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NZドル/円 四半期に一度の消費者物価指数に注目 注目の高金利通貨 4月19日号

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執筆:外為どっとコム総合研究所 神田 卓也

NZドル/円(4時間足)

NZD/JPY 4時間足
※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照

直近1週間のポイント

・米利上げ期待後退でリスクオン
・NZ製造業PMI悪化
・5日高値83.88円を超えられず

足元のNZドル/円は伸び悩む展開

インフレ鈍化を受けて米利上げ観測が後退したことを好感して米国株が上昇する中、13日には83.77円前後まで上昇しました。
しかし、14日はドル買い主導でNZドル/米ドルが下落したため82円台へと失速。
この日発表されたNZ3月製造業PMIは48.1と2月の51.7から低下しました。
結局、NZ中銀(RBNZ)が予想以上の利上げを決めた5日の高値83.88円前後を抜けられずに伸び悩んだ格好です。
週明け17日以降も、82円台後半では底堅さを見せるものの83円台前半では上値が重く推移しています。
19日の東京市場でも83.10-30円台でもみ合う展開が続いています。

注目ポイントは1-3月期CPI

20日にNZ1-3月期消費者物価指数(CPI)が発表されます。
市場予想は前年比+6.9%となっており、10-12月期の+7.2%からやや鈍化する見込みです。
RBNZは今月5日の会合で大方の予想を上回る50bp(0.50%ポイント)の大幅追加利上げを決定。
声明で「インフレはなお根強く、高過ぎる」として「インフレ率を1-3%の目標に戻し、金融政策委員会(MPC)の責務を果たすには、利上げ継続が必要という点で認識が一致した」と説明しました。
豪中銀(RBA)やカナダ中銀(BOC)が4月会合で利上げを一時停止したのとは対照的に引き締めスタンスを維持した格好です。
そうした中で、仮に1-3月期CPIが予想ほど鈍化しなれば、利上げ期待からNZドル買いが強まることが予想されます
もっとも、RBNZの積極利上げの影響で3月の住宅価格が前年比で過去最大の落ち込みを記録するなど、NZ景気に後退の兆しが出ています。
利上げ期待によるNZドル買いは長続きしない可能性もありそうです。

来週までのNZドル/円の見通し

予想レンジ
82.250円~84.250円
基調
方向感模索

来週までの注目ポイント

☆4/20 NZ1-3月期消費者物価指数
・主要国株価、国際商品価格

「為替チャート|NZドル/円(NZDJPY)|60分足」はこちら

 
kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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