ドル/円：109円台半ばの上値抵抗にぶつかる。下値抵抗を守りきれば反転の可能性も。108円割れで終えた場合は下値リスクが点灯、107.50割れで“ドル弱気”に変化。
日足は、3手連続陰線引けとなり上値を切り下げている。109.50-70ゾーンの日足、週足の抵抗にぶつかって上値を切り下げており、反発力に欠ける状態にあるが、日足の下値抵抗が108.20-30に控えており、これを守りきれば反転、上昇に転ずる可能性を残している。しかし、上値も109.10-20、109.40-50に強い抵抗が出来ており、109.50超えで終えるまでは上値余地も拡がり難く、日足の形状は改善されない。また108円割れで終えた場合は下値リスクが点灯、107.50割れを見た場合は短期トレンドが変化して一段のドル下落に繋がり易くなる。この場合でも中期トレンドがまだ強く、105～106円台の抵抗を下抜けるには無理があろう。日足の上値抵抗は前述の109.10-20，109.40-50と110.20-30に、下値抵抗は108.20-30，107.50-60にある。21日移動平均線は108.79にあり、若干下抜けて終えているが、“ダマシ”の範囲内にある。また、120日、200日線は106.19と105.88に位置しており、中期トレンドは“ドル強気”の流れを変えていない。 一方週足を見ると、続伸に繋げられずに陰線引けとなったが、前週の陽線の値幅内に留まっている。また、今年1月に付けた102.59を基点として下値を切り上げてきた流れにも変化が認められない。この週足サポートが今週は108.00-10にあるが、これを割り込んで越週するか、値動きの中で107.50割れを見た場合は、短期トレンドが“ドル弱気”に変化して、ドルの下落余地が一段と拡がり易くなる。逆に今週の週足の上値抵抗が109.50-60にあるが、これを実体ベースで上抜けて越週した場合は、新たな上昇エネルギーを得て110～111円をトライする動きが強まり易くなる。今週の週足ベースで見た強い上値抵抗は109.50-60，110.70-80に、下値抵抗は108.00-10，107.00-10，106.20-30にある。31週、62週移動平均線は105.93と106.45に位置しており中期トレンドをサポートしている。 今週の戦略は、ドル買いは108.20-30で押し目買い。損切りは107.40に置く必要がある。但し、日足が108円割れで終えた場合は、日足の形状が悪化するので、損切りが付かない場合でも買いは一旦撤退して様子見としたい。ドル売りは109.10-20の戻り待ち。この場合の損切りは109.70で撤退。日足が109.50超えで終えた場合は、ドルの押し目買い方針に転換。 上値は、108.80-90に軽い抵抗が、109.10-20，109.40-50に強い抵抗があるが、109.50超えで終えた場合は日足の形状が改善してドルの上値余地がさらに拡がり易くなる。この上の抵抗は109.80-90，110.20-30，110.50-60，110.80-90。下値は、108.30-40に軽い抵抗が、108.20-30，107.90-00，107.50-60に強い抵抗があるが、108.00割れで終えた場合は下値リスクが点灯、107.50割れを見た場合は短期トレンドが“ドル弱気”に変化してドルの下落余地がさらに拡がり易くなる。この場合は105～106円台にある中期的な下値抵抗をトライする動きへ。
ドル/円【日足】期間：2020/09/03～2021/05/07（移動平均線は21、120、200日、以下日足は同様）
ドル/円【週足】期間：2018/03/23～2021/05/07（移動平均線は31、62週、以下週足は同様）
ユーロ/円：“ユーロ強気”を維持。押し目買い方針継続。
日足は2手連続陽線引けとなり、上値トライの流れを変えていない。急伸には繋がっていないが、先週の下値トライの動きの中で131.10-20に強い抵抗が出来ており、足元もしっかりとした状態にあるため、急落にも繋がり難い状態にある。短期トレンドは130円割れで“ニュートラル”な状態に変化、129円割れで終えるか、週足が129.50割れで越週した場合は、“ユーロ弱気”に変化する。日足の上値抵抗は132.30-40，132.80-90，133.20-30に、下値抵抗は131.80-90，131.50-60，131.10-20にある。21日、120日、200日移動平均線は、130.84，127.94，126.50に位置しており、短・中期トレンドともに“ユーロ強気”の流れにある。 一方週足は3手連続陽線引けとなり下値を切り上げる流れを変えていない。直近の陽線も単体では上昇エネルギーの強いものではないが、前週の上ヒゲ部分に実体を置く陽線となり、先週失敗した上値抵抗をクリアして、一段の上昇に繋がり易くなっている。今週も小反落を繰り返しながらも上値余地を探る動きが継続すると見られ、押し目を丁寧に拾う戦略が有効と見ている。但し、今週足の下値抵抗が129.70-80にあるが、これを下抜けて129.50以下で終えた場合は短期トレンドが“ユーロ弱気”に変化して下落余地がさらに拡がり易くなる。今週の週足の上値抵抗は133.10-20，134.00-10に、下値抵抗は131.00-10，130.40-50，129.70-80にある。31週、62週移動平均線は127.09と124.07に位置しており、中期トレンドは“ユーロ強気”の流れにある。 今週の戦略は、ユーロ買いは131.80-90で押し目買い。損切りは131.10で一旦撤退。売りは今週いっぱい様子見か、134.00-10の吹き値があれば売り向かい。損切りは134.40で浅めに撤退。 上値は、132.30-40にやや強い抵抗があるが、これをクリアした場合は132.80-90，133.10-20、133.50-60，133.80-90，134.00-10にある強い抵抗をどこまでクリア出来るかトライする動きへ。下値は131.80-90に軽い抵抗が、131.40-50，131.10-20にやや強い抵抗が出来ており、下値余地が限られる展開が予想されるが、130.90-00を下抜けた場合は下値余地がもう一段拡がり易くなり、130.50-60，130.00-10にある下値抵抗をどこまで切り崩せるかトライする動きへ。可能性がまだ低いと見るが、130円割れで終えた場合は下値リスクが点灯、129円割れで終えるか、週足が129.50以下で越週した場合は短期トレンドが“ユーロ弱気”に変化して下落余地がさらに拡がり易くなる。（川合 美智子）
ユーロ/円【日足】期間：2020/10/20～2021/05/07（移動平均線は21、120、200日） ユーロ/円【週足】
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