読む前にチェック!最新FX為替情報

読む前にチェック!
最新FX為替情報
CFD銘柄を追加!

スプレッド
始値比
  • H
  • L
FX/為替レート一覧 FX/為替チャート一覧 株価指数/商品CFDレート一覧 株価指数/商品CFDチャート一覧

ユーロ/円の5月見通し「15年ぶり高値 上昇継続のカギはECB」

【外為総研 House View】

House View

執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼ユーロ/円
・ユーロ/円の基調と予想レンジ
・ユーロ/円 4月の推移
・4月の各市場
・4月のユーロ/円ポジション動向
・5月のユーロ圏注目イベント
・ユーロ/円 5月の見通し

ユーロ/円

ユーロ/円の基調と予想レンジ

ユーロ/円 4月の推移

4月のユーロ/円相場は142.547~150.430円のレンジで推移し、月間の終値ベースで約4.2%上昇した(ユーロ高・円安)。米景気を巡る不透明感が広がった月初こそ、ドル/円につれて弱含む場面もあったが、6日の142.55円前後で下げ止まると、その後は堅調に推移し、28日にはおよそ15年ぶりに150円台を回復した。国際通貨基金(IMF)がユーロ圏の成長見通しを小幅に引き上げるなど、欧州景気は想定したほど悪化しないとの見方が強まる中、欧州中銀(ECB)はインフレ抑制に向けた金融引き締めを当面続けるとの見方も強まった。

一方、日銀は4月に就任した植田総裁が大規模金融緩和の継続を表明したことで緩和修正期待が後退。日欧の金融政策を巡るスタンスの違いが意識されて円安・ユーロ高が進んだ。なお、4月のユーロ/ドルの上昇率は約1.6%で、ユーロ/円ほどには上昇しなかった。この点から、円安が主導してユーロを押し上げたことがわかる。


出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

6日
独2月鉱工業生産は前月比+2.0%と市場予想(-0.1%)に反して増加。前月(+3.7%)に続いて高い伸びとなった。

11日
IMFは世界経済見通しで2023年の世界成長率予測を2.8%に下方修正(1月時点2.9%)した。日本の成長率予測を1.8%から1.3%へ下方修正した一方、ユーロ圏は0.7%から0.8%へ引き上げた。

12日
ホルツマン・オーストリア中銀総裁は「インフレ見通しは5月にさらに0.50%の利上げを示唆」「ECBは5月以降も大幅に利上げを続ける必要がある」などと発言。これより前にはデギンドスECB副総裁も「基調的インフレは予想以上に根強い」と述べて物価高止まりへの警戒感を示した。

18日
独4月ZEW景況感指数は4.1と、予想(15.6)を下回った。スイス金融大手クレディ・スイスの救済合併などで景況感が悪化した3月の水準(13.0)からさらに低下した。

20日
ECBは50bp(0.50%ポイント)の利上げを決めた3月理事会の議事要旨を公表。クレディ・スイスの経営不安が表面化する中での大幅利上げについて、「前回の会合で政策委員会が示した意向に沿って50bp利上げするというレーン理事の提案に、大多数が同意した。

不確実性の高い現況では、不完全な情報に基づいて決定を下さざるを得ないと政策委は認めた」「先に意向を示した金利の軌道に沿って動くことは、信頼を醸成し金融市場に一段の不透明感を抱かせないために重要だと見なされた」と説明した。その後、ラガルドECB総裁は「インフレ率はECBの目標に対して高過ぎる」とし、2%の目標に戻すために「この道筋をもう少し進む必要がある」と語った。

21日
ユーロ圏4月PMI・速報値は製造業が45.5(予想48.0、前月47.3)と冴えなかった一方、サービス業は56.6(予想54.5、前月55.0)と良好だった。これより前に発表されたフランスやドイツの4月PMI・速報値も、同様に製造業が悪化した一方、サービス業が改善した。

24日
独4月IFO企業景況感指数は93.6と予想(93.4)を僅かに上回った。先行きの見通しを示す期待指数が前月の91.0から92.2へと上昇したことが寄与した。ベルギー中銀のウンシュ総裁が「賃金の伸びが鈍化しない限り利上げを継続する」と述べたほか、シュナーベルECB理事は「インフレについて勝利宣言するのは時期尚早」として「来週の理事会で50bpの利上げの可能性を排除しない」と発言した。

26日
ドイツ政府は今年(2023年)の成長率予測を0.4%とし、1月に0.2%へ引き上げたのに続いて再び上方修正した。一方、今年のインフレ予測は5.9%へ小幅に引き下げた(従来6.0%)。

28日
日銀は金融政策の現状維持を決定し、植田総裁が大規模緩和の継続をあらためて表明した。対照的にECBは金融引き締めを続けるとの見方が強くユーロ高・円安が進行。ユーロ/円は2014年の高値(149.76円前後)を上抜けて2008年10月以来の150円台に乗せた。なお、ユーロ圏1-3月期域内総生産(GDP)・速報値は前期比+0.1%(予想+0.2%、前回-0.1%)。独4月消費者物価指数(CPI)・速報値は前年比+7.2%(予想+7.3%、前回+7.4%)だった。

4月の各市場

4月のユーロ/円ポジション動向

【情報提供:外為どっとコム】

  • ※ データの更新は、NYC時に行われます(前営業日のデータが追加)。また、過去180日間のデータが表示されます。
  • ※ 外為どっとコムのFX口座「外貨ネクストネオ」でお取引をされているお客様のポジション保持情報の比率を表しています。
  • ※ 尚、このポジション比率情報は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。

 

5月のユーロ圏注目イベント

ユーロ/円 5月の見通し

5月4日の欧州中銀(ECB)理事会に注目が集まりそうだ。4月19日に発表されたユーロ圏の3月消費者物価指数(CPI)・改定値はECBが注目するコアベース(食料・エネルギー・タバコ・アルコールを除く)で前年比+5.7%と前月の+5.6%から加速。サービス業を中心に域内の景況感に悪化が見られないこともあって、ECBが追加利上げに動くことは確実視されている。利上げ幅は25bp(0.25%)で主要政策金利は3.25%に引き上げられるとの見方が多いが、一部には前回と同様に50bpの追加利上げに動くとの期待もある。

まずは、利上げ幅が第1の焦点で、織り込み済みの25bp利上げならユーロは小幅に下落すると考えられる一方、50bp利上げが決まれば上昇する公算が大きい。より重要なのは第2の焦点であるラガルド総裁の会見だ。ECB内には、ナーゲル独連銀総裁ら引き締めを推進するタカ派勢力と、ビスコ伊中銀総裁らハト派勢力が混在していることが知られている。政策金利がユーロ圏の潜在成長率(1%台前半と推計される)を大幅に上回る中、どちらかと言えばハト派寄りと見られるラガルド総裁が次回以降の追加利上げにどこまで踏み込んだ発言を行うか注目したい。

ユーロ/円相場については、5月2日の東京市場で約15年ぶりに151円台に乗せるなど堅調に推移している。こうした上昇トレンドがどこまで継続するのかを見る上でも、5月4日のECB理事会がカギとなりそうだ。

(予想レンジ:146.000~155.000円)

kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。