株式会社外為どっとコムの完全子会社である株式会社外為どっとコム総合研究所(以下、「外為どっとコム総研」、本社:東京都港区、代表取締役社長:竹内 淳)は、個人投資家の外為投資に役立つ外国為替情報の調査・研究を行なっており、FX投資家の実態を調査しましたので、お知らせします。
20年ぶりのドル高・円安レベルで、業界の建玉(円ベース)は統計開始以来、最高水準へ!
1. 一般社団法人金融先物取引業協会 FX投資家動向まとめ
店頭FX取引金額は5カ月ぶりに前月比マイナス
金融先物取引業協会が6月14日公表した資料によると、2022年5月の店頭FX取引金額は977兆円で、前月比2.53%減と5カ月ぶりに前月比マイナスとなった。ポジション(建玉)計は8.62兆円と、少なくとも2008年11月に統計を取り始めて以来、最高を記録した。前月比では、5.94%増加で、買建玉が減少した一方、売建玉が増加した。
取引金額上位の5通貨ペアは、USD/JPY(米ドル/円)・AUD/JPY(豪ドル/円)・GBP/JPY(ポンド/円)・EUR/JPY(ユーロ/円)・EUR/USD(ユーロ/米ドル)だった。
(出所)金融先物取引業協会の「店頭FX月次速報」をもとに、当社が作成。
左軸-取引金額、右軸-ポジション計
グラフ中のデータ単位は百万円
2. 株式会社外為どっとコムFX投資家動向2022年5月
AUD/USD(豪ドル/米ドル)がランクイン
FX口座数が57万を超える株式会社外為どっとコム協力の下、2022年5月のFX投資家動向を調査した。
調査対象サービス:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
調査対象期間:2022年5月2日7:00 ~ 2022年6月1日6:00
2-1.FX取引における実現損益
FX取引における実現損益でプラスは55.3%、マイナスは44.7%となった。前月からプラスは1.6ポイント低下したが、クロス円が後半頭打ちとなり、ショートポジションを構築した個人投資家が機敏に手仕舞したことで、収支はプラスを確保できたと推察される。
2-2.通貨ペア別取引者数
通貨ペア別取引者数は、USD/JPY(米ドル/円)・AUD/JPY(豪ドル/円)・GBP/JPY(ポンド/円)・EUR/JPY(ユーロ/円)・EUR/USD(ユーロ/米ドル)・TRY/JPY(トルコリラ/円)・MXN/JPY(メキシコペソ/円)・NZD/JPY(NZドル/円)・GBP/USD(ポンド/米ドル)・AUD/USD(豪ドル/米ドル)がトップ10となった。
上位に変動はなかったが、TRY/JPY(トルコリラ/円)が8位から6位へ浮上した。また、AUD/USD(豪ドル/米ドル)がランクインした一方で、ZAR/JPY(南アフリカランド/円)が圏外へ沈んだ。
2-3.平均取引数量
FX投資家の1注文あたりの平均取引数量は3.5万通貨(35Lot)と変わらず。USD/JPY(米ドル/円)は、1Lotあたり5,400円の必要保証金(06/13時点、法人口座除く)がかかるため、1注文あたりの必要保証金額は、約18万9,000円となる。MXN/JPY(メキシコペソ/円)は、1Lotあたり300円の必要保証金(06/13時点、法人口座除く)がかかるため、1注文あたりの必要保証金額は、1万500円となる。
※現在の取引保証金額はコチラで参照いただけます。
2-4.口座の開設期間
取引をしたFX投資家の口座開設後の期間は、平均97カ月(8年1カ月)となった。
2-5.FX投資の年齢分布
FX投資家の年代別では40代が34%と最多で、次に50代、30代と続く。性別は、男性が8割近くを占めた。
2-6.FX口座開設者動向
新規にFX口座を開設した投資家は、30代が最多となり、続いて40代、20代、50代の順となった。ただ、30代は1ポイント低下したのに対し、40代・50代は各々1ポイント上昇した。
3.まとめ
2022年5月の為替相場は、日米の金利差拡大への期待から、米ドル/円は20年ぶりの131.347円まで上昇したが、積極的な米引き締め観測が景気の底割れにつながるとの不安が、投資家心理を圧迫すると失速。リスク資産の大幅調整と共に、126.355円まで下げ幅を広げた。
日々の変動幅が拡大傾向となり、個人投資家にとっては難しい相場展開だったと思われるが、多くの投資家が相場動向に機敏に対処して、利益を確保した様子が窺える。
当社の最大の役割は、お客様にとって信頼に足るパートナーとして貢献すべく、価値ある情報を提供することです。外国為替のプロフェショナルという自負のもと、個人投資家の皆様が外国為替取引を行う際の一助となれるよう、さまざまな活動に取り組んでまいります。
※FX投資家調査は、特定の個人を識別できないよう個人情報を匿名化した上で行っております。