総括
FX「ゼロコロナ政策で北京もロックダウン。人民元と株価急落」人民元見通し
(通貨6位(6位)、株価14位(14位))
予想レンジ 人民元/円 19.2-19.7
(ポイント)
*北京もロックダウンで人民元と株価急落
*人民元は7週間ぶりに週足が陰線
*中国のコロナ感染者数は少ない
*3月の経済指標悪化で2Qの景気減速が予測されている
*上海株価指数が急落
*金融政策は慎重
*ソロモン諸島でも米中緊張
*3月貿易収支は輸出が伸び、輸入伸びず黒字が拡大した
*長期的に弱い米ドルと連動することの巧さ
*米銀が2022年の成長見通しを下方修正
*ウクライナ紛争に関し中露の結束が強い
*消費者物価は世界水準からは低い1.5%
*軍を海外派遣する根拠法を整備へ
*中国の外資導入は昨年再び過去最大
*米国は中国の半導体企業に制裁を加えたため半導体が不足している
*海外投資家による中国国債保有高が最高
*21年のGDPは前年比8.1%増で、予想の8.0%増を上回った。
(景気対策で人民元安へ誘導か)
人民元は7週間ぶりに週足が陰線となった。ほぼドルに連動してきたが、先週は乖離して対ドルでも下落した。当局が景気減速で元安に誘導したのだろう。人民元は年初来高値の20.163をつけるも上ヒゲ長い週足陰線、対ドルでも下落した。
(中国景気減速の一因はコロナ感染拡大によるロックダウンだが)
中国の感染者数は極めて少ないがゼロコロナ政策で厳重に規制され都市がロックダウンされ中国だけではなく世界の経済活動が停滞する。
ここ1週間のコロナ感染者数は1日平均で2415人、パンデミック以降の感染者数は
205,257人。死者4828人。日本はそれぞれ40,828人、7,734,400人、29,425人。
ゼロコロナ対策に国民の不満は高まるのか。
(景気減速)
1QのGDPは前年比4.8%増加し、予想を上回った。1-2月の中国経済が予想外に好調だった一方、3月以降は新型コロナウイルス感染対策の広範な規制やウクライナ戦争が打撃となり、消費や不動産市場、輸出が落ち込みつつあり、今後数カ月で景気が大幅に減速するリスクを示唆している。3月の小売売上高は前年比3.5%減少と、1-2月の6.7%増から減少に転じた。国内のコロナ感染拡大と一部都市のロックダウンが響いた。3月の失業率は5.8%と、20年5月以来の高水準となり、2月の5.5%から悪化した。3月の鉱工業生産は前年比5.0%増と、伸び率は1-2月の7.5%から鈍化した。
(景気対策効かず)
景気減速でも人民銀行は預金準備率を0.25%引き下げただけで主要政策金利は据え置いたことに市場は失望している。人民元の低め誘導がせめてもの政策か。
(米中緊張、ソロモン諸島)
中国とソロモンが締結した安全保障協定へで、さらに米中間の緊張が高まっていることも頭に入れておきたい。
(上海総合指数急落)
上海だけでなく、北京でもゼロコロナ政策でロックダウンが恥じることとなり
上海総合指数は急落。年初来18.72%安。20.17%安のナスダックと最弱争い。米中株が弱いと景気も良くならないだろう。
テクニカル分析(人民元/円)
15日ぶり陰線のあとは、5連続陰線。昨日は6日ぶり陽線
日足、15日ぶり陰線のあとは、5連続陰線。昨日は6日ぶり陽線。本日は4月20日-27日の下降ラインを上抜いてボリバン中位へ挑戦。3月7日-4月27日の上昇ラインがサポート。5日下向き、20日線上向き。ボリバン下位。
週足、7週ぶり陰線。4月18日の上ヒゲの長い陰線で今週もここまで陰線。21年9月20日週-22年3月7日週の上昇ラインがサポート。雲の上。
月足、ボリバン3σ上限から下落、上ヒゲが長くなった。2月-3月の上昇ラインがサポート。雲の上。
年足、21年は大陽線。20年-21年の上昇ラインがサポート。15年-21年の下降ラインを上抜いて22年スタート、ここまで陽線。
チーファンラマ
上海から金融関係者が大量脱出か
コロナ感染予防のロックダウンで自宅に閉じ込められたままの上海の金融関係者らが上海に見切りをつけ、香港や他の金融センターに戻って働く準備をしつつある。多くは上海で仕事を始めて数年しかたっていないが、事業の展望は損なわれ、家族のための日々の食べ物や生活必需品の確保もままならないためだ。
業界幹部らによると、ロックダウンが長期化する中で、見込みのあった金融案件が物理的な理由から保留になったままになるなど、事業に影響が出始めている。
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