取引については充分内容をご理解の上ご自身の判断にてお取り組みください。

「lot数は変えない」「ナンピンの理想は２回まで」「目標利益は最低5万円、損失は20万円まで」前編では約３年で1,400万円超の利益獲得を達成したちきおき氏の具体的な投資ルールについて伺いました。ただ、「このルールを遵守するために大切なことがある」とちきおき氏は言います。後編ではさらに詳しく投資ルールについて伺うとともに、週末の過ごし方など普段の生活についても語っていただきました。

ハンドルネーム　：ちきおき
年齢・性別　　　：40代男性
職業　　　　　　：専業トレーダー
FX歴　　　　　　：約3年
トレードスタイル：短期売買
FX収支　　　　　：約3年間で1,400万円超
　　　　　　　　　(外為どっとコム口座のみでの運用成績)
金融商品　　　　：株式（現物）
趣味　　　　　　：YouTube視聴、お酒（ウィスキー）

▼目次

1.精神が安定しないとルールが守れない
2.「自分を信じる」には二つある
3.基本は5分足と60分足チャート
4.苦しいけれど楽しいFX投資
5.取引環境はノートパソコン１台と大型モニターのみ
6.FX投資は自分に合った取引時間帯で
7.重要指標発表時は「調子に乗らない」
8.晩酌はトレード終了までガマン？！
9.睡眠で集中力と精神の安定を
10.「ずっとそれやるの？」奥さまのひと言
11.夫婦で一緒にFX番組を視聴
12.妻の理解が心の支えに
13.専業トレードになって一番良かったこと

精神が安定しないとルールが守れない

編集部：

毎日トレードをしていると、どうしてもルールを守れるとき、守れないときが出てきてしまうと思うんです。どういう状況のときに守れなくなってしまうのでしょうか？

ちきおき氏：

これは完全に精神的なものなんですが、例えば、予想外の動きをされたときは、私はなかなかルールが守れなくなってしまいますね。

編集部：

予想外の展開に、いつもはしないようなエントリーをしてしまったり、決済できなかったりするような事態が発生するのですね？

ちきおき氏：

そうです。一番多いケースは、その”変”なエントリーで持ってしまったポジションの損を切れないことです。

編集部：

変なエントリーですか？

ちきおき氏：

「変なエントリーをした」って思った瞬間、相場は逆方向に進んでいるわけですが、それを損切れずに「いずれ相場は戻ってくるだろう」と自分で勝手に思い込んでしまうんですね。

編集部：

なるほど。

ちきおき氏：

相場のトレンドは常に変化します。今、上昇トレンドだから、「（この下げは）押し目を作って戻ってくるはず」「押し目が深くなっているだけのはず」っていう思い込みです。「〇〇のはず」とか「そんなはずがない」とか、そう思うときは・・・必ず損失が膨らんでしまいますね。

編集部：

相場に合わせて行動できないとダメだということですね？

ちきおき氏：

自分を信じるっていう話と矛盾しているように思われるかもしれませんが、自分を信じていても、相場に対しては常に疑いの目を持って分析していかないとダメだと言うことなんです。

「自分を信じる」には二つある

編集部：

いい言葉ですね。「自分を信じる」と言うことの意味をもう少し説明してもらえませんか？

ちきおき氏：

相場と（自分の予測の）方向性が合っているときは、自分を信じていいんです。ところが、自分を信じられなかったために、よくやりがちなのが、利益がもっと伸びる場面なのにポジションを切ってしまったり「ここで反転する」と思っているのに、怖くてタイミングを逃したりすることなんです。

編集部：

「自分を信じる」という言葉には、二つの意味があるということですね。本当に深い話です。それにしても、最近の相場（2023年6月10日取材）は、かなり難しいですよね。相場に合わせられないと、大損してしまいそうです。

ちきおき氏：

まさにその通りです。

基本は5分足と60分足チャート

編集部：

ちきおきさんの素晴らしい「格言」をいただいたところで、少し別の質問をさせてください。相場分析はどのようにされているのでしょうか？ファンダメンタルズ、テクニカル、それぞれの分析方法について教えてください。

ちきおき氏：

ファンダメンタルズ分析は、常にニュースを見ています。金融情報をまとめたサイトや外貨ネクストネオで閲覧できるニュース速報、YouTuberが配信している相場の見通しや発表直後の指標分析などで情報を集めて、総合的に判断するようにしています。

外為どっとコムの主要サービス「外貨ネクストネオ」についてはこちら

編集部：

テクニカル分析はいかがでしょうか？

ちきおき氏：

5分足、60分足、4時間、日足チャートにトレンドラインを引きます。基本的には5分足と60分足に引いたラインで判断しています。4時間足は相場の環境を確認するためですね。

編集部：

他には？

ちきおき氏：

ボリンジャーバンドと一目均衡表は表示させていますね。その二つ以外にもMACDとRSIを表示し活用しています。

編集部：

なるほど。相場の動きと強弱を見ているのですね。テクニカル分析にはさまざまな手法があります。紆余曲折を経て、今の手法に辿り着かれたのでしょうか？

ちきおき氏：

まだまだ試している段階です。ボリンジャーバンドと一目均衡表は「かなり使えるな」って思っています。MACDは誰かの「受け売り」で表示させているんですが、ダイバージェンスを見るのに「すごく分かりやすいな」って思い活用しています。

編集部：

テクニカル分析の手法はまだまだ「発展途上」ということなのでしょうか？

ちきおき氏：

自分はまだまだですし、FX投資を始めてから約3年しか経っていません。やってはいけないことを何度も繰り返していて、このままでいいわけがないんです。

苦しいけれど楽しいFX投資

編集部：

さすがですね。常に新しい手法を探し試すのを繰り返すのは物凄く大変なことと察します。そこで「できる人」と「できない人」に道が分かれるのではないでしょうか？

ちきおき氏：

確かに大変なんですが「なんやかんや」と言いながら、楽しんでいるんじゃないかな。まあ、なんでそんなことをしているかというと、運用成績が良くないからなんですけれどね（笑）。

編集部：

そうですか？十分な利益を出されているように思いますが。

ちきおき氏：

成績が良ければ、やり方を変える必要はないと思うんです。悪くなっているのに、同じことしていたら状況は良くならないですよね。私にしてみれば、今の状況は「苦しいけれど楽しい」という感じですね。

編集部：

「楽しい」というのは、結果が出ているからですか？

ちきおき氏：

そうですね。「うまくいった」っていう達成感があるからですね。

取引環境はノートパソコン１台と大型モニターのみ

編集部：

ちきおきさんは、どんな環境でトレードしていらっしゃるのでしょうか？

ちきおき氏：

当初はノートパソコン１台とモニター１台を購入してFX投資を始めました。

編集部：

現在は？

ちきおき氏：

今はノートパソコン１台とモニターを少し大きくして46型にしましたね。

編集部：

ずいぶん画面が大きくなりましたね。取引に際し、どのようなものを画面に表示させていますか？

ちきおき氏：

TreadingViewとリアルタイムの情報、それとG.comチャートです。あとは、外貨ネクストネオのアプリを起動させておいて、いつでも注文ができるようにしています。

外為どっとコムの主要サービス「外貨ネクストネオ」についてはこちら

「G.comチャート」についてはこちら

編集部：

チャートのローソク足の時間軸の設定は、どんな設定でしょうか？

ちきおき氏：

売買アプリで1分足のチャートを表示させておいて、G.comチャートは5分足を出していますね。トレンドラインの引き直しが必要なときなどに60分足に切り替えます。

編集部：

リアルタイムの情報はどのようなものを活用していますか？

ちきおき氏：

スマホで外貨ネクストネオのアプリを起動しておきます。何か動きがあったときや「今日は動きそうだな」と思ったきは、スマホ画面でニュースを常に表示させておいて、内容を確認するようにしています。

外貨ネクストネオ スマホアプリ版「外貨ネクストネオ GFX」についてはこちら

編集部：

パソコンとスマホを目的に合わせて使い分けているのですね？

ちきおき氏：

もう少しトレード環境は良くしたいなと思っていて、画面をさらに大きくするか、もう一台モニターを買いたいと模索しています。

FX投資は自分に合った取引時間帯で

編集部：

毎日どのような時間にトレードをされていますか？

ちきおき氏：

今は午後3時からトレード開始ですね。夜12時前くらいまでかな。ニューヨーク時間の午前が終わるまでですね。

編集部：

ちきおきさんが時間帯を決められているのは何か理由がありますか？

ちきおき氏：

トレード時間帯は相場が自分に「合う」「合わない」という点も重要だと思います。自分にとって、今の相場で一番やりやすい時間帯が、午後3時から12時ということです。

編集部：

相場が変われば、トレードする時間帯も変えるのですね？

ちきおき氏：

そうです。去年は東京時間からニューヨーク市場が終わるくらいの時間までトレードしていましたね。

重要指標発表時は「調子に乗らない」

編集部：

FOMCのような重要指標の発表時はどうされますか？深夜ですが、例外としてトレードしますでしょうか？

ちきおき氏：

もちろんです。基本的に大きな指標の発表時は、その時間に合わせて相場を見ています。だから日銀の発表があれば朝から起きています。

編集部：

重要指標時のトレードで気を付けていることがあれば教えてください。

ちきおき氏：

そうですね。1番は「調子に乗らない」ことですね（笑）。

編集部：

どういうことでしょうか？

ちきおき氏：

何度も痛い目にあっているからなんですが、例えば、初動で、大きく利益が取れたら、欲を出さず、いったんは待つようにするんです。

編集部：

利確したら、すぐにポジションを持たないようにするのですね？

ちきおき氏：

はい。ちょっと間をあけて、その後の動きを見るんです。つまり、その初動が本物かどうかを確かめるようにします。初動で上がったチャートが一度下がってきて、その後も下がっていくのかどうか。また上に戻っていくにしても、それが本物の戻りかどうかを見ることが重要です。

編集部：

焦っちゃダメということですね？

ちきおき氏：

まあ、見ているうちに入れなく(エントリーできなく)なるんですけれどね（笑）。

編集部：

そういうこともありますよね（笑）。

ちきおき氏：

ただ、慌てて二発目を狙って、下がったところを「押し目だ」と思って、もう一度相場に入って、そのまま下がり続けちゃうようなことが、ザラにあるんですよ。

編集部：

なるほど。

ちきおき氏：

そうした動きに、引っかからないようにするために、ちょっと我慢して、冷静に動きを確認してから、もう1回トレードするようにしています。ポジションを持ち続けている人は別にして、特にスキャルでやっている人の場合、例えば、指標発表の初動で相場が上がり、利益が出たのでいったん決済して、相場が下がってきたから、もう一度、押し目買いして、上がるのを待つケースが多いと思うんです

編集部：

確かにそうですね。

ちきおき氏：

去年は相場がかなり「一方通行」に動いてくれたので、それができました。しかし、今年に関しては、一概にそのような動きになるとは限らないので、一回は必ず待つようにする。直近の相場では重要だと感じています。

晩酌はトレード終了までガマン？！

編集部：

普段の生活について伺います。睡眠時間は十分に取れていますか？

ちきおき氏：

就寝するのは午前3時〜5時ですね。12時くらいでトレードを終了してからが「ドリンクタイム」なんで（笑）。YouTubeを見ながらリラックスし好きなお酒を飲んでいます（笑）。

編集部：

晩酌されるのですね？

ちきおき氏：

そうですね。結構～毎晩飲んでますね（笑）。

編集部：

飲みながらのトレードはされるのでしょうか？

ちきおき氏：

トレード開始時点では飲んでないですね。

編集部：

飲んでいないけれども、NY市場に入って時間もかなり深くなってくると・・・。

ちきおき氏：

それでもトレードが終了するまでは、飲まないかな〜。

編集部：

では、トレード中は絶対に飲まないようにしているのですね？

ちきおき氏：

いや、それはちょっと微妙ですね〜。酔わない程度に最後(NY時間帯)は飲んじゃっているかな〜。はい（笑）。

編集部：

飲みながらトレードしても大丈夫なものですか？

ちきおき氏：

最初は絶対に飲まないようにしていたんですよ。ただ「飲んでいて、トレード結果が良かったな」なんて事も結構あるので、最後(NY時間帯)は飲んでしまうパターンがありますね。

編集部：

そうですか。では、起床はお昼くらいですか？

ちきおき氏：

だいたいそうですね。トレードを開始する午後3時までには起きています。

睡眠で集中力と精神の安定を

編集部：

睡眠時間を十分に取っていらっしゃるんですね。やはり、トレードに際し睡眠は大事ですか？

ちきおき氏：

そうですね。集中力でも、精神的な面でも大切だと思います。睡眠が足りないと正常な判断がしにくくなるように思いますね。

編集部：

健康維持のための運動等はしていますか？

ちきおき氏：

去年までは週に数回、家の近所でランニングしていました。一日中トレードしていると、体が鈍って、太っちゃうから(笑)。

編集部：

いやいや、ちきおきさんは、すごくスマートですよね。カッコいいです。今は全然走っていないのですか？

ちきおき氏：

今は走っていないんです。トレード時間帯のせいなんですが、以前は朝起きて、FXトレードをお昼過ぎくらいまでやって、苦手なヨーロッパの時間帯になったら、走っていたんですよ。

編集部：

なるほど。

ちきおき氏：

そのときは、ポジション持ったまま、走りに行くこともありました。ただ、今はちょっとそれができる状況ではないですね。

「ずっとそれやるの？」奥さまのひと言

編集部：

会社を辞めて専業トレーダーになるとき、奥さまには反対されませんでしたか？

ちきおき氏：

一切されませんでしたね。FX投資を始めたころは「ずっとそれやるの？」って言われましたけど（笑）。

編集部：

言われたというよりも、質問されたのでは？

ちきおき氏：

だから「とりあえず1年」って答えたんです。「これでやってみてダメだったら止めて、なんでも働きます」って言いました。

編集部：

ただ残念ながら、ちきおきさんの1年目の成績はマイナス270万円ですよね？そのときは、さすがに厳しいことを言われたのではないですか？

ちきおき氏：

あ〜、1年目の収支は言わなかった気がします（爆笑）。

編集部：

あれっ？

ちきおき氏：

勿論～マイナスだったことは伝えましたよ。それでも「もう少し頑張りたい」「これで食っていけるようにするから」って言いきりましたね。

夫婦で一緒にFX番組を視聴

編集部：

なるほど。でも今くらいの成績なら、奥さまの反応もだいぶ変化したのでは？

ちきおき氏：

どうですかね。でもFX関連の配信番組は妻も一緒に見ていますね（笑）。妻がひとりで見ていることもありますよ。

編集部：

えっ？じゃあ、実は奥さまもFX投資に精通していて「そろそろ自分でもやってみたいな」なんてこともあるのでしょうか？

ちきおき氏：

それがないんですよ。

編集部：

ちきおきさんがFXトレードするのを奥さまが横で見ていることは？

ちきおき氏：

たまにあります。

編集部：

そうなのですね。「こんなに利益が出てるの？」など言われませんか？

ちきおき氏：

いや、妻はマイナスだけを見ていますね（笑）。

編集部：

そうなんですね（笑）。でも、それは「一生懸命に応援してくださっている」っていうことなのではないでしょうか？

妻の理解が心の支えに

ちきおき氏：

そうですね。私が何をやっているのかを理解するように心がけてくれているんだと思います。

編集部：

奥さまからのエールを感じているからこそ、大変な状況になっても、ちきおきさんは頑張れるのですね。

ちきおき氏：

そうですね。精神的にすごく助かっています。まあ、迷惑はいっぱいかけてしまっていますが。

編集部：

ちなみに週末はどのように過ごされていますか？

ちきおき氏：

週末は二人で食事に出かけたり、ゴロゴロしながら、YouTubeを見たりしています。

編集部：

FX関連の勉強ではなく、仕事からはちょっと距離をおいた生活をしてらっしゃるのですね？

ちきおき氏：

そうですね。1人でいると、ついモニターを見ちゃうんですよ。だから、できるだけ見ないように、FX投資のことは考えないように気をつけています。

専業トレードになって一番良かったこと

編集部：

さて、FX投資を始めてから約3年が経ちました。専業トレーダーになり、FX投資をやってよかったですか？それとも以前の仕事でキャリアアップされたほうがよかったですか？現在の心境はどちらなのでしょうか？

ちきおき氏：

う〜ん、専業トレーダーをやってよかったと思いますね。

編集部：

それはうれしい回答です。もし生まれ変わっても、ちきおきさんはFX投資を実践されますか？

ちきおき氏：

きっと、やりますね（笑）。

編集部：

FX専業トレーダーになって一番良かったことは何ですか？

ちきおき氏：

利益が出ていることはもちろんなんですが、それ以上に妻と一緒にいられる時間が増えたことですね。

編集部：

それは素敵です。

ちきおき氏：

専業トレーダーになる前は、家にも帰らず、会社の仕事を夢中にしていましたから。

編集部：

きっと奥さまも「専業トレーダーになってくれて良かった」と感じていらっしゃるでしょうね。世の中には、奥さまから、お休みの日にも「外出して欲しい」って言われてしまう男性も結構多いと聞きます。ちきおきさんは、そうじゃなかったのですね？

ちきおき氏：

自分もそうなのかなと思っていたんで、ランニングに出かけていたんですが、そうじゃなかったみたいです（笑）。

編集部：

本当に素敵なご夫婦ですね。これからも仲良くご夫婦でFX動画番組をみながら、多くの利益が獲得できるように応援しています。今日はお忙しい中、どうもありがとうございました。

マネ育PickUp編集部より

FX歴わずか３年で1,400万円超の利益を出しているちきおきさん。主要なテクニカル分析を研究し、トレードの方法についても日々変化させることを厭わないなど、成功を納めた理由のひとつはその熱心さではないでしょうか。独立して専業トレーダーになる道を選ばれましたが、おそらくそのまま会社に残られても、きっと成功されたことでしょう。そのちきおきさんは、専業トレーダーになって良かった点は、「夫婦で過ごす時間が増えたことだ」と答えてくれました。FX投資から得られるのは、「利益」だけではない様です。会社勤めでは得られなかった夫婦で過ごす時間を、ぜひ楽しんで下さい。

▼前編はコチラ

【トップトレーダーに聞く！インタビュー記事まとめ】

 

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