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FX「政策金利は1.5%利下げで9.0%として、一旦打ち止めか」トルコリラ見通し

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総括

FX「政策金利は1.5%利下げで9.0%として、一旦打ち止めか」トルコリラ見通し

(通貨最下位、株価首位)
予想レンジ トルコリラ/円7.0-8.0

(ポイント)
*今年も対円、対ドルで弱い
*政府のリラ化政策も効果は出ていない
*今週の政策金利は1.5%引き下げて9.0%とするか
*トルコの外貨収入の一つは観光収入
*今週は消費者信頼感と企業信頼感指数
*3Q・GDPは11月30日発表
*好材料は出てこない、ただ株価は年初来143%上昇
*外交ではウクライナの穀物輸出や米露対立緩和に奔走
*IMFは利上げ勧告
*貿易赤字はエネルギー価格拡大によるもの
*10月の消費者物価は、前年比上昇率85.51%
*トルコ株価指数、年初来高値更新
*中銀は年末インフレ率、予測を65.2%に引き上げ
*大判振る舞いの住宅投資
*SCO加盟を宣言
*トルコ実業界はリラの対ドルレートを9から14の間で推移することを望む

(リラ化政策も効果なくリラは弱い)
 やはり弱い。年間でも最弱通貨だが、11月月間でもここまで最弱だ。先週末時点でリラは対円で年初来13.75%安、対ドルで41.40%安、となっている。
 
 2020年は対円23.92%安、対ドル24.95%安、2021年は対円で37.06%安、対ドルで77.04%安となっている。
 今年は「リラ化政策」で政府は相場が安定していると言っているが実体はついてきていない。
 10月の消費者物価は、前年比上昇率85.51%。一方、トルコ株価指数は年初来143.68%増となっている。

(リラ化政策とは)
外貨に対するリラの損失を預金者に補償することにより、ドル化を食い止め、外貨の需要を抑制する。

(政策金利は)
 今週は政策金利決定会合がある。10月に政策金利を1.5%引き下げ10.5%とした。今週も同様に大幅な利下げを実施し9.0%とし、それで、エルドアン大統領が求める緩和サイクルを停止すると確約していた。中銀は工業生産の成長モメンタムと雇用のポジティブな傾向を支援する金融環境が必要と指摘している。

(頼みは観光産業)
 トルコの外貨収入の一つは観光収入だ。コロナ感染と、ロシアのウクライナ侵攻で、観光産業は低迷していたが、9月のトルコを訪れた観光客数は前年比55.84%増、10月は38.36%増となっている。円安を利用してインバウンド増加を狙う日本と同じだ。

(今週は消費者信頼感と企業信頼感指数)
 今週は11月24日の政策金利に加え、22日には11月消費者信頼感指数、24日に11月企業信頼感指数の発表がある。

(3Q・GDPは11月30日発表)
 トルコのGDPは1Qが7.3%成長、2Qが7.6%成長、3Q分は11月30日に発表される。ムーディーズは、トルコの国内総生産 (GDP) が今年 5.3% 拡大すると見ている。2023 年と 2024 年の予測は、それぞれ2%と3%に据え置いた。
 持続的なインフレ、金融政策の引き締め、財政問題、地政学的変化、金融市場のボラティリティの中で異常に高いレベルの不確実性が見られる中、世界経済が景気後退の瀬戸際にあると警告し、2023 年の成長予想を引き下げた。

テクニカル分析(トルコリラ/円)

ボリバン2σ下限から反発。雲に迫る。5日線上向く

 日足、ボリバン2σ下限から反発。雲に迫る。11月15日-21日の上昇ラインがサポート。11月10日-11月21日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向く。21日線下向き。
 週足、ボリバン2σ下限から小反発。10月3日週-11月14日週の上昇ラインがサポート。10月31日週-11月7日週の下降ラインが上値抵抗だが上抜くか。
 月足、22年5月-7月の下降ラインを上抜く。21年12月-22年10月の上昇ラインがサポート。21年3月-9月の下降ラインが上値抵抗。
 年足、7年連続陰線。22年は一時寄り引き同時に近づいたが、また円に引き離される。18年-21年の下降ラインが上値抵抗。



メルハバ

トルコ、シリアとイラクに空爆、爆発テロの報復か

 ウクライナとロシアの戦いにはトルコが仲介の労をとり平和的解決を目指しているが、国内のテロ問題は別だ。
 トルコ国防省は、国境を接するシリア北部とイラク北部で空爆作戦を実施した。この地域に拠点を持つテロリストの掃討が目的だとしている。トルコでは11月13日に6人が死亡する爆発事件があり、報復の可能性が高い。声明では「自衛権の行使」だと主張した。イスタンブールのテロの捜査は継続中だが、政府関係者はシリアやイラクに拠点を持つ非合法組織、クルド労働者党(PKK)や関連組織が関与したとしている。一方、PKK側は関与を否定した。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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