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人民元堅調、国債には海外資金流入。貿易拡大。対外対内での強権政治に拘わらず

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総括

人民元堅調、国債には海外資金流入。貿易拡大。対外対内での強権政治に拘わらず

(通貨2位 株価11位) 

予想レンジ 人民元/円 17.3-17.8

(ポイント)
*人民元は強調推移
*中台緊張続く
*9月の輸出が伸びるが先行き懸念あり
*9月の輸出が伸びるが先行き懸念あり
*電力不足続く
*石炭、LNGの輸入増加
*外国勢の中国国債保有が急増
*中国恒大は資産売却や、一部だけの利払いを開始している
*中国当局は3Qの景気悪化は認めつつ4Qの回復を表明
*米中高官会議実施、米中首脳オンライン会談を示唆
*当局は為替取引の監督強化を行っている
*中国はTPPに加盟を申請 台湾も申請
*国内の規制、統制強化が目立つが、対外経済開放や米中関係改善の動きもあり

(人民元、強調推移続く)
人民元は原油価格上昇の恩恵を受けるカナダに抜かれ2位に下落したが、価格は前回の17.25から17.64へ上昇した。半ば連動する米ドルがしっかりしていたこと、9月のサービス業PMIが改善したことなどがあった。株価も、中国恒大債務問題もありながらこじっかり推移した。

(中台緊張)
 外交問題の緊張は続いている。習近平国家主席は北京の人民大会堂で開かれた辛亥革命110周年記念大会で、台湾問題について「祖国を完全統一する歴史的任務は必ず実現しなければならず、必ず実現できる」と述べ、統一への強い意欲と自信を誇示した。習氏は「『平和統一、一国二制度』という基本方針を堅持する」と強調。2019年の演説では「武力使用を放棄することは承諾できない」と言及したが、今回は武力統一の可能性に触れなかった。しかし、「台湾独立勢力は統一の最大の障害だ。祖国に背き国家を分裂させる者は、必ず人民に唾棄され歴史の審判を受ける」と述べ、独立志向の民進党・蔡英文政権をけん制した。 さらに、「台湾問題は中国の内政問題であり、いかなる外部からの干渉も許さない。国家主権と領土保全に関わる中国人民の断固とした意志と強大な能力を見くびってはならない」とも指摘した。

(9月の輸出が伸びるが先行き懸念あり)
9月の貿易統計では、輸出が予想を上回る伸びとなった。電力不足や新型コロナの感染再拡大による生産への影響を堅調な世界需要が補った。
輸出は前年比28.1%増加、8月の25.6%増から伸びが加速した。
輸入は前年比17.6%増加だった。8月は33.1%増だった。
貿易収支は667.6億ドルの黒字だった。

輸出の伸び加速については「9月半ば以降の電力供給制限は輸出にまだ影響を与えていない」とされている。今後は、比較するベースの高さや、新型コロナと共生する戦略を取る国の増加で海外の耐久消費財需要が減少することが下押し要因になる。
中国経済は、新型コロナ禍から力強い回復を遂げたが、回復の勢いが弱まっている兆候が見られる。原材料需要の高まりや供給のボトルネックなど新たな問題で先行き不透明感が高まっている。
クリーンエネルギーへの移行やコモディティー価格高などが電力不足を引き起こし、多くの企業で生産が一時的に停止。9月の輸入は内需鈍化を示したが、国内のエネルギー需要は急増している。発電所からの需要で9月の石炭輸入は今年の最高を記録し、天然ガス輸入も1月以来の高水準となった。
 世界的なサプライチェーンの混乱を踏まえ、クリスマス商戦用の消費財を早期に出荷する動きが出たことが、輸出拡大に寄与した可能性がある。
9月の計画停電は、まだ輸出には悪影響を及ぼしていないかもしれないが、数カ月以内に中国製品の生産が抑制され、コストが上昇する可能性があるとの指摘もある。

(石炭価格が最高値更新)
 中国の一般炭価格が10月13日、過去最高値を更新した。中国当局が電力価格の自由化を発表し、電力会社の石炭需要が高まる一方、主要な石炭生産地域である山西省で最近洪水が発生したことで、需給逼迫に拍車がかかった。
中国は石炭の供給不足や価格高騰を受けて深刻な電力不足に見舞われており、政府は石炭の増産や工場の電力需要管理など一連の対応策を講じている。
中国国家発展改革委員会は、石炭火力発電による電力の価格を完全に自由化すると発表。産業用・商用利用者はこれまで、一定の価格で電力契約を結ぶことができたが、今後は市場からの電力購入が求められる。

(石炭)
中国のENNナチュラル・ガス(新奥天然气)は、米シェニエール・エナジーから液化天然ガス(LNG)を購入する13年間の長期契約を締結したことを明らかにした。
米中が拘束力のある大型の天然ガス契約を締結したのは、米中貿易戦争以降初めて。両国の天然ガスの取引は、貿易戦争で停滞した後、2020年に再開した。

テクニカル分析(人民元/円)

年初来高値更新

日足、ボリバン2σ上限に沿って上昇。10月12日-13日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
週足、ボリバン3σ上限に到達。9月27日週-10月4日週の上昇ラインがサポート。
月足、ボリバン上位。2月-9月の上昇ラインがサポート。5月-7月の下降ラインを上抜く。
年足、11年-20年の上昇ラインがサポート。18年-19年の下降ライン上抜く。 16年-18年の下降ラインも上抜く。

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チーファンラマ

外国勢の中国国債保有、指数組み入れ前に9月急増、日本は見送り

9月の外国人投資家の中国国債保有高は、中国国債の主要グローバル指数への組み入れを控え、今年1月以来のペースで増加した。
市場では、当局が景気を支援するため、金融政策を緩和するとの観測が浮上している。
9月末時点の外国人投資家の中国国債保有高は2兆2800億元(3542億ドル)。
前月末から3.5%増加し過去最高となった。増加率は1月以来の高水準。
日本のGPIFは、中国の人民元建て国債への投資を当面の間見送る方針だ。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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