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FX「成長見通し下方修正も21年ぶりの高インフレや増加し続ける郷里送金でペソを支える」メキシコペソ見通し

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総括

FX「成長見通し下方修正も21年ぶりの高インフレや増加し続ける郷里送金でペソを支える」メキシコペソ見通し

予想レンジ 5.9-6.4

 (ポイント)
*ペソ円は6.247をつけ年初来高値更新、2017年9月以来の高値
*3月消費者物価は7.45%と高水準
*郷里送金は22か月連続増加でペソを支える
*2月は2か月ぶり貿易黒字
*政府が2022年の経済成長率予想を3.4%に下方修正
*対米貿易ではメキシコがトップ
*来週は4月11日に2月鉱工業生産の発表がある
*株価指数は年初来3.77%高
*メキシコの石油産業国有化政策には米国からの不満がある
*米国はメキシコがロシアへの経済制裁加わらないことにも不満
*二人の中銀副総裁の景気見通し弱気の発言があった
*4Q経常収支は黒字となった
*2021年の郷里送金、516億ドルと過去最高額
*21年4Qでリセッションへ

(6.247円の年初来高値更新後は小反落)
持てる国の通貨の強みを発揮している。3月28日の6.247円の年初来高値更新後は小反落して推移しちる。年初来では9.63%高。ロシアのウクライナ侵攻以来では8.27%高。

(インフレ高進で金利先高感、3月の消費者物価 7.45%と高い)
 3月の消費者物価は、前年同月比で7.45%上昇した。食料品や燃料を中心に価格が上がった。ロシアによるウクライナ侵攻でインフレ圧力が高まっており、中銀は利上げを続ける見通しだ。3月としてインフレ率が7%を超えるのは21年ぶり。

(経済成長率予想を3.4%に下方修正)
 メキシコ財務省の予算文書で、政府が2022年の経済成長率予想を3.4%に下方修正した。23年の予想は3.5%。ロペス・オブラドール大統領は、今年の成長率を5%と予想。政府はこれまで4.1%と予想していた。インフレ率については、年末までに5.5%となり、23年末までに3.3%に鈍化するとの予想を示した。

(郷里送金は22か月連続で増加)
 それでもペソが堅調なのは22か月連続で前年同月を上回っている海外労働者からの母国メキシコへ仕送りだ。2月の送金額が前年同月比23%増の約39億1000万ドルになった。主な出稼ぎ先である米国でメキシコ出身移民の雇用が回復したことで、母国に送る金額が増えた。1人当たりの送金額は平均375ドルと前年同月比で7%増えた。送金回数も16%増加した。

(対米貿易ではメキシコがトップ)
22年1-2月の対米貿易(輸出入合計)ではメキシコが1131.9億ドルでトップ、次いで中国の1131.8億ドル、3位がカナダで1129.3億ドル。上位3か国は僅差である。それぞれ米国の貿易の約14%程度を占めている。いずれもメキシコ、中国、カナダの対米貿易黒字となっているが、その中でも中国の貿易黒字が最も大きい。

(3月の車生産30万台 2カ月連続で前年超え)
 3月の自動車生産台数は30万5976台と前年同月比0.8%増となった。2カ月連続で前年の水準を上回った。半導体不足の影響で落ち込んでいた生産台数が回復しつつある。
GMが19%増、フォードが27.2%増、トヨタが29%増。

(来週は)
 来週は4月11日に2月鉱工業生産の発表がある

テクニカル分析

3月28日の高値6.247から小反落

日足、3月28日の高値6.247から小反落。ボリバン2σ上限からも小反落。ただ雲のはるか上。3月9日-4月7日の上昇ラインがサポート。4月5日-6日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線上向き。
 週足、4週連続陽線。今週はここまでほぼ寄り引き同時。3月21日週-28日週の上昇ラインを下抜く。3月7日週-21日週の上昇ラインがサポート。
 月足、ボリバン3σ上限に達し小反落。ただ雲の上に出る。21年11月-22年3月の上昇ラインがサポート。
 年足、2021年は陽転。20年-21年の下降ラインが上値抵抗だが上抜く。20年-21年の上昇ラインがサポート。

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VAMOS MEXICO

ケリー米大統領特使がメキシコ訪問、電力再国有化問題で

 キャサリン・タイ米国通商代表に続き、米国のジョン・ケリー気候変動担当大統領特使は、ロペス・オブラドール大統領とメキシコのエネルギー改革について協議した。ケリー特使は、協議の結果、4月上旬に下院で審議開始予定の電力再国有化に向けた憲法改正案について、サラサール米国大使が率いるワーキンググループを組織することとなったと説明した。目的は「電力分野におけるエネルギー改革がより良い方向に前進するように取り組むこと」でエネルギー改革がエネルギー転換を推し進め、民間投資を制限するものにならないように働きかけていくとした。
 その他、米国とはロシア制裁問題でも意見が合わずこじれている。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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