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FX「リラ安を生む依然変わらぬ強権政治、今週は消費者物価発表」トルコリラ見通し

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総括

FX「リラ安を生む依然変わらぬ強権政治、今週は消費者物価発表」トルコリラ見通し

通貨最下位、株価13位
予想レンジ トルコリラ/円 11.50-12.50

(ポイント)
*10月製造業PMIは悪化
*今週は10月消費者物価の発表、20%のせとなるか
*米トルコ首脳会談が開催される
*大統領が10大使の追放指示(その後大使側譲歩で鎮静化)
*政策金利を高インフレの中2%引き下げ
*JPモルガン、インフレ率見通し引き上げ
*大統領は、利上げ派の中銀金融政策委員の3委員を解任した
*リラは下落、長期金利は上昇し20%を超える
*8月経常収支が黒字となった
*外貨準備も増加中
*米、トルコに対抗措置警告 ロシア製ミサイル購入で
*中銀は政策金利のベンチマークをコアインフレに変更した(リラは下落)
*中銀、外貨預金準備率を2.0%引き上げ
*今年の国内総生産(GDP)伸び率は9%の見通し
*今年は月別に見れば最強が3回、最弱が3回と乱高下している。
*大統領支持率低下

(為替変動差損がスワップ益を相殺した10月)
 2015年の50円台から6年連続下落、今年も年足は陰線で終わりそうだ。今年は一時最強通貨となっていたが、15円台もあった3月に大統領が中銀総裁を電撃解任して急落、その流れが止まらず現在は11円台だ。10%程度の金利差を狙ってリラ円を買っても変動差損が14%を超えているのでトータルで損失となっている。高金利通貨は貿易赤字であり通貨が下落することが多いが、リラほど悉く変動差損が金利差を上回ることはなかった。通貨が下落してインフレ懸念が出て来れば通貨当局が防衛したものだが、トルコは防衛力が弱いというか、せっかく防衛しても大統領のご乱心で通貨を下落させてしまう。対米外交しかり、中銀の金融政策への介入しかりである。20年のコロナ禍では世界でも数少ないプラス成長国、今年も8%成長見通しだ。ただ強権政治が市場の信頼を失いリラを下落させインフレを急騰させている。 

(今週は、10月消費者物価に注目)
 今週は、重要指標である消費者物価(10月)が発表される。予想は20.94%である。
2020年以降では初の20%台となるか。それでも政策金利を下げ続けるか
 また10月29日付の外貨準備高も発表される

(トルコ中銀がインフレ見通し引き上げ)
 トルコ中央銀行は今年末のインフレ予測を引き上げた。中銀の利下げをきっかけに通貨リラが売られ、過去最低に近い水準で取引されており、見通しは不透明化している。カブジュオール総裁は年内最後のインフレ報告で、年末時点のインフレ率を18.4%とした。従来の予測は14.1%だった。
 9月以降、予想外の利下げが2回連続で決定され、リラのドルに対する年初来の下落率は20%を超えた。

(10月製造業PMI低下)
 10月の製造業PMIは51.2と前月の52.5から低下した。サプライチェーン問題が生産を抑制したほか、新規受注が抑えられた。
原材料の確保が困難となり、為替レートも変動する中、生産は5カ月ぶりに縮小。新規輸出受注は引き続き堅調なペースで拡大したものの、全体の新規ビジネスは小幅に鈍化した。供給不足と通貨安で投入コストと産出価格が上昇した。
 ここ数カ月指摘していた供給制約の影響が実際に出始めており、トルコ製造部門の生産高と新規受注を大幅に制限している。原材料の調達が可能な企業もインフレ圧力に通貨安が相まってコストが増している。このため、企業は4Qを通じて逆風に直面しそうだ。

(トルコ中銀、経常収支を重視) 
 トルコ中央銀行のカブジェオール総裁は、物価の安定とリラ安の問題に取り組む上で、経常赤字への対処が重要になるとの認識を示した。
 総裁は、先の利下げについて、現在のインフレ圧力が一時的であるため、利下げを行ったと説明。今後2カ月でどの程度の追加利下げ余地があるか検討する方針を示した。総裁は、準備資産を増強する方針も表明。「経常黒字を実現すれば、金融と物価の安定を実現できる。5%の経常赤字は、インフレ、経済成長、物価安定と矛盾しており、持続可能ではない」とし、12カ月累積ベースの経常収支が年内に改善すると予測した。

テクニカル分析(トルコリラ/円)

小反発、ボリバン中位の12.19にはまだ遠い

 日足、 ボリバン2σ下限から反発。10月28日-29日の下降ラインを上抜く。10月25日-11月1日の上昇ラインがサポート。10月21日-11月1日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向く。ボリバン下位。
 週足、ボリバン3σ下限から反発。2σ下限の11.86も上抜ける。9月6日週-10月11日週の下降ラインが上値抵抗。
 月足、9月は7月-8月の上昇ラインを下抜く。10月も陰線。9月-10月の下降ラインが上値抵抗。ボリバン2σ下限は11.33。
 年足、6年連続陰線。今年は僅かながらも陽線スタートも3月の中銀総裁の電撃解任で陰転。18年-20年の下降ラインが上値抵抗。

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メルハバ

米トルコ首脳会談

 バイデン米大統領とエルドアン大統領は10月31日、G20首脳会議出席のために訪れたローマで会談した。
トルコのロシア製地対空ミサイルS400導入や、シリア情勢、人権問題などを巡って両国の関係が緊張する中で、トルコ大統領府は両国が関係強化のためのメカニズム構築で一致したと発表。あるトルコ政府高官は会談が「非常に前向きの雰囲気」で行われたと明かした。しかしバイデン氏は、エルドアン氏が求めていたF16戦闘機売却について明確な約束はしなかった。
バイデン氏はF16売却にはプロセスを経る必要があると説明。エルドアン氏も「バイデン氏はこの件で好意的な姿勢に見えたが、別の問題となるのは米上下両院の意向だ」と語った。トルコは米国にステルス戦闘機F35を100機余り発注したものの、S400導入を受けて米政府がトルコをF35計画から除外。トルコ側はこの決定を不当だと非難し、払い込んだ14億ドルの返還を求めるとともに、この資金をF16などの購入代金に充当する考えを打ち出している。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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