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FX/為替 月間見通し「1ドル=140円が迫る FOMCは追加利上げへ」ドル/円 外為どっとコム総研 House View 2022年9月

【外為総研 House View】

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執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼ドル/円
・ドル/円の基調と予想レンジ
・ドル/円 8月の推移
・8月の各市場
・8月のドル/円ポジション動向
・9月の日・米注目イベント
・ドル/円 9月の見通し

ドル/円

ドル/円の基調と予想レンジ

ドル/円の基調と予想レンジ

ドル/円 8月の推移

8月のドル/円相場は130.382~139.069円のレンジで推移し、月間の終値ベースでは約4.3%上昇した(ドル高・円安)。

ペロシ米下院議長の台湾訪問で急落スタートとなったが、2日のアジア市場で付けた130.38円前後を下値に反発。米連邦準備制度理事会(FRB)の高官が、来年上半期にも利下げサイクルに入るとの市場観測を重ねて否定したことで米長期金利が底入れすると上昇に転じた。5日の米7月雇用統計が予想外に良好だったことで135円台を回復。10日に発表された米7月消費者物価指数(CPI)が予想を下回ると一時反落したものの、その後は米7月小売売上高の好結果などを支えに上昇すると、19日には137円台を回復した。注目のジャクソンホール会議(25~27日)を消化した29日には139.00円付近まで、翌30日には139.07円前後まで上伸した。

なお、ジャクソンホール会議では、パウエルFRB議長がインフレ抑制に向けて利上げを続ける方針を再表明した一方、黒田日銀総裁は金融緩和を維持する考えを改めて強調した。

ドル/円 8月の推移

8月のドル/円4本値
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

1日
米下院のペロシ議長が2日夜に台湾を訪問し、3日に議員と会合を持つと台湾メディアが報じた。中国側は「中国人民解放軍は決して座視することはない。必ず断固として強力な報復措置をとる」と強調。米7月ISM製造業景況指数は52.8と予想(52.0)を上回ったものの2020年6月以来の水準に低下した。

2日
メスター米クリーブランド連銀総裁、エバンズ米シカゴ連銀総裁、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁らFRBのメンバーが立て続けにタカ派的なコメントを発信。「FRBのインフレ対策は終了から程遠い(デイリー総裁)」などとして、市場にくすぶっていた2023年前半にも利下げサイクルが始まるとの観測をけん制した。

3日
米7月ISM非製造業景況指数は56.7と予想(53.5)に反して4カ月ぶりに上昇した。構成指数の仕入価格が80.1から72.3に急低下した一方、新規受注は55.6から59.9に上昇。雇用は47.4から49.1に上昇した。

5日
米7月雇用統計は、非農業部門雇用者数が52.8万人増と予想(25.0万人増)に反して前月(39.8万人増)から増加幅が拡大した。失業率は3.5%と予想(3.6%)を下回り、1953年以来の低水準だった2020年2月に並んだ。平均時給は前月比+0.5%、前年比+5.2%と、いずれも予想(+0.3%、+4.9%)を上回った。

10日
米7月CPIは前月比±0.0%、前年比+8.5%となり、伸び率はいずれも前月から鈍化。市場予想(+0.2%、+8.7%)も下回った。食品とエネルギーを除いたコアCPIは前年比+5.9%と予想(+6.1%)を下回ったが、伸び率は前月から横ばいだった。インフレの減速を示す結果となったが、これに対してミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は「インフレへの勝利宣言には程遠い」として「来年初めに利下げするとの見方は非現実的」との見解を示した。

12日
米8月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値は55.1と市場予想(52.5)を上回り3カ月ぶりの高水準となった。5-10年期待インフレ率も予想(2.8%)を上回る3.0%となった。

17日
米7月小売売上高は前月比±0.0%と予想(+0.1%)を下回った。ガソリン価格の上昇一服によってガソリンスタンドの売上高が減少したことが響いた。もっとも、変動の大きい自動車を除いた売上高は前月比+0.4%と予想(-0.1%)を上回っており、米国の個人消費の堅調さを示した。

25日
米4-6月期国内総生産(GDP)・改定値は前期比年率-0.6%と速報値(-0.9%)から上方修正された。米4-6月期個人消費・改定値も+1.0%から+1.5%へと上方修正された。米新規失業保険申請件数は24.3万件だった(予想25.2万件)。

26日
パウエルFRB議長はカンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム、ジャクソンホール会議の講演で「9月会合での利上げ幅は完全にデータ次第」としながらも「物価の安定を回復するには、しばらくの間、景気抑制的な政策スタンスを維持する必要がある」と述べ、景気より物価を重視する姿勢を改めて示した。

29日
黒田日銀総裁は27日、ジャクソンホール会議で「賃金と物価が安定的かつ持続可能な形で上昇するまで、持続的な金融緩和を行う以外に選択肢はない」などと発言。日米の金融政策農法構成の違いが改めて鮮明になった。

8月の各市場

米国債債利回り(2年、10年)

日経平均、NYダウ平均

8月のドル/円ポジション動向

8月のドル/円ポジション動向

【情報提供:外為どっとコム】

  • ※ データの更新は、NYC時に行われます(前営業日のデータが追加)。また、過去180日間のデータが表示されます。
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  • ※ 尚、このポジション比率情報は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。

 

9月の日・米注目イベント

9月の日・米注目イベント

ドル/円 9月の見通し

パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)が8月26日にワイオミング州ジャクソンホールで行った講演でインフレ抑制に向けて強い姿勢で臨む決意を表明したことから、ドルが再び騰勢を強めている。8月31日時点の「Fedウォッチ」によると、市場は9月20-21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)でFRBが75bp(0.75%ポイント)の利上げを行う可能性を74%織り込んでいる。1カ月前の7月末時点では75bp利上げの織り込みは28%に過ぎなかった。今後、2日に発表される米8月雇用統計や13日の米8月消費者物価指数(CPI)の結果によってこの織り込み度合がさらに上下する可能性が高く、ドル/円相場もこれらの米経済指標に一喜一憂する公算が大きい。

ただ、市場が9月FOMCにおいて関心を寄せるのは、利上げ幅よりも政策金利見通しを示すドットチャートであろう。ドットチャートでは、FRBが政策金利のターミナルレート(今回の利上げ局面における最終到達点)がどれくらいの水準になると見ているかが窺える。前回6月のドットチャートでは、予想ターミナルレートは3.875%であった。予想ターミナルレートが4%台に上方シフトするかどうかが9月FOMCの最大の見どころだろう。

ドル/円相場は140円台乗せが視野に入っているが、140円台に定着して9月を終えることができるかについては20-21日のFOMCがカギとなりそうだ。
(予想レンジ136.000~143.000)

kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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