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FX「不合理とされる追加利下げが強行されるか。対ドルで年初来25%下落」トルコリラ見通し

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総括

FX「不合理とされる追加利下げが強行されるか。対ドルで年初来25%下落」トルコリラ見通し

通貨最下位、株価15位
予想レンジ トルコリラ/円 11.75-12.75

(ポイント)
*大統領は、利上げ派の中銀金融政策委員の3委員を解任した
*リラは下落、長期金利は上昇し20%を超える
*次回政策金利も引き下げとみる銀行が多い
*大統領は利下げを要求している
*前回政策金利は1%引き下げられ18.0%となった
*8月経常収支が黒字となった
*外貨準備も増加中
*8月貿易収支は42.6億ドルの赤字
*米、トルコに対抗措置警告 ロシア製ミサイル購入で
*中銀は政策金利のベンチマークをコアインフレに変更した(リラは下落)
*中銀、外貨預金準備率を2.0%引き上げ
*政府の見通しによると、今年末時点のインフレ率はプラス16.2%
*今年の国内総生産(GDP)伸び率は9%の見通し
*今年は月別に見れば最強が3回、最弱が3回と乱高下している。
*コロナ感染者は増加
*大統領支持率低下

(混乱がさらにリラを下げインフレを高め、長期金利を上昇させる)
 円安が進んでいるのにトルコリラだけは円高推移。再び市場を混乱させたエルドアン大統領。持論で中銀に利下げ圧力をかけても、市場の信頼感を失い、市場金利が上昇してしまう。長期金利は20%にのせてしまった。リラは下落しさらにインフレ加速要因となる。大統領は、トルコ時間の10月14日の真夜中に中銀金融政策委員の3委員を解任し、新たに2委員を任命した。解任された委員は利下げに反対していた(中銀は否定している)。「リラの安定と信用、またそれに伴う物価の安定は、生産性を土台とする経済成長・発展に必要な前提条件だ。それ以外の手段で実現した成長は長続きしない。金利を今日必要な水準未満に維持すれば、明日引き上げが必要になる金利の水準は今日必要な水準を上回る」と解任された委員は発言していた。今週発表される政策金利は0.5%の引き下げ予想だが、大統領の圧力でさらに大幅利下げとなるとリラ売りが加速する。 

(ソシエテゼネラル=追加利下げは不合理だが、利下げを予想する銀行あり)
ソシエテ・ジェネラルは、トルコ中行が10月21日に1.0%の追加利下げを実施する公算が大きいとの見方を示した。年内に1ドル=9.8リラまで下落し、最安値を更新する見通しという。大統領は「高金利は高インフレの原因になるという大統領の非正統的な見解に異議を唱える勢力を事実上すべて排除した」と指摘。
現時点での追加利下げは「不合理」だが、「伝統的な経済理論を基に(トルコ中銀の)行動方針を予測しても、もはや意味はない」としている。

(バークレイズは今後3カ月にリラ売りを推奨)
バークレイズは今後3カ月にリラ売りを推奨。年内に中銀が「積極的な」緩和を実施し、外国資本の逃避を背景に「前倒し的な」リラ下落を予想した。

(良い材料が出ていたのに残念)
 外貨準備が増加し、懸念の経常赤字も8月は黒字化、鉱工業生産や小売売上も改善、IMFは成長見通しを9%(前回は5.8%)と上方修正していただけに残念な大統領の行動であった。先行きが思いやられる。

(トルコ中銀総裁、解任委員が利下げに反対との観測否定)
 カブジェオール中銀総裁は、解任された金融政策委員の一部がエルドアン大統領が求める利下げに反対していたとの見方を否定した上で、解任は委員自身の選択でもあり、中銀の意向でもあったと語った。
 エルドアン大統領は10月14日、金融政策委員3人を解任した。うち2人は9月の利下げに反対したとみられていた。カブジェオール総裁は、委員の解任を巡って誤った臆測がなされているが、中銀に問題は起きていないと説明。解任を決定したのは大統領か総裁かと問われると、「彼ら自身の選択でもあり、われわれの選択でもある」と述べた。
  カブジェオール総裁は、今月21日の金融政策会合では国内外の情勢を踏まえて金利決定を行うとした。
 9月の予想外の利下げ以降、通貨リラは急落し、10月18日には対ドルで過去最安値を更新した。年初来では約25%下落している。総裁はリラ下落について、一つの要素だけが原因ではないとして、ここ最近のドル高を指摘した。

(トルコのCDSスプレッド、6カ月ぶり高水準)
トルコのクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)スプレッドが、約6カ月ぶりの高水準に急拡大。エルドアン大統領が、中銀金融政策委員会の3委員を解任したことが嫌気されている。5年物CDSスプレッドは、前日終値比8ベーシスポイント拡大し450bpと、4月初旬以来の高水準となった。トルコのスプレッドは、ウクライナやケニアのスプレッドを上回っている。

テクニカル分析(トルコリラ/円)

政策委員解任の10月14日の下窓開けから下落続く

日足、 10月14日は下窓を開ける。10月15日-18日の下降ラインが上値抵抗。ボリバン2σ下限は12.24 、3σ下限は12.118。5日線下向き。
 週足、ボリバン2σ下限で推移。8月30日週-10月11日週の下降ラインが上値抵抗。ボリバン2σ下限は12.22、3σ下限は11.9604。雲下。
月足、7月、8月は連続陽線も9月は7月-8月の上昇ラインを下抜く。3月-9月の下降ラインが上値抵抗。ボリバン2σ下限は11.52。
年足、6年連続陰線。今年は僅かながらも陽線スタートも中銀総裁の電撃解任で陰転。18年-20年の下降ラインが上値抵抗。

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メルハバ

米がトルコにF16売却提案 戦闘機購入問題くすぶる

エルドアン大統領は10月17日、米国の最新鋭ステルス戦闘機F35の供給計画からトルコが排除された問題を巡り、トルコの同計画へのこれまでの投資の見返りにF16戦闘機を売却すると米国から提案を受けたと明らかにした。
エルドアン氏は、トルコはF35計画向け投資の回収を望んでおり、この問題についての話し合いは継続中だと述べた。
「トルコはこれまでにF35計画に14億ドルを支払っており、米国からこの支払いの見返りについて提案があった」と述べ、新たに加わるF16はトルコの航空隊の発展に寄与するとの見方を示した。
トルコはF35供給計画で100機余りを発注していた。しかしトルコがロシア製地対空ミサイル「S400」を導入したため、米国は2019年にトルコを同計画から除外した。


情報提供元:FX湘南投資グループ
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