Daily Comment「週刊版」の配信は12/20号（12/19配信）までとし、年初は1/3号（1/3配信）から開始させて頂きますので、何卒ご了承下さいますようお願い申し上げます。
ドル/円：短期は“ドル弱気”の流れ。114.50超えで越週すれば調整下げ一巡の可能性。
直近の日足は実体が小さく上ヒゲのやや長い陰線引けとなり、上値トライに失敗しておし戻された形となった。このため週初は上値の重いスタートとなりそうだが、中期トレンドが強い状態を保っていることや、112.50-60、112.00～112.20にやや強い抵抗が控えており、これらを守り切って反発に転ずる可能性を残している。短期トレンドがまだ弱いので下値リスクがより高い状態だが、112.00近辺での突っ込み売りにも注意する必要がありそうだ。114円台を回復して終えた場合は下値リスクがやや後退、114.50-60の抵抗を上抜けて越週するか、115.00-10の抵抗をクリアした場合は短期トレンドを“ドル強気”の流れに戻して一段の上昇に繋がり易くなる。逆に112円台を維持できずに終えた場合は下値余地がさらに50銭から1円程度拡がり易くなる。日足の上値抵抗は、113.40-50、113.80-90、114.50-60に、下値抵抗は112.50-60、112.00-10、111.50-60、111.00±10銭にある。21日移動平均線は113.91に位置しており、この下に入り込んで短期トレンドは“ドル弱気”の流れにあるが、120日、200日線は111.46と110.52にあり、中期トレンドは“ドル強気”の流れを変えていない。 一方週足は2手連続陰線引けとなり、上値を切り下げている。下げエネルギーの強いものではないことや、週足の下値抵抗が112.10-20にあり、これを守り切って反発に転ずる可能性を残している。但し、112円台を割り込んで越週した場合は111.00前後までもう一段下値余地が拡がり易くなる。逆に114.50-60の抵抗を実体ベースで上抜けて越週した場合は調整下げが一巡した可能性が高くなり、一段のドル上昇に繋がり易くなる。今週の週足ベースで見た上値抵抗は、114.20-30，114.50-60、115.00-10に、下値抵抗は112.10-20、111.00±10銭にある。31週、62週移動平均線は110.98と108.40に位置しており、中期トレンドは“ドル強気”の流れに変わりない。 一方月足を見ると、11月足は実体の小さい陰線引けとなり、続伸に繋げられずに押し戻されている。この足の上ヒゲがやや長く上値トライに失敗した形となったことから、12月は下値トライの動きが先行中だが、今年1月に付けた102.59を基点として下値を切り上げる流れには変化が認められず、中・長期トレンドは“ドル強気”の流れを維持している。12月足の上値抵抗は115.00～115.50にあるが、これを上抜けて越月した場合は一段のドル上昇へ。下値抵抗は111.00～111.50、109.50～110.00にある。111円台を維持できずに越月した場合は、下値リスクがやや高くなり110.00割れトライへ。31ヵ月、62ヵ月移動平均線は108.28と109.76に位置しており、長期トレンドは“ドル強気”の流れに変わりない。 今週の戦略は、ドル買いは底打ち確認まで様子見か112.00-10の押し目があれば試し買い程度に。損切りは111.70で浅めに撤退。ドル売りは113.40-50で戻り売り。損切りは114.10で撤退。 上値は、113.20-30に軽い抵抗が113.40-50、113.80-90に強い抵抗があるが、114円台を回復して終えた場合は日足の形状が改善して下値リスクが軽減される。さらに114.30-40、114.80-90、115.00-10の抵抗を全てクリアして115.10超えで終えるか、114.50-60の抵抗を上抜けて越週した場合は“ドル強気”の流れに戻して一段のドル上昇へ。下値は、112.50-60、112.20-30、112.00-10，111.50-60、111.00±10銭に強い抵抗があるが、どこまで切り崩せるかトライする動きが継続しよう。調整下げに留まるなら押しは深い場合でも111円台を大きく割り込まない可能性が高い。
ドル/円【日足】期間：2021/04/01～2021/12/03（移動平均線は21、120、200日、以下日足は同様）
ドル/円【週足】期間：2018/10/19～2021/12/03（移動平均線は31、62週、以下週足は同様）
ユーロ/円：ユーロ弱気の流れ。129.50超えに値を戻せば“ニュートラル”な状態に変化。
直近の日足は実体が小さく上ヒゲがやや長い陰線引けとなり、上値トライに失敗して押し戻された形で終えている。上値を切り下げる流れにも変化なく、短期トレンドは“ユーロ弱気”の流れにあり、129.50超えで終えない限り下値リスクがより高い状態に変わりない。日足の上値抵抗は128.00-10、128.70-80、129.30-40に、下値抵抗は127.10-20、126.10-20、125.30-40にある。21日、120日、200日移動平均線は129.41、130.17、130.57に位置しており、短期トレンドは“ユーロ弱気”の流れにある。 一方週足を見ると、7手連続陰線引けとなり上値を急角度で切り下げている。直近の陰線が単体では下げエネルギーの強いものではないので、下げ渋る可能性があるが、128円台を維持できずに越週しており、一段の下落リスクにより警戒する必要がある。短期トレンドは129.50超えに値を戻せば“ニュートラル”な状態に変化するが、この場合でも130.20超えで越週するまでは下値リスクを残すことになる。今週の週足ベースで見た上値抵抗は128.30-40、130.20-30に、下値抵抗は127.00-10、126.00±10銭にある。31週、62週移動平均線は130.66と128.74に位置しており、これらを下抜けており、中期トレンドも下値リスクが点灯している。 一方月足を見ると、11月足は前月の陽線の値幅を全て切り崩す陰線が出ており、単体でも下値リスクが高いものであることから、今月も続落の可能性に警戒する必要がある。124～125円台には長期的な下値抵抗があり、簡単には下抜けそうもないが、逆に、124円台を維持できずに越月した場合は120円方向への一段の下落に繋がり易くなる。12月足の上値抵抗は、129.50～130.00，131.50～132.00に、下値抵抗は125.00～125.50、124.00±20銭ある。31ヵ月、62ヵ月移動平均線は、124.63と126.10に位置しており、長期トレンドは“ユーロ強気”の流れを維持している。 今週の戦略は、ユーロ買いは今週いっぱい様子見か126.10-20の押し目があれば軽く買い狙い。損切りは125.50で撤退。ユーロ売りは128.20-30で戻り売り。損切りは128.70で一旦撤退としたい。 上値は、128.00-10に軽い抵抗が、128.20-30、128.50-60、128.70-80にやや強い抵抗ができており、反発余地が限られる展開が予想されるが、129.00-10，129.40-50の抵抗を全てクリアして、実体を129.50超えに戻せば短期トレンドを“ニュートラル”状態に戻して、下値リスクが若干後退する。この場合でも週足の形状が改善せず、130.20超えで越週するまでは下値リスクを残すことになる。下値は、127.30-40、127.00-10、126.40-50，126.00±10銭に強い抵抗があるが、どこまで切り崩せるかトライする動きが継続しよう。但し、124～125円台には長期的な下値抵抗が控えており、簡単には下抜けそうもない。（川合 美智子）
ユーロ/円【日足】期間：2021/05/18～2021/12/03（移動平均線は21、120、200日） ユーロ/円【週足】
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