トルコリラ/円(4時間足)
直近1週間のポイント
☆「ジェノサイド」認定で米 トルコ関係悪化懸念
☆トルコロックダウンでも介入観測などで下げ渋る
足元のトルコリラ/円は1カ月ぶり安値圏で下げ渋る展開
第1次世界大戦中のオスマントルコによるアルメニア人迫害を、バイデン米政権が「ジェノサイド(大虐殺)」に認定する事で、米国とトルコの関係が悪化するとの懸念がくすぶる中、リラ/円は22日に13.00円を割り込みました。
24日に米政権が実際に「ジェノサイド」を認定すると、週明けの26日には12.68円前後まで下落して3月22日以来の安値を付けました。
しかし、ロンドン市場に入るとトルコ中銀の介入観測なども絡めながら買戻しが入り、エルドアン大統領がトルコ全土のロックダウン(都市封鎖)を発表したにもかかわらず、終値で13円台を回復。
27日にはドル/円相場の上昇も支えとなり、一時13.20円台を回復しました。
注目ポイントはインフレ率
ゴールデンウイーク真っ只中の5月3日、トルコで4月消費者物価指数(CPI)が発表されます。
3月にトルコ中銀総裁に就任したカブジュオール氏は、インフレ抑制に向けて引き締めスタンスを維持すると表明して、市場にくすぶる利下げ懸念の払拭に努めました。
しかし、最近は「高金利でいったい誰が喜ぶだろうか」と述べるなど、利上げには否定的な様子を見せています。
これを踏まえると、ゴールデンウイーク明けの6日に行われるトルコ中銀金融政策決定会合では、政策金利が19.00%に据え置かれる可能性が高そうです。
そうした中で4月CPIの伸びが加速すれば通貨に下落圧力がかかる可能性があります。
前月3月のCPIは前年比+16.19%に上昇しており、4月も一段の上昇に警戒が必要と見られます。
来週までのトルコリラ/円の見通し
予想レンジ
12.600~13.300円
基調
下値不安
来週までの注目ポイント
☆5/3 トルコ4月消費者物価指数
・主要国株価、国際商品価格
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