総括
FX「安定の人民元、米国からは関税減免か」人民元見通し
(通貨6位(6位)、株価5位(13位))
予想レンジ 人民元/円 20.1-20.6
(ポイント)
*中国の格付け「A+/A-1」で据え置き
*本日は6月PMI発表
*BRICS会合では習近平国家主席は、ロシアのウクライナ侵攻には触れず
*G7声明に反発
*21年は経常黒字41兆円、貿易黒字80兆円でも人民元は安定の国
*ゼロコロナ政策が解除され経済は回復方向へ
*ロシア産原油を大量購入
*米国が対中輸入関税の減免を検討中もウルグアイ自治区からの輸入は禁止
*金融政策は穏健
*物価は日本同様落ち着いている
*世界はQUADやIPEFで中国を切り離す
*米銀が2022年の成長見通しを下方修正 中国は5.5%目標堅持
(徐々に持ちなおす中国)
極端なコロナ感染抑制策(ゼロコロナ)で景気が減速し、人民元安、株安が続いた5月であったが、6月は盛り返し、人民元は今月は月間3位となっている。株価も世界の指数では下位を低迷していたが、年初来では依然マイナス圏だが5位に浮上した。経済指標の改善がリスク選好の要因だ。
(BRICS会合)
BRICS会合では習近平国家主席は国際的な結束と協力を呼びかける一方で、ロシアのウクライナ侵攻には触れず、西側の経済制裁は「諸刃の剣」と非難した。習主席は、脆弱な回復が中断するのを防ぐため経済政策の協調強化を主張。中国はマクロ政策の調整を強化し、新型コロナ流行の影響を可能な限り抑えながら経済と社会の年間目標を達成するために、より効果的な措置を講じていくと述べた。
(争いに加わらず利益)
ロシアで余剰になった原油を買い取り、米側からは米国インフレ低下の策としての対米関税の減免が得られそうだ。争いに加わらないことで利益がある。欧米も貿易依存度の高い中国とのいざこざは起こしたくなく経済関係は以前通りの関係を続けている。なかなか巧みな外交政策ではないか。
(G7では)
G7サミットでは、中国を念頭に、「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調し、平和的な解決を呼びかける」などとした首脳声明が発表された。
これについて、中国政府で台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室の馬暁光報道官は、、「台湾問題は中国の内政であり、いかなる外部の干渉も許されない。アメリカと西側が同盟国を引き込んで『台湾カード』を使い、中国の発展と統一を抑え込もうとすることは非常に危険だ」と述べ、強く反発した。そのうえで、「台湾独立勢力に誤ったシグナルを送ることや、内政干渉を直ちにやめ、このことで火遊びしないよう忠告する」と述べ、G7各国をけん制した。
(中国の格付け「A+/A-1」で据え置き)
S&P=中国の格付け「A+/A-1」で据え置き。見通しは引き続き「安定的」、中国の実質GDP、23年に5.4%に回復・23─25年に4.8%程度に鈍化の見通し
(今週の指標)
本日6月30日に6月製造業PMI、非製造業PMI、総合PMIが発表される。5月はいずれも前月から回復している。
テクニカル分析(人民元/円)
昨日6月29日、年初来高値更新
日足、6月29日に年初来高値の20.436をつける。6月28日-29日の上昇ラインがサポート。上値抵抗はボリバン2σ上限の20.506。5日、20日線上向き。
週足、4週連続陽線。今週もここまで陽線。ボリバン中位から反発。ボリバン2σ上限に近い。5月23日週-30日週の上昇ラインがサポート。
月足、4月上ヒゲで5月下落、5月下ヒゲで6月は上昇している。3月-5月の上昇ラインがサポート。雲の上。2σ上限越える。
年足、21年は大陽線。20年-21年の上昇ラインがサポート。15年-21年の下降ラインを上抜いて22年スタート、ここまで陽線。
チーファンラマ
香港返還25周年式典、ロイターなど一部メディアの取材禁止
中国の習近平国家主席が出席する7月1日の香港返還25年の記念式典について、ロイターを含む7社以上の記者が取材を拒否されたことが明らかになった。
香港政府の報道官は、メディアの取材の必要性と警備上の問題との間で「可能な限りバランスを取っている」と述べた。「個々の組織や人物の承認についてはコメントしない」とし、詳しい説明は避けた。(あのリンゴ日報は?アグネス=周庭さんは?)
本レポートは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたしま す。また、本レポートに記載された意見や予測等は、今後予告なしに変更されることがございます。 なお、本レポートにより利用者の皆様に生じたいかなる損害についても、FX湘南投資グループグならびに株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承願います。