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信頼感失う金融政策と軍事、外貨準備だけは急増で介入準備?

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総括

信頼感失う金融政策と軍事、外貨準備だけは急増で介入準備?

通貨最下位、株価最下位
予想レンジ トルコリラ/円 12.0-13.0

(ポイント)
*政策金利は1%引き下げられ18.0%となった
*利下げ後、リラは下落、株価も下落、長期金利利回りは上昇した
*中銀は政策金利のベンチマークをコアインフレに変更した(リラは下落)
*9月消費者信頼感指数は改善
*外貨準備は最少時の倍となる
*リラを売るのは主として国内勢
*対米外交不安続く
*中銀、外貨預金準備率を2.0%引き上げ
*政府の見通しによると、今年末時点のインフレ率はプラス16.2%
*今年の国内総生産(GDP)伸び率は9%の見通し
*大統領は利下げを要求している
*7月経常収支は改善 観光収入増加
*2Q・GDPは強く、今年の成長率は8%超えか
*今年は月別に見れば最強が3回、最弱が3回と乱高下している。
*コロナ感染者は増加
*大統領支持率低下

(利下げで長期金利上昇、リラ安、株安)
 今月は最弱通貨となっている。トルコ中銀は政策金利を19.0%から18.0%へ引き下げた。前回触れた国際金融協会(IIF)は、0.5%の利下げを予想していたが、それを上回る1.0%の利下げとなった。上昇を続ける総合インフレ指数より、低下するコアインフレに政策金利のベンチマークを変更し利下げを実施したが、市場の信頼は得られなかった。リラは下落、長期金利は上昇、株価は下落した。インフレは8月で19.25%、コアインフレも16.76%と高い状況で利下げは理解を得られなかった。大統領の利下げ要求でまたもや悪手を出した中銀であった。リラ安が進めば、今後、再び利上げに追い込まれる。リラはボリンジャーバンド2σ下限での低迷が続く。

(経済指標は)
 指標は悪くはなかった。9月消費者信頼感指数は79.7と8月の78.2を上回った。介入出来る狭義の外貨準備も814.2億ドル(9月17日)と最悪時の倍となっている。今週は8月貿易収支と9月製造業PMIの発表がある。

(国内から出るリラ売り)
海外勢は1年前から資金を引き揚げており、リラ相場の行方は、主に国内の企業、投資家、貯蓄者の動向に左右される。市場関係者によると、9月23日は国内勢がドルなどの外貨を売却したことが、リラ安に歯止めを掛ける要因となった。トレーダーの推計によると、企業・個人が10億-20億ドルの外貨を売却した。
トレーダーによると、1年前にドルを購入したトルコ居住者は15%の利益を確保している。国内勢はリラが急落した3月にもリラを購入していた。

 海外勢が保有するトルコ国債は、発行残高の5%強と、5年前の20%強を下回っている。インフレ率が2桁に達していることや、中銀の信頼性に対する懸念が背景。
 国内の個人投資家は、中銀がインフレ目標5%の達成に向けて積極的に行動するとはみていないという。リラの動向は、主に海外の市場参加者ではなく、リテールのフローで決まる。このため、国民の信頼感の問題、信頼感がどこまで急速に低下し得るかという問題になる。
 
(対米外交不安続く、制裁も)
 エルドアン大統領は、ロシア製地対空ミサイルS400を追加で購入する意向があることに変わりはないとの考えを示唆した。これにより米国との関係がさらに悪化し、米政府による新たな制裁発動につながる可能性がある。
 米政府はS400について、米国の最新鋭ステルス戦闘機F35やNATOの防空システム全般にとって脅威になると主張している。一方、NATO加盟国でもあるトルコは、NATO諸国からは満足な条件で防空システム調達ができないとしている。
 エルドアン大統領は「将来において、われわれがどんな防空システムを、どの国からどの程度購入するかという面では誰も介入できない。それを決めるのはわれわれしかいない」と語った。米政府は昨年12月、トルコがS400の第1弾を導入したことを受け、トルコ大統領府傘下の国防産業庁や同庁長官らに制裁を科した。

(利下げでも長期金利は上昇)
中銀は利下げしたが、リラが下落したために、市場は不安な雰囲気となり長期債が売られ、利回りは政策金利発表前の17%半ばから18%半ばへと上昇した。

(株価も崩れる)
 利下げでも下落する通貨リラ、上昇する長期金利を見ながら、イスタンブール100指数は下落した。政策金利引き下げ前は1407.46だったが、利下げ後は1384.68まで下落した。

テクニカル分析(トルコリラ/円)

漸くボリバン下限から反発

日足、9月27日はボリバン2σ下限から小反発。9月17日-23日の下降ラインが上値抵抗。9月24日-27日の上昇ラインがサポート。5日線下向き。
 週足、ボリバン2σ下限まで下落して今週は小反発。9月13日週-20日週の下降ラインを上抜く。9月6日週-13日週の下降ラインが上値抵抗。5月31日週-9月20日週の上昇ラインがサポート。雲下。
月足、7月、8月は連続陽線も9月は7月-8月の上昇ラインを下抜く。2月-3月の下降ラインが上値抵抗。ボリバン2σ下限は11.462。
年足、6年連続陰線。今年は僅かながらも陽線スタートも中銀総裁の電撃解任で陰転。18年-20年の下降ラインが上値抵抗。

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メルハバ

トルコ版ペンタゴン建設へ

 首都アンカラで8月末、陸海空3軍と軍参謀本部、国防省が入居する大型庁舎の建設が始まった。これまで首都中心部の別の場所にあったそれぞれの庁舎を「一つ屋根の下」にまとめ、連携を強化するのが狙い。内外に権威を誇示する狙いもあるようで、全体の形が米国防総省に似ていることから新庁舎を「トルコのペンタゴン」と呼ぶ声も出ている。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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