執筆:外為どっとコム総合研究所 神田 卓也
メキシコペソ/円(4時間足)
※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照
直近1週間のポイント
・年末年始で材料不足、参加者減少
・ドル/円につれて上下
・ペソは主体性を欠く動き
足元のメキシコペソ/円は上値が重い展開
年末年始のペソ/円は、新規手掛かり材料不足の中でやや軟調に推移しました。
市場参加者も減少する中、ペソ売り・円買いが優勢で、ドル/円が一時130円台に下落した30日には6.706円前後まで軟化。
2日には6.677円前後で取引が始まるなど、年始も軟調地合いが続き、3日には6.647円前後まで下落して昨年12月21日以来の安値を付ける場面もありました。
その後は、ドル/円の持ち直しにつれて6.7円台を回復しており、ペソとしては主体性を欠く値動きが続いています。
注目ポイントは12月CPI
9日にメキシコ12月消費者物価指数(CPI)が発表されます。
同国のCPIは9月の前年比+8.7%をピークに鈍化傾向で、11月は+7.8%でした。
メキシコ中銀は12月会合で2021年6月以降の利上げサイクルが遠からず終了する可能性を示唆しました。
そうした中で、12月CPIが予想以上に鈍化するようなら、メキシコ中銀の利上げが2月で打ち止めになるとの観測が強まるでしょう。
日本との金利差が10%を超えていることから、利上げ打ち止め観測が広がってもペソ安・円高が一気に進む公算は小さいと見ますが、短期的にはペソ売り圧力が高まる可能性も否定はできません。
ペソ/円の上値の重い展開が続くかどうかを見る上で、12月CPIが大きなポイントになりそうです。
来週までのメキシコペソ/円の見通し
予想レンジ
6.500~6.850円
基調
上値重い
来週までの注目ポイント
☆1/9 メキシコ12月消費者物価指数
・主要国株価、国際商品価格
「為替チャート|メキシコペソ/円(MXNJPY)|60分足」はこちら
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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